これを立法事実というのですが、日本国憲法の各条文は戦前の日本がうまくいかなかったこと、その最たるものは「戦争」、を反省材料にして、それを基礎に作られています。
たとえば、日本は植民地支配と侵略戦争を起こしたので、その反省のもとに戦争を放棄し武力を持たないという憲法9条を持ちました。
このような戦争を可能にしたのは絶対的天皇制と国家神道だったので、かたや天皇は政治的権能を一切持たない象徴天皇制とされ、肩や政治は宗教と絶対分離するという政教分離原則が何重にも規定されました。
なにより、戦前の日本では国民はすべて天皇の家臣である臣民とされ、基本的人権は法律の留保付きでしか保障されていなかったため、戦争を止めることができなかったので、基本的人権の保障と国民主権と平和主義が憲法の三大原理となりました。
結局、憲法を変えたいという人は戦前を美化する人ばかりなのは、日本国憲法が戦前の日本に対する徹底した反省の上に成り立っているからです。
今、日本会議が憲法24条を改憲の最大のターゲットとして狙っています。
日本会議は憲法24条改憲にあたって理想はサザエさん一家などと言っているようですが、それはためにする宣伝で、実際には邪魔だと思っているのは両性の本質的平等です。
戦前は男女は平等ではなく、また家制度と言って家族の構成員の中でも家父長制による不平等がありました。日本会議の人々にとっては平等の方が不自然に見えるのです。
現実にはサザエさんのような多世代・大家族の家族はほとんど死滅状態です。憲法を変えてサザエさんのような一家を日本中に復活させようというのが時代錯誤ですし、今はいろんな生き方をしている人がたくさんいるのですから、ある固定の家族の在り方を押し付けるべきではありません。
よく日本国憲法は70年も改正をしていないので時代に合わないから改正する必要があるなどと言いますが、改正しようという側の方がずっと古い日本に戻そうとしており、現実離れしているのです。
日本国憲法で理想とされる男女平等などはまだ理念にとどまり、現実の社会で実現しているとは言えません。
日本国憲法を改正してしまうことではなく、その理想を実現することこそが、今最も求められていることだと思います。
稲田朋美防衛相の神武天皇発言のように、日本会議派の人々はみんな妄想の中で生きているんですね。
彼らの言うように憲法を変えても誰も幸せにならない。サザエさん一家は復活しないし、復活しても窮屈なだけでしょう。
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「理想はサザエさん一家」啓発 24条改正巡り
毎日新聞2016年11月3日 02時30分(最終更新 11月3日 12時49分)
「サザエさんが今も高い国民的人気を誇るのはなぜでしょう」。日本会議の関連団体が制作した啓発DVDの一場面。ナレーターは24条により家族の解体が進んだ結果、さまざまな社会問題が起きているとして、3世代同居のサザエさん一家を理想と持ち上げた。
「個人の尊重や男女の平等だけでは祖先からの命のリレーは途切れ、日本民族は絶滅していく」。日本会議の政策委員を務める伊藤哲夫氏は9月、埼玉県内の講演で、改憲テーマの一つとして24条を取り上げた。安倍晋三首相のブレーンも務める伊藤氏は「家族の関係を憲法にうたうべきだ」と力説した。
こうした家族観は自民党改憲草案や安倍政権と通底する。首相は先月5日、国会で「家族は社会の基礎を成す基盤。憲法にどう位置づけるかは議論されるべきだ」と答弁した。
改憲に意欲を燃やす首相と、それを支える日本会議。両者が24条に言及したことで、9月に発足した市民運動「24条変えさせないキャンペーン」は警戒感を強めている。呼びかけ人の一人、山口智美・米モンタナ州立大准教授(文化人類学)は「憲法で家族を定義し、法律があるべき家族像を示すことは、単身者や子供のない人、性的少数者など多様であるべき生き方を否定し、人権を侵害することにつながりかねない」と指摘している。【川崎桂吾】
「24条改正への布石ではないか」批判も
毎日新聞2016年11月2日 22時14分(最終更新 11月3日 01時45分)
「家庭教育支援法案」自民検討、「家族の役割固定化」批判も
家庭での教育について国や自治体が支援の責任を負うとする「家庭教育支援法案」を、自民党が来年の通常国会に提出しようとしている。家庭教育を公的に助ける内容だが、公権力が家庭に介入していくとも受け取れる。「家族は互いに助け合わなければならない」とうたう同党の改憲草案と合わせて、「家族生活での個の尊厳をうたう憲法24条の改正への布石ではないか」との批判も出ている。【中川聡子、遠藤拓】
法案の素案は、目的について、核家族化の進行や家庭と地域社会の関係希薄化で家庭教育の支援が緊急に必要だと説明。家庭教育を「国家と社会の形成者として必要な資質を備えさせる」などと規定する。その上で、まず文部科学相が「家庭教育支援基本方針」を定める。これに沿って自治体も基本方針を定め、地域住民も国と自治体に協力するよう努める、とうたう。案の前提には、家庭教育を保護者の一義的責任と明記した第1次安倍政権時代の改正教育基本法がある。
法案の検討は2014年秋、自民党青少年健全育成推進調査会(会長・中曽根弘文元外相)に設置されたプロジェクトチーム(PT)で始まった。調査会とPTの事務局長を務める上野通子参院議員(元文科政務官)は「地域で困難を抱えた家庭が目に余る。子の命に関わることで、国も自治体も見て見ぬふりはできない」と説明。「家庭教育ができていない親は責任を負っておらず、明らかに法律(教育基本法)違反。支援法で改めて正す必要がある」と語った。
改憲への布石と見るのは、24条に基づく選択的夫婦別姓訴訟で原告弁護団事務局長を務めた打越さく良(ら)弁護士だ。「戦前は家長が家族を支配し、妻には何の法的権利もないという家制度があった。戦後の24条は家制度を否定し、個人を基礎とした」と指摘。法案について「国に役立つ人材を育てよ、と保護者に命じる内容。家族が基礎的集団で国家を支えるという発想が改憲草案に通じる」と批判した。
立命館大の二宮周平教授(家族法)も24条を念頭に「法案は男女や親子の役割を固定化しかねない」と批判。「人々は家族生活を営む上で保育所や高齢者施設の整備、労働環境改善など多様な生き方や家族関係を支える社会保障政策を国に求めている。法で家族のあり方を定めれば、育児や介護に縛られてきた女性の社会進出や社会保障の充実を阻害しかねない」と語った。
国会では12年4月、安倍晋三氏を会長とする超党派の「親学推進議員連盟」が発足し、今回の家庭教育支援法案と同趣旨の立法も模索された。「親学」は伝統的な子育てを重んじる内容で高橋史朗・明星大教授(教育学)が提唱したが、伝統的な子育てが発達障害を予防するなどの主張が強い批判を浴びた。
上野氏らによると親学議連での立法の動きは自民が政権に復帰した12年末以降うやむやになったという。今回の法案について、高橋氏は取材に「自分とは無関係だ」と話した。
家庭教育支援法案の骨子
・保護者が子に社会との関わりを自覚させ、人格形成の基礎を培い、国家と社会の形成者として必要な資質を備えさせる環境を整備する
・保護者が子育ての意義を理解し、喜びを実感できるようにする
・国と自治体、学校、地域住民などの連携の下、社会全体で取り組む
・文部科学相は家庭教育支援基本方針を定める。自治体は実情に応じて基本的な方針を定めるよう努める
・国と自治体は、家庭教育に関する保護者への学習機会の提供や相談体制の整備に努める
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の必要など無いです。でも、53条のように、規定数の国会議員が臨時国会の開会を要求しても通常国会まで国会の
召集を無視する安倍政権のような馬鹿狡猾政権があると正しく実行されない条文もあります。それを確実に実行
するような憲法改正は必要だと思います。
管理人さんを始め、既に言われ尽されている事ですが、戦争放棄など、70年前に制定されたにも関わらず、相変わらず
世界の最先端を行く素晴らしい理念を持った、世界一の憲法!世界に対して、日本人として、最も自慢出来る。
だからこそ、今年3月に施行された違憲法律である安全保障法制は廃止しなければならない。
11月3日はこうしてみると第二憲法記念日に相応しいですね。明治の日にしよう、などと時代錯誤も甚だしい事を言う
国会議員の精神構造を疑いたくなりますね。
国民「改憲すべきダー!!」
では、お聞きしましょう。
私生活のいちいちに、国に口を挟まれ、命令されたり禁止されたりしたいの?
南海の小島の磯の白砂に、我泣き濡れて防人したいの?
ミサイルやら空母やら戦闘機やらを買うために、もっともっと税金が高くなってもいいの?
改憲賛成とか言ってるバカ者、脳味噌付いてんなら少し考えろよ。
もっとも、「自分は中流だと思う」9割、「自分の人生が終わるまで、大きな変化はなく暮らせる」5割、っていうおめでたい国民だからね。
「奴隷」「戦争」「統制」って、知らないんだろ〜〜な w
せいぜいバーチャルな世界に生きてな。すぐにそれも奪われるだろうけど。
(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
権力を縛るものなのに縛れていないのが問題です
一番心に残ったのは、今現在戦乱不安にある国々・地域の人々にとっても、日本国憲法九条は希望の光なんだというお話でした。九条を持つ国として、アメリカも含めて中露韓(北も)、アジアの平和構築を牽引していく日本を想像すると、誇らしく胸が熱くなりました。現実は安倍が真逆をしている、残念な国ですけど。
「九条」は日本だけではなく、世界の宝なんだと改めて思います。
戦争やらないなんて、実は真に強くないと言えないです。
他の条文も素晴らしいですが、9条は特に良いです。これだけで軍備競争に明け暮れる各国より日本国は優れてますよ、自分達の身も滅ぼし兼ねない愚か者ではありませんと言えますから。
中国にもアメリカにも本当に勝ちたいなら日本国憲法を誇示したほうがいいんですが、やたら改憲をいう輩は、制定した人達のような高尚な精神も知性も持ち合わせてないから無理か
http://arminius.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-34cf.html
右翼というのは基本的に陛下崇拝だ。
ところが日本会議は陛下が体力の限界から譲位したいというのを利用して改憲に結びつけようとしてる
陛下を政治利用しようとしてるのだ
日本会議を右翼というのは右翼に失礼
憲法でなく皇室典範を改正したら良いのだ。
男女同権は当然である
昔の男尊女卑的憲法が残ってるなら兎も角今から男女同権を排除して男尊女卑的憲法にしようなんて組織は世界中探しても日本会議しか居ないのではあるまいか
いたとしても日本会議より極少数だろうし一市民
国会議員がそれを目指すのは日本だけ
全く恥ずかしい
むしろ男女同権 基本的人権を強化する為同性婚を認めて欲しいものだ
因みに私はこの半値で分かる通り女性が好きですよw
でも求める方が居るなら応えるべき