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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

「専守防衛」が怖い・・・警官の仕事に思う ラディカルとリベラルの対話シリーズ2

2015年07月17日 | ラディカルとリベラルの対話

 

 前回に続いて、森川文人弁護士からの問題提起です。

「専守防衛」が怖い・・・警官の仕事に思う

 

 国会ではデタラメが横行していますが、国会周辺では、夜になっても、続々と人が集まり、そして、若い人たちが多く集まってきて、なんか嬉しくなりますね!「安倍打倒!」これが、国会前でこだましています、すごいこった♪

 ということで、シミュレーション的には「ポスト・安倍」ということになると思いますが、私が、今、ちょっと怖いのが、民主党にしても、共産党にしても、もちろん、維新にしても最低限、「専守防衛」で一致していることです。

 これって、戦争肯定ですよね?「専守防衛」とか、自衛という名の戦争を肯定する、ってことですよね?違いますか?   言っちゃダメだった?

 なんかそこで大同団結していく、って怖いなあ、って思います。だって、ホルムズ海峡の戦争より、南シナ(中国)海の戦争=個別的自衛権による戦争の方がリアリティあるでしょ?

 イマドキ、こういうことを言うと、反応してくれるのは、むしろ、右翼的な人で、いい人、というかリベラルの人は、すこぶる反応が悪いです・・・。きっと、基本的に自衛戦争を肯定しているのだと思います、だけども、それを正面からは認めたくないのでは?・・・と。

 「いや、ほら個別的自衛権は認めている人もいるから」とか「お前の考えはわかるけど、まだ理解されないから」みたいなことを言われるのですが、それは、結局、言っている本人がそう思っているんだろうな~と思います。

 集団的「自衛権」も、個別的「自衛権」でも、戦争は戦争だと思うんですが・・・?

 



 昨日、今日と、警察官がデタラメな役割を果たしています。戦争をしようとしている政府・国会を守るために、私たちに暴力を振るい(私も警官から押され倒れそうになりました!)、通行止めをし、青信号を封鎖します。

 これは、彼らの「仕事」なのですが、やりたくてやっているのではないのかもしれません。

 だからこそ、怖いのです!これまでの戦争もやりたい人はほとんどいないまま、協力して、やってきたのだと思うのです。「専守防衛」なんて戦争するための大資本側の理屈ですが、逆らえない、沈黙する「普通のリベラルな人」が、結局、粛々と「仕方ないんだよ」とぶつぶつ言いながらする「自衛という名の戦争」=帝国主義戦争が怖いなあ・・・と今、思うのです。

 私は、民主党も、共産党も支持しません。専守防衛、個別的自衛権肯定だし。

 「専守防衛」は当たり前、みたいのがイヤなんだよなあ。「常識」なのかもしれないけど、それって国と自分を同一視する発想じゃないか、結局。ナショナリズムじゃないか。この話に沈黙する、「リベラル」層に不安を感じつつ、新たに形成されている若い人たちの感覚に期待します。民主主義らしく議論をしていきたいと思います。今日の時点で沈黙は非・民主主義的な「悪」とはいわないまでも「逃げ」であって、カッコ悪い振る舞いではないと思うのです。

 私の考えが、今日の今日、特異であっても、言っておこうかなあと思うのです。



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森川文人弁護士 どの「戦争」に反対するのか? ラディカルとリベラルの対話シリーズ1

 


次回は私の反論です。

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13 コメント

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うーん…。 (リベラ・メ)
2015-07-18 08:01:17
すんません、正直言ってそこまで考えたことありませんでした。“専守防衛”は、「攻められることを想定して」いる言葉ですものね…。
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Unknown (kei)
2015-07-18 11:25:10
特異だとは思いません。日本国憲法が目指しているのは自衛も含めて全ての戦争を放棄することだと思います。

但し、あまりにも先進的過ぎて、まだまだ野蛮な世界情勢との乖離が激しく、実行するにはかなりの勇気が要ることだとも思うのです。

国としての理想はそこに置くと明言して、自衛隊を「持てる」という解釈はこのままでも良いと思います。
「持たなければならない」訳では無いので、理想として希求することには何等支障は有りませんよね。
返信する
しかし、民主主義≒ナショナリズムですが (洲蛇亜林)
2015-07-18 11:28:27
しかし、自分を国と同一視することは民主主義の土台でもあるような。

ナショナリズム発生は人権や自由平等を掲げたフランス革命からと言われます。
つまり、民主主義とナショナリズムは本来は表裏一体と言えるほど近しい関係のような気がします。

今現在は、民主主義が徐々に独裁体制に変質しナショナリズムが暗い歪んだものに落ち込んでいる真っ最中ですが。
返信する
Unknown (matzとし)
2015-07-18 12:04:03
宮武さん お気持ちはよくわかります。私もできることなら、「非武装中立」が理想だと思います。

しかし、この国際社会を構成する人々は、平和的な手段だけで物事を解決する、という人だけではないはずです。特に、物欲が絡んだ場合は。。
 また、国のなかで、クーデターのようなものが起きたら、一方の陣営に大国が支援をして、結局局地紛争のようなものになることも多いわけです。それには、軍需産業のような利権も絡んでいる場合も多いのではないでしょうか? そこで、変な形で侵略された既存の勢力は、クーデターを起こした勢力(大国の傀儡?)に、内乱を仕掛けるのか?話し合いで論戦を挑むのか? 後者を選ぶ、ということですね。ただ、実際の状況は複雑で、上記のような単純な図式が当てはまるかどうかはわかりません。

しかし、軍事衝突が起きる状況は複雑でも、「いざというときのために」専守防衛の自衛隊(組織)を、という考えから脱却するのは、相当の覚悟と知恵が必要ですね。
 防衛力を、軍事ではなく、外交力、産業、経済・文化・学術面の協力、歴史認識や領土問題の摩擦をなくすこと、エネルギーや食糧の自給、平和的国際貢献、あらゆる努力が必要とされるでしょう。
 これらの方がやりがいはあるかも知れません。

ただ、それでもやはり「戸締り」は必要、ということは最後に出てくる気がします。

私もホンネです。
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賛成 (Anonymous)
2015-07-18 15:10:59
恒久平和のための外交努力を懈怠した罪は政府及び外務省にあるかと。ワイン選んでる暇はねーんだよ。
まあアホウな中山とか言う高級な家柄出のクズに振り回されるのも身から出た錆と思って態勢立て直して
毎朝憲法の斉唱くらいやってください
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Unknown (abe)
2015-07-18 15:55:24
keiさん
久しぶりです。
私はkeiさんのこの部分以外は大賛成なんだけど、、

●自衛隊を「持てる」という解釈はこのままでも良いと思います。

ここはね、森川さんが否定している。
それは私にも良く分かるんだ。
世界基準で自衛権を話すか?日本国憲法で自衛権を話すか?ここを混同して話してはいけないと私は考えてる。
返信する
 (kei)
2015-07-18 16:42:09
私は「戸締り」こそが憲法9条だと考えています。
国連加盟国で有る限り、世界では「自衛」という名の「侵略」しか出来ないわけですから、軍隊が存在しない日本を侵略出来る道理は有りません。

しかし、日本は安保で米軍を抱え込み、自衛隊もPKO派遣で既に憲法に抵触するところまで変化してきています。
多くの国民もこれに同意していると見て良いでしょう。
つまり、自分で鍵を壊して、自分も「自衛という名の戦争」を仕掛けることが出来るようにしてしまったのです。
そうなると相手も自動的に「自衛という名の戦争」が出来るようになりました。

自分で勝手に「鍵」を壊しておいて、「脅威」を生じさせる。
コントのようですが、現実に日本ははこの状態だと思います。

しかし、壊れたものでも修理は可能です。その方法を模索する為にも、森川さんの問いかけは改めて考えるきっかけになりました。
自衛の戦争なら許すのか、の答えは私は「許さない」なので、今すぐには無理でも、徐々に自衛隊の改編を進めて行けるようになることを希望しています。


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Unknown (matzとし)
2015-07-18 17:04:52
「「国としての理想はそこに置くと明言して、自衛隊を「持てる」という解釈はこのままでも良いと思います。
「持たなければならない」訳では無いので、理想として希求することには何等支障は有りませんよね。」」

これは賛成です。
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その通りだと思います (うろこ)
2015-07-18 22:40:43
こんにちは、確かに「専守防衛」も戦争肯定ですよね。
ただ、今の日本の現状では、それが通じないのでしょう。
そんな事を党として言ったら、それこそ、与党の「ほら見ろ!●●党はファンタジーだ!」みたいなバッシングが起きて、世論もそれに従うでしょう。「自民党は●●党よりマシ」って;
テレビの言うことしか聞かない大人も多いですもんね(はあ~)
でも、その当たり前の事を言う人が絶対いないと駄目ですよね。
こちらの管理人さんがこの「みんなが見失っている当たり前にこと」を言って下さるのはありがたいです。
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Unknown (森川文人)
2015-07-18 23:21:34
私たちが私たちの軍隊といえるような組織をもつ、つまり私たちが武装するのはアリだと思っています。99%側の武装です。現在の1%側の軍隊である自衛隊は、私たちの武装ではなく、むしろ、敵対するものだと思っています。私は、いわゆる絶対的な平和主義、みたいのとは違います。暴力を独占している1%から奪還したい、ということであり、民主主義が資本主義国家と結びついた「限定的」な概念であることは、ご指摘の通りだし、それゆえ『国家と革命』で描かれているように民主主義は、過度的なものでありうると捉えています。
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