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2015年5月16日(投票日前日)の午前中。全国から大阪市に集まった、大阪都構想賛成の「維新の党1000人ボランティア」の姿。
青森から駆け付けた人が撮った写真です。
維新の党を離党した橋下大阪市長や、執行部から除籍(除名)された大阪系国会議員、地方議員らが2015年10月31日、新党「おおさか維新の会」の結党大会を大阪市内で開きました。
驚いたことに政治家を引退するはずの橋下市長が代表に就いたのですが、代表は市長任期を終える12月までの暫定措置だそうです。
ところで、橋下市長はこの結党大会の中で
「政治は、捨て身、実行力、挑戦しかない。地方創生のために、日本の行政機構を変えていくんだという挑戦の意味を込めた文字の表れとして『おおさか』の名称をつけた」
と述べましたが、地方創生って安倍内閣の政策ですからね。
日本の行政機構を変えていくといいながら、はからずも、橋下・松井おおさか維新の会が安倍政権の別動隊ってことが明らかになった形で、呆れてしまいました。
「おおさか維新の会」のロゴを発表する結党大会の参加者たち=31日午前11時10分、大阪市浪速区。
なんか不気味だ。
他方、維新の党の松野頼久代表は30日、除籍した「解党派」の東徹参院議員らを相手に、代表選実施に必要な党員名簿の返還を求め大阪地裁に提訴しました。
また、東氏らが党の通帳などを引き渡さないため政治活動が妨害されたとして、威力業務妨害罪で東京地検に告訴状も提出しています。
橋下氏は
「僕は離党したから無関係」
と言ってますが、あまりに無責任すぎるのではないでしょうか。
維新の党が大阪組を刑事告訴&民事裁判を提訴。橋下市長「僕は離党して党員でもないので、全く無関係だ」
ところで、維新の党の登記簿上は8月27日の離党まで、橋下氏は維新の党の代表だったそうです。
しかも、松野氏を5月に代表に選んだのも下の画像のように橋下氏らです。
そして、自分は政治家を辞めるのに新党結成。
もう一度言いますが、あまりにも無責任ではないですかね。
この「決定書」には
・後任の代表者を選任するにあたって、議長である橋下氏の指名に一任されたこと。
・橋下氏が松野頼久氏を代表に指名したこと。
…などが明記されていた。
ところで、意外なことに、維新の党の党員のうち、大阪組が集めたのは1割に過ぎず、9割は残留した維新の党の議員らが集めたのだそうです。
もちろん、橋下人気あってのことですが、旧結いの党も良く頑張っていたわけです。
そもそも、賛成79万票、反対80万票のわずか1万票の差で敗れた大阪「都」構想ですが、可決まで1万票まで迫ったのは維新の党の大阪組だけの力ではなく、多数のボランティアを外部から結集させた維新の党残留組の力も大いにありました。
大阪「都」構想に反対していた私など、1000人規模というオレンジの軍団が続々と全国から集まってきている画像を見て、恐怖したものです。
この人たちがいなかったら、橋下氏ら大阪維新はもっと大差で敗れていたんですが、彼らは感謝の気持ちを持ったり、恩義を感じたりしないのでしょうか。
大阪系維新の新潟支部長だったのに、今や維新の党残留組の知恵袋となっている米山隆一弁護士のブログの悲痛な一節が印象的です。
「私だってつい数か月前まで、大阪都構想のために、彼らとともに汗を流し、声をからし、大阪の街を駆けずり回ったのです。
維新の党に残留している誰一人として、その苦労を分かち合わなかったものはいません。彼らが口を極めて罵る国会議員も、何より松野代表も、誰もが区別なく、メガホンを手に取り、額の汗をぬぐいながら、自らの足で、大阪の路地を回ったのです。
そしてほんの数か月前まで、同じ党で夢を語り、本の数週間前まで彼ら自身が彼らが無効と主張する執行部の役職につき、彼ら自身が彼らが刑事告訴するという代表の名前を使って政党交付金を申請し、彼ら自身が役職を解任された後も何の異議を唱えることもなく彼らが無効と主張する執行部と分党の交渉をしていたのです。
彼らは、その私達を、橋下氏が気に入らないといったとたんに、口を極めて罵り、国家のために必要のない存在と断じ、勝手に解党の決議をして、刑事告訴までするというのです。これが恐怖でなくてなんでしょう。」
しかも、大阪組は、政党交付金を使って、大阪都住民投票にかかった宣伝費用など5億円を支払うと言っており、そこは松野代表ら維新の党も了承しているのだそうです。
維新の党残留組も橋下人気に依存してきたわけですが、役にも立たないのなら橋下氏らが江田氏・松野氏ら結いの党と合流したわけもないのであって、橋下氏らも維新の党残留組には世話になっているのです。
それを、維新の党執行部が安倍政権の安保法案に反対するや否や見限って、新党結成。これでは除名されても仕方ないでしょう。
大阪の方々には、「人として」、橋下氏らおおさか維新の会がやっていることを、率直にどう思うか聞いてみたいです。
おおさか維新の会結党 橋下氏「地方から改革」
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大会では、代表に就任した橋下氏があいさつし、「政治は、捨て身、実行力、挑戦しかない。地方創生のために、日本の行政機構を変えていくんだという挑戦の意味を込めた文字の表れとして『おおさか』の名称をつけた」と述べました。
そして、地方議員や自治体の長が国の意思決定に参画して、地方から国の形を変えることを目指すとした、新党の綱領を承認しました。
一方、新党に参加する国会議員らは、維新の党の松野代表ら執行部と対立した状態が続いていて、先週、新党側の議員が維新の党の解党を決議したのに対し、松野氏らは、決議は無効で解党には応じないなどとしています。
毎日新聞 2015年10月31日 11時31分(最終更新 10月31日 13時01分)
橋下徹大阪市長らが旗揚げする新党「おおさか維新の会」は31日午前、大阪市のホテルで結党大会を開いた。代表には橋下氏が暫定的に就任し、維新の党を除籍処分された大阪系ら19人が参加する。大会には、参院議員1人が所用で欠席し、国会議員18人(衆院13人、参院5人)のほか、全国の地方議員ら約220人が出席した。
橋下氏はあいさつで、「新たな改革勢力の結集だ。『おおさか』は改革の象徴で、東京中心だった政治を変え、地方からしっかり改革を進める」と強調。「5年でここまで来たので、次の5年以内には必ず国会で過半数を取れると信じている。原点に立ち返り、実行、挑戦、捨て身の政治を目指す」と語った。
新党は11月22日に投開票される大阪府知事・市長のダブル選へ弾みをつける狙いがある。橋下氏は大会でダブル選について「府知事選、市長選は壮絶な戦いだ。自民党から共産党まで全党が相手になる」と述べた。
綱領には、「地方分権型政党」を掲げ、地方議員、首長が国の意思決定に直接参加する仕組みの創設や大阪の「副首都」化などを盛り込んだ。党本部は大阪に置き、常任役員を原則として大阪系議員に限定する規約も定めた。橋下氏は安倍晋三首相に近く、新党は政権寄りの路線になるとみられる。
幹事長には松井一郎大阪府知事、政調会長には市長選に出馬表明した吉村洋文前衆院議員をそれぞれ選出した。いずれもダブル選の候補予定者をあてた。橋下氏は12月18日の大阪市長任期満了で政界引退すると表明しており、同時に代表も辞任する予定で、執行部は暫定的な体制としている。
大会には、大阪系議員のほか、片山虎之助元総務相や下地幹郎元郵政民営化担当相らも出席した。新党は11月2日に総務省に設立を届け出る。
新党に参加した馬場伸幸衆院議員らは10月24日に独自に維新の党の臨時党大会を開き「解党」を決議した。手続きのため、馬場氏ら4議員は遅れて年末までに新党に合流する。
維新執行部は解党決議を無効としており、19人のうち既に12人を除籍している。残り7人も除籍する方針だ。【念佛明奈、福岡静哉】
◇新党に参加する国会議員(敬称略)
<衆院>足立康史▽伊東信久▽井上英孝▽浦野靖人▽遠藤敬▽河野正美▽木下智彦▽椎木保▽下地幹郎▽谷畑孝▽馬場伸幸▽松浪健太▽丸山穂高
<参院>東徹▽片山虎之助▽儀間光男▽清水貴之▽藤巻健史▽室井邦彦
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橋下徹氏が「真っ赤」なウソをついていた決定的「新証拠」!
――橋下氏の「真っ赤」な実印が押された松野代表選出の「決定書」が存在した!
維新の分裂劇はいよいよ法廷へ!
維新の党の「分裂劇」の舞台が、いよいよ法廷の場へと移る。
維新の党は2015年10月30日、維新の党の「党員名簿」の返還を求め、党を除名した大阪維新の会の総務会長・東徹参議院議員と大阪本部の事務職員の島松洋一氏(事務局長)の2名を相手どり、大阪地裁に提訴した。さらに、東議員と島松氏が政党交付金などの引き出しに必要な「印鑑」と「通帳」も囲い込んでいるとして、「威力業務妨害」の罪で東京地検特捜部に刑事告訴もした。
大阪地裁はすでに訴状を受理し、東京地検特捜部は現在、受理を検討しているという。
維新の党は松野頼久代表の任期満了に伴う代表選を12月6日投開票で実施すると決めており、代表選を国会議員、地方議員、一般党員も含めた「1人1票方式」で行うためにも「党員名簿」が必要だ。また、分裂劇の影響で代表選が延期されたことで、党は、党員に党費を返還すると約束していたが、党費の引き出しには当該銀行口座の「印鑑」と「通帳」が必要となる。
橋下徹大阪市長が8月28日に国政政党「おおさか維新の会」の設立を宣言して以降、維新の党は松野氏ら執行部の「残留組」と、橋下新党に合流する「おおさか合流組」の間で分裂協議を続けていた。
協議はまとまらず、東議員は10月14日、突如として、「党運営事務の一切の権限を委任された」とする「通知書※」を松野氏ら執行部に提出した。東議員はこれらの行動が「反党行為」にあたるとして除籍処分を受けたが、党員名簿や印鑑などを管理している維新の党本部(大阪)の事務職員らは東議員の「通知書」を根拠として東議員の指示に従い、松野氏ら執行部側の再三の返還要求にも応じることなく、党員名簿、印鑑などを死守している。
※東徹議員「通知書」10月14日付
http://oneosaka.jp/news/20151014tsuchisho.pdf
- 記事目次
- 松野頼久代表「党務に支障が出ている。断腸の思いだが、党員名簿を返してもらいたい」
- 提訴の趣旨は「法人所有のものを個人が不法占有している」こと
- 「彼らの主張は、維新の党の正当な行為を妨害することでしか成立していない」
- 「松野代表」の正当性を自らリードし、文書で認めていた橋下徹氏
- 橋下徹氏が真っ赤なウソをついていた決定的証拠の開示!〜橋下氏の真っ赤な実印が押された松野代表選出の「決定書」
- 「橋下氏の主張はSNSでは結構だが、法廷では一笑に付される」
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松野頼久代表「党務に支障が出ている。断腸の思いだが、党員名簿を返してもらいたい」
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▲提訴を受け、記者会見する維新の党・松野頼久代表
今回の提訴にあたって国会内で記者会見した松野頼久代表は、「党員名簿は、大阪の党員は10%にも満たない。9割は大阪以外の皆さんが集めた党員だから、是非、今回の代表選を実施するにあたって党員名簿を返還してもらいたい」と主張した。
提訴について、「党務に支障が出ている。断腸の思いだが、党員名簿を返してもらいたいということで提訴に踏み切った」と説明したが、一方で、東議員らが党員名簿を開示さえすればすぐに提訴を取り下げるとの見解を示した。
提訴の趣旨は「法人所有のものを個人が不法占有している」こと
今回の提訴に関して記者団にブリーフィングを行った維新の党・新潟県総支部代表代行で弁護士である米山隆一氏である。米山弁護士は、「『泥仕合』、『訴訟合戦』と言われるのは心外だ」と訴え、今回の提訴は、維新の党が「法人」として、業務を妨げる「個人」に対して行ったものであることを強調した。
「おそらく東議員らは何もできない。法人として訴訟を提起するには『資格証明』が必要で、資格証明とは今回は『登記』のこと。向こうが『維新の党』としての訴えを提起しようとしても、法人を代表していることが証明できないので、彼らは個人として対応するしかない」
米山弁護士が公表した維新の党の登記には、松野頼久氏が代表であると明記されている。党員名簿などは「維新の党」という法人に属するものであり、代表権限もない人物が党員名簿などを占有する資格はない。つまり、提訴の趣旨は至ってシンプルで、「法人所有のものを個人が不法占有している」というものである。
「彼らの主張は、維新の党の正当な行為を妨害することでしか成立していない」
「百歩譲って」と、米山弁護士は説明を続ける。
「彼ら(おおさか合流組)が『(10月24日の)臨時党大会』で執行部になったとして、政党を解散すると決めた場合、『残余財産』を配分しなければならない。しかし、彼らは自分たちだけで処分すると言っている。解散すると決めたら予算を独占する権限がある、という主張だ。これがまともな話なのか」
さらに、「党員名簿は車やお金ではなく、複製できる。我々も名簿が開示されれば訴訟は取り下げるといっている。ではなぜ開示しないのか。それは、我々が党員大会を開けば臨時党大会の正当性がゆらいでしまうからだ」と指摘。そのうえで、「彼ら(おおさか合流組)の主張は、維新の党の正当な行為を妨害することでしか成立していない」と痛烈に批判した。
「松野代表」の正当性を自らリードし、文書で認めていた橋下徹氏
さらに驚くべきは、2014年12月23日に維新の党の代表を辞任したはずの橋下徹大阪市長が、登記上は、2015年8月27日まで代表だったということだ。8月27日は橋下氏と松井一郎大阪府知事が大阪市長、大阪府知事のダブル選挙に専念することを理由に離党を表明した日である。離党するまでは代表であった、ということだ。
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▲松野氏が代表であること、橋下氏が8月27日まで代表だったことを示す登記 米山弁護士ブログより( http://www.election.ne.jp/10840/98569.html )
橋下氏らは主に、(1)前代表・江田憲司氏は、5月19日に辞任し、維新の党は代表、執行役員が不存在となっていたため、松野氏の代表選出そのものが無効である。(2)仮に松野氏が代表だったとしても、規約により、任期は9月30日で切れている、と主張しているが、橋下氏が8月27日まで代表だったのであれば、(1)の「松野代表の選出時は執行部が不在だった」という前提が崩壊する。
橋下徹氏が真っ赤なウソをついていた決定的証拠の開示!〜橋下氏の真っ赤な実印が押された松野代表選出の「決定書」
さらに今回、米山弁護士らが大阪法務局に開示請求した結果、代表選出の法的有効性を示す決定的証拠となる文書の存在が発覚した。文書は「決定書」と題されたもので、松野氏が代表に就任したことを登記するために法務局に、「政党法人格付与法(※)」に基いて提出した書類だ。
※政党法人格付与法
第七条の二 第四条第一項の規定による法人である政党において前条第二項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、その日の翌日から起算して二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。
2 前項の規定による登記の申請書には、前条第二項各号に掲げる事項の変更があったことを証する代表権を有する者の記名押印した書面(代表権を有する者の変更があった場合には、他に代表権を有する者があるときは当該変更があったことを証するその者の記名押印した書面とし、他に当該書面を作成することができる代表権を有する者がないときは当該変更があったことを証する代表権を有していた者及び代表権を有するに至った者の記名押印した書面とする。)を添付しなければならない。
この「決定書」には・・・
・5月19日に江田氏の後任にあたる代表者を選任する議事が開かれたこと。
・議長には橋下氏が選ばれたこと。
・後任の代表者を選任するにあたって、議長である橋下氏の指名に一任されたこと。
・橋下氏が松野頼久氏を代表に指名したこと。
・出席者の満場一致で指名が承認されたこと。
…などと明記されていた。
「決定書」には、条文に沿うように、橋下徹氏、江田憲司氏、松野頼久氏らの印鑑も押されていた。橋下氏が自ら松野氏を代表に選出し、法的根拠となる「決定書」まで作成し、提出していたのだ。なぜ、いまになって橋下氏が維新の党執行部の正当性を問題視するのか、いや、問題視できるのか、はなはだ疑問である。橋下氏は政治家としてだけではなく、弁護士としても適格性を欠いているのではないか。
米山弁護士が、10月27日に初めてツイッターで登記の問題を指摘してから10月30日時点まで、橋下氏はこの問題に対して無言を貫いている。郷原信郎弁護士らが松野氏ら執行部の正当性を認める「法律意見書」を作成した際には、「スカスカの意見書」「スカスカの弁護士」などと、わずか30分の間に計7度も「スカスカ」という言葉で反撃していたのに、である。
郷原信郎弁護士は、「おおさか合流組」が、維新の党の代表が変更されたものとして党の代表変更届を提出する行為などは「偽計業務妨害罪」に当たるとし、また、松野代表が記名押印していないにもかかわらず、松野代表名義の「代表権を有していた者の記名押印した書面」を作成して提出した場合には「有印私文書偽造」になり、さらに、「臨時党大会」なるもので選任されたとする「新代表」への変更登記申請を勝手に行えば、虚偽の申立てをしたことになり、公正証書原本等不実記載未遂罪に該当し、それによって不実の登記を行わせた場合には、公正証書原本等不実記載罪に該当すると指摘している。
「橋下氏の主張はSNSでは結構だが、法廷では一笑に付される」
橋下氏は維新の党の分裂が決定的となって以降、自身のツイッターでたびたび維新の党執行部を激しく非難し、その正当性を否定してきた。
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▲https://twitter.com/t_ishin/status/655857733476814848
こうした橋下氏の主張について、米山弁護士は「橋下氏の主張はSNSでは結構だが、法廷では一笑に付される。考慮する必要も反論する必要もない。大半の法曹人はそう思うはずだ」と一蹴。「法廷であのような主張をしても、『執行部の代表権に不服だ』という人間がいることがわかるだけで、それ以上でも以下でもない」と突き放した。
さらに、「訴訟には時間かかる。しかし、アクションを起こさないとダラダラと続く。これでこちらは本気だと伝わった。もし橋下さんたちが譲らないのであれば、失笑もののトンデモ解釈を法廷の場で開陳し、裁判官に一笑に付されればいいのではないか」と苦笑した。
「おおさか合流組」が24日に行った臨時党大会後、橋下氏は、「本日成立した維新の党の新執行部は松野氏を有印私文書偽造、同行使罪で告訴することを決定した。維新の党は、週明け、松野氏を刑事告訴するようだ」とツイートしていたが、1週間経った今も、「おおさか合流組」が松野氏を刑事告訴する気配はない。口先だけの虚勢だった可能性が高い。
橋下氏は、なぜこんな虚言を公然と吐きつづけることができるのか。なぜこんな人物が事実上率いる政治勢力が、NHKの日曜討論(※)において結党大会前から、公然の政党扱いされるのか。なぜ彼らのような集団が、官邸で官房長官と会談できるのか。
「明文改憲」のため、中身も質も何でもいいから数合わせのために右派議員の数が必要だ、というだけで、後生大事にされ、マスコミも腫れ物にさわるような扱いをしているのだとしたら、世も末である。
(取材・記事:原佑介 文責:岩上安身)
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橋下徹氏は今年8月まで維新の党代表だった
法廷闘争で露になる維新の党の自己矛盾
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維新の党の分裂を巡る争いは法廷に舞台を移し、いよいよクライマックスを迎えようとしている。
党の存続を主張する松野頼久氏らは30日午前、除名した東徹参院議員と大阪側の事務局長を相手に、党員名簿の返還を求めて大阪地裁に提訴した。
松野氏らはさらに同日夕方、東氏らが政党交付金を管理する銀行口座の通帳と印鑑を引き渡さないとして、威力業務妨害罪で東京地検特捜部に告訴状を提出している。
一方で31日に結党大会を開く予定の橋下徹大阪市長は、11月2日に新党設立届けを総務省に提出することを表明。党の分裂を巡る争いは裁判で行われるという、憲政史上前代未聞の展開になっている。
党員名簿、党費を巡る争い
「代表選を行う上で党員名簿が必要なのに、大阪は一向に返還してくれない。党として支障が出ている。よって断腸の思いで提訴に踏み切った」。30日午後に会見した松野氏は、民事訴訟に至った動機をこう語った。
だが松野氏らが党員名簿の返還を求めるのは、代表選への準備だけのためではない。9月に決定した党費の返還問題も絡んでいる。それはどういうことなのか。
維新の党の党規約によれば、党の代表選は代表の任期が終了する年の9月に行わなければならない(第8条第4項)。同規約は代表の任期を3年と定めている(同条第3項)が、結党時に暫定的に共同代表制を採用したため、江田憲司前代表の辞任により代表に就任した松野氏の任期は、今年9月末日までとなっていた。よって9月内に代表選を行うべく、準備が行われていた。
党勢拡大のために国会議員も一般党員も「1人1票」という画期的な制度が採用され、積極的に党員募集が行われた。これによって9135名だった党員数は5万2696名と、4万3561名も増加した(9月4日現在)。党費2000円をかけると、8712万2000円もの増収になる計算だ。これを一元的に管理していたのは、大阪の維新の党の本部である。
党費があるのは三井住友?りそな?
しかし安保法制で通常国会が9月27日まで大幅延長されたことで、月内の党大会開催は不可能と判断された。よって維新の党執行部は9月10日に党大会を延期し、党費を返還することを決定した。これについては分裂した後の東京も大阪も、その意向に変わりはない。だが実際のところ、党費の返還は極めて困難な状態だ。維新の党の議員がその事情を説明する。
「大阪は、集めた党費を三井住友銀行の口座で管理していたはずだった。この口座は凍結されていないので、我々は党費の返還を求めていた。ところが大阪は、党費は凍結されたりそな銀行の口座に移していたので、出すことができないと言ってきた」
だがそれでは、大阪側も自分たちが集めた党員に党費を返すことができない。
「我々は、双方の合意に基づいて党費の金額分だけ口座凍結を解除しようと提案したが、大阪側は自分たちが集めた党員の党費の解除のみを主張してきた。それでは我々が集めた党員には、党費は返還されないことになってしまう。これはとうてい受け入れることができない」(同議員)
その背景に、党員の構成がある。松野氏側によれば、新規党員数は激増したが、そもそも大阪系の国会議員が集めたのはその6%未満にすぎず、地方党員が集めた分を含めても10%に満たない。橋下氏はとかく維新の党を「自分が作った党」と大阪の優位を主張するが、実態はそういう構成ではないというのだ。
ちなみに今回の分裂騒動の原因のひとつが、この「東西格差」だと言われている。「代表選を控え、このままでは東京側に主導権を握られてしまうと焦った大阪系が分裂に走った」と解されている。
さらにこの度、民事訴訟を起こすことで興味深い事実が明らかにされた。昨年12月に代表を辞任したはずの橋下氏が、維新の党を離党する今年8月まで、実は党の代表であったという事実だ。維新の党の代理人を務める米山隆一弁護士が30日夕方にブリーフィングを行い、それを説明した。
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これが決定書
「代表を変更するには、政党法人格付与法に基づいて新代表の選任を証明する書類を添付しなければならない。訴状を書いていて、読んでみたいと思ったので、大阪法務局で開示請求した。一般には閲覧不可能だが、松野代表から委任状をもらっていたため、閲覧できた」
確かに「政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律」の第7条の2では、代表者に変更がある場合は変更の登記をしなければならず、同第2項は、変更を証する代表権を有する者の記名押印した書面を添付することを求めている。
その書面が、5月19日に大阪の本部の事務所で橋下氏と江田憲司氏が審議し、松野氏を代表に選任した経緯が記載された「決定書」だ。そして「議長 代表」として橋下氏、「出席代表」として江田氏と松野氏の氏名が記載され、押印されている。
江田氏は「覚えていない」
「不思議なのは橋下氏についての記載の部分だ。すでに昨年12月23日、維新の党代表を辞意表明している。それなのにどうして、この決定書には代表として書かれているのか」(米山氏)
しかも江田氏はこの「決定書」について、「覚えがない」というのだ。「几帳面な江田氏に『記憶がない』とは考えられない」と、米山氏は訝しがる。
この謎は、いずれ民事訴訟で明らかにされることになるだろう。東京地検特捜部に対する告発も、受理される可能性は残っている。この際だから、全てをすっきりと片づけるべきだ。そうでなければ政治不信は払しょくできず、野党再編は進まない。
国 :国会議員一人につきいくらということで渡すことになってますが、お宅の所属議員とされる方々が、おおさかではなく、維新の党員ではないかという疑問がある。
おおさか維新:は?
国:除名処分が無効だと主張されてますよね。そうすると、お宅の議員は維新の党員だと言うことになる。
おおさか維新:解散したからもう維新の議員じゃないですよ。
国:そこも争いがあるわけですよ。
除名処分が有効なのか、
また、解散決議が有効なのか、
はっきりしないと払えません。
おおさか:じゃあこれから維新を離党する届け出す。
国:解散した党に離党届って、おかしいですよね。解散決議は無効なんですか?
おおさか:いや、あれは有効な決議だ。
国:...では裁判するなり合意するなりしないと払えません。
…こんなことになりそうだ。
おおさか維新の議員の認識は所詮こんなもんです。
言葉の重みを軽視する議員なんて、全くいらない!だから、大阪は全国的にバカにされるんですがね。
「真の維新sprits集団」って、堺市議小林よしか議員みたいな不正や、毎日政党助成金で飲み食いの馬場議員など、疑惑のデパートの維新の議員が言えたもんでしょうか?
結果を残したって、大阪府は毎年債務が増えていって、何か生活が変わったってこともないと思います。
変わったのは、駅のトイレとか、給食(不評ではある)とか、そんな小手先だけ。
「弱者に目を向ける」って、お年寄りには一駅ぐらい歩けばよいという維新が言えたもんでしょうか?
やっぱり、おおさか維新は信用出来ない。
私は松野氏を支持しているわけでもないが、橋下氏の発言の移り変わりや議員をリスペクトしない発言を見ていれば、とても市長または議員ができる資質ではないと思うのですが・・・。今回の分裂騒動をみても常におおさか維新側が後出しジャンケンで攻めている。
柿沢氏の辞任問題
分党問題
除籍問題等
気に入らなければ、自分たちの派閥の人間を代表にする努力をすればよいだけのこと。そして、政党として代表がインセンティブを出していくのは当然のことです。
自分達の主張が通らなければ、離党して新党を立ち上げるとか、名簿や代表印を返さないとか
とても大人が(それも議員や弁護士資格をもっている)することじゃいと思っています。
そして、そんな人について行こうとする人が大勢いることが非常に残念でなりません。
「損して得取れ」と言うのに、その場の得しか頭に無い。確かに機転が効いて、はしっこいってので、頭はいいんだけど、心がない。
最も大事な信頼が得られないタイプですね。表面的に成功してるように見えてる時は、人がついて行きますが、一度失敗すれば、一気に人が離れて行きます、助けてくれる人がいません。ある意味、無縁を自でいってます。
昔の歌に、こんなのもありました「心を忘れた科学には、幸せ求める夢が無い」って、科学を政治に変えると、ピッタリかも。ちなみに2番の歌詞はもっときつい「心を忘れた科学には、地獄の夢しか生まれない」
橋下氏や、維新の党は、空中楼閣を掲げて大衆の魂に訴えているのであって、実際に政治的に何かをやり遂げようとしているのではありません。
彼等は、ヒトラーの弟子、と言って良いでしょう。 即ち、嘘は部分的につくのでばれるので、何もかもが嘘なら、ばれないのです。
改革の実態は、地方政治家の常套手段である似非「行政改革」を気取ることです。
通常は、地方自治体の機構を弄り、やれ、局を廃した、或は、部を廃した、等と機構弄りをして、行政改革を実施した風を装うのですが、その大掛かりな仕掛けを凝らしただけで、例え、都構想が実現したとしても、その実態は、羊頭狗肉そのものです。
でも、彼らの意図がその羊頭狗肉の「羊頭」を掲げることにあるのですから仕方が有りません。
橋下氏の品格を云々するのは差し控えますが、このような羊頭を大衆に訴える手法を取られる政治家には、大衆への蔑視が基本にある、と言わねばなりません。
大衆に依拠する政治家が、大衆を蔑視し、論理で理解出来ない遅れた層と軽視して扇動しているのですが、その遅れた、論理で何事も理解出来ず、心情で何事にも対処する筈の大衆に、三下り半にされる、のも何かの縁でしょう。
しかしながら、大阪人は、他人が何を言っても、不合理的な選択をし続ける性癖がありますので、この先、どうなることやら。 負けても、負けても、好きなものは、好き、と阪神の応援をするようなもので。。。