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アメリカ軍は2021年8月29日アフガニスタンの首都カブールで過激派組織による攻撃の脅威を取り除くためだとして行った空爆について、誤爆だったことを認め、子ども7人を含む10人の市民が死亡したとして謝罪しました。
アフガニスタンの首都カブールにある住宅街で、過激派組織IS=イスラミックステートの地域組織による攻撃の脅威を取り除くためだとして車両を標的に無人機による空爆を行いました。
これについてアメリカ中央軍のマッケンジー司令官は9月17日に記者会見を開き、空爆の状況を調査した結果、7人の子どもを含む10人の市民が死亡したと明らかにしたうえで
「空爆は悲劇的な誤りだった」
「この残酷な過ちから学ぶ努力をする」
と述べて誤爆だったことを認め、謝罪しました。
オースティン国防長官は声明で車両を運転していた男性について
「ISの地域組織とはつながりがなく、われわれが直面していると信じていた差し迫った脅威とは関係がなかった」
としています。
米軍がアフガニスタンから8月30日を期限に撤退をしている最中、8月26日のISによる自爆テロの発生で、米兵13人を含む200人近い人が犠牲になりました。
思った以上に速いタリバンのアフガニスタン全土の制圧に続いて、体面を失ったバイデン政権はテロの計画立案者らに対する報復に続く2度目の空爆として、この攻撃を実行。
しかし、実際に標的としたのは、米国に拠点を置く慈善団体に勤める男性だったそうで、車両に積んでいたのは爆弾ではなくて現地の方々に配給するはずの水のタンクだったそうです。
この慈善団体によると、男性はエンジニアとしてアフガンでの大豆加工工場の設立に貢献したということで
「同僚から尊敬され、貧困に苦しむ人たちへの思いやりに満ちていた」
と悼みました。日本の中村哲さんみたいな方だったわけです。
それを自分たちのメンツのために殺しておいて、悲劇的な誤りとか、ふざけんな!
なぜ、米軍撤退後にこれだけ早くタリバンが反攻できたかというと、それは米軍とそれに協力する旧アフガニスタン政府が庶民から憎まれていたことも大きいはずです。
今回の誤爆もバレた時に最初は正当な攻撃だと言って最後まで失態を認めなかった米軍。
20年間に及んだ米軍の攻撃で亡くなったアフガニスタンの非戦闘員市民の数は数万人以上、死亡したり重傷を負った子供たちの数は国連の調査で二万人以上とされています。
トランプ信者はトランプ前大統領は戦争を起こさなかったなどと言いますが、実はトランプ時代に無人機空爆が劇的に増え、犠牲者も急増したのです。
とにかく軍事力で得られるものは何もない。失うものしかない。
それだけがアメリカによるアフガニスタンとイラクに対する攻撃の教訓です。
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9・11テロから20年。900兆円のお金を無駄にして30万人以上の無辜の市民を殺し、数百万人の難民を生み出した「対テロ戦争20年」の教訓。「戦争で得られるものは何もない」という真実。
9・11テロから15年。オバマ大統領がテロの脅威がさらに高まっていることを認める。先に攻撃したのはアメリカだから。
米軍による国境なき医師団への爆撃、米国防総省は意図的な戦争犯罪とは認めず、遺族への補償は64万円!
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【ワシントン=田島大志】米中央軍のケネス・マッケンジー司令官は17日の記者会見で、アフガニスタンの首都カブールの空港付近で8月29日に行った無人機による空爆が、誤爆だったと認めた。標的としたのは、米国に拠点を置く慈善団体に勤める男性だったことを確認し、男性や子供7人ら民間人計10人が死亡したとして全面的に謝罪した。
中央軍によると、車両搭載型の爆破装置を使ったイスラム過激派組織「イスラム国」によるテロ攻撃の計画があるとする情報を得て、対象の車両を約8時間にわたり追尾した末に攻撃したという。米兵13人が死亡した8月26日の自爆テロの発生後、テロの計画立案者らに対する報復に続く2度目の空爆だった。
マッケンジー氏は「(男性が)『イスラム国』に関連していた可能性は低い。攻撃は悲劇的な間違いだった」とした。男性側に対する賠償を検討していることも明らかにした。
この慈善団体によると、男性はエンジニアとしてアフガンでの大豆加工工場の設立に貢献したといい「同僚から尊敬され、貧困に苦しむ人たちへの思いやりに満ちていた」と悼んだ。
攻撃直後、米軍は自爆テロ阻止に向けた「正しい攻撃だ」と強調していたが、米メディアが関係者取材などから標的が民間人男性で、積み荷も水のタンクだったと報じていた。
バイデン政権は、アフガンからの性急な米軍撤収が批判を浴びていただけに、誤爆は大きな波紋を広げている。与党・民主党からも「攻撃直後に声明を出した際、すべての情報を説明したのか懸念がある」(アダム・シフ下院議員)などと政権の対応を疑問視する声が出ている。
米国は今後、中東などに駐留する米軍の無人機を使って対テロ作戦を続ける構えだが、今回の誤爆でそうした活動に影響が及ぶ可能性もある。
アフガン情勢
2021年9月18日 7:27 (2021年9月18日 7:54更新) 日本経済新聞
【ワシントン=中村亮】米軍は17日、8月下旬に実施したアフガニスタンでの空爆で、一般市民10人を誤って殺害したと明らかにした。最大7人が子どもという。オースティン国防長官は同日の声明で「恐ろしい誤りだ」として謝罪した。
米軍は8月29日、過激派組織「イスラム国」(IS)系勢力のものとみられる車両を無人機で空爆し、車両に積んでいた爆発物が大きな爆発を起こしたと発表した。当初は一般市民の被害について情報はないとしたが、詳細な調査を進めていた。
米軍で中東地域を統括するマッケンジー中央軍司令官は17日の記者会見で調査結果を発表し、車両や空爆の犠牲者がIS系勢力と無関係だったと説明した。
米軍はIS系勢力の戦闘員が潜伏していると警戒していた首都カブールの一部地域で、新たなテロ攻撃に使われる可能性が高いとの情報が寄せられていた白い日本車を発見した。無人機で8時間にわたり追跡した。米軍が国外退避任務を行う国際空港に車両が近づいたため空爆に踏み切った。
空爆後の大きな爆発について、マッケンジー氏は車両の近くにあったプロパンガスのタンクが引き起こした可能性が高いと指摘した。
一般市民を誤爆したことが明らかになり、バイデン政権への批判が強まる公算が大きい。政権はアフガンのイスラム主義組織タリバンの復権を許し、野党・共和党や米メディアからすでに批判を浴びている。
カブール空港周辺では8月26日、IS系勢力による自爆テロで米兵13人に加え、多数のアフガン人が犠牲になった。バイデン大統領は当時、さらなるテロ攻撃に警戒を強めていた。マッケンジー氏によると、新たなテロに関する60件以上の情報が寄せられていたという。
アメリカをはじめとする連合軍の空爆で死亡したアフガニスタンの民間人の数が、2016~2019年で330%増加していることが、アメリカの研究で明らかになった。
米ブラウン大学の「戦争の代償」プロジェクトによると、2019年だけで空爆で約700人の民間人が殺された。
これは、2001年9月11日の米同時多発テロを受けてアメリカがアフガニスタンに進攻した最初の数年以降で、最も多い数字だという。
連合軍の空爆に限定すると、民間人の死者は2016年に127人だったが、2019年には546人に増えた。
調査では、アメリカが2017年に交戦規定を緩和したことが、市民の死者数増加につながっていると指摘。空爆が増えたのは、地上に駐留する米軍が減ったことに加え、和平交渉に向けて反政府勢力タリバンへの圧力をかける目的があったためではないかとみている。
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アメリカは今年2月にタリバンと合意に至って以来、空爆を中止している。また、駐留軍の縮小も約束した。
一方、アフガニスタン政府とタリバンはなお交渉を続けている。
毎日5人の子どもが
同プロジェクトによると、アメリカとタリバンが合意してからアフガニスタン軍による空爆が激化している。
アフガン空軍は、「その歴史の中で最も多くのアフガニスタン市民に危害を加えている」と調査報告書は述べている。
2020年1~6月にアフガン軍の空爆で死亡した市民は86人。103人が負傷したという。
人権擁護団体セーブ・ザ・チルドレンは11月、アフガニスタンでは過去14年間、毎日平均5人の子どもが殺されたりけがをしたりしたと発表した。
また国連のデータによると、2005~2019年に少なくとも2万6025人の子どもが殺されたり重傷を負った。
(英語記事 Civilian airstrike deaths soar in Afghanistan)
米軍ドローン攻撃でアフガニスタン民間人の犠牲者数が急増
U.S. AIR FORCE
<アフガニスタンで空爆を実施した米軍だが、ドローン攻撃による民間人の被害は確実に増加し続けている>
8月29日、米軍がアフガニスタンの首都カブールで自爆テロを防ぐためとして行ったドローン攻撃で、民間人10人が死亡、そのうち6人が12歳以下の子供だった。ドローン攻撃は現地に情報提供者がいてこそ正確さを保てるが、今回の攻撃で現地に情報提供者はいなかった。
米ブラウン大学のチームが行った調査によれば、米軍主導の空爆によるアフガニスタンの民間人の犠牲者は、オバマ政権時の2016年からトランプ政権時の19年にかけて330%増加。英調査報道協会の調査結果も、トランプ前米大統領が17年に空爆の規制を緩和し民間人の犠牲を許容して以降、民間人犠牲者が急増した事実を裏付けている。
1万3072回15年1月〜20年3月に米軍がアフガニスタンに行ったドローン攻撃
300人
上記1万3072回のドローン攻撃によるアフガニスタンの民間人犠牲者の数
330%
16年から19年にかけての米軍主導の空爆による民間人犠牲者の増加率
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犠牲者やその親族にとっては、誤爆もテロも同じ。殺されたことに変わりはありません。