山王アニマルクリニック

日々の診療、いろんな本や音楽などについて思い巡らしながら、潤いと温もりのバランスを取ってゆこうと思います。

台風15号の被害格差

2019-09-14 20:40:07 | 花鳥風月

台風15号によって、所により311を上回る混乱が続いています。

当院は停電せず、水道も使えたのですが、停電によるワンちゃんのお預かりが多く、そんな時に限ってややこしい手術&入院もあって、大変でした。

佐倉市は停電によって水を汲み上げるポンプが使えず、私の住んでいる地域も断水寸前だったとのことです。

上の写真は、昨日、当院近くの側道から高速道路をまたいで撮ったものです――木はへし折れ、電柱は傾き、電線はあらぬ方向へ。

この場所の近くには軽トラが止まっており、この右方向に住む農家の方がもどかしそうな表情でたたずんでいました。

聞けば停電5日目なので、とても大変とのことでした――稲刈りの時期とも重ねってしまったのでストレスが多いのでしょう。

現場では、みなさんが懸命に作業してくれていました。

いつの時も、口先だけで終わりにできない現場は大変です。

今日、見に行ったら、作業している方は誰もおらず、電線も電柱もまっすぐです――農家の方も通電したのか。

このように現場の人々は頑張ってくれているのでしょうが、まだ一人のスタッフの家が停電したままなのです。

今日来た患者さんなんて、産婦人科で娘さんが出産したばかりなのに停電し、「実家が停電してないなら、実家の方へ…」と、何だか自宅で出産したみたいになってしまったそうです(鳴き声などのストレスか?高齢の猫が食欲不振と下痢で来院)。

何らかの病気などのため、ただでさえ大変な家庭もあるでしょうから、早く何とかなればいいのですが……。


被災した方の読み応えのある記事です。支援のためにも、明日は我が身という意味でも、ご一読を!…確かに電気が使えない災害時はキャッシュレスが成立しませんね→千葉県富津市で被災した「被災者」が想うこと | YUGALOG

実際に見てきた人によると、南房総の方は更に被害がひどいようです→「ちば台風15号災害支援基金」特設サイト

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春のメジロ押し

2019-04-18 23:35:21 | 花鳥風月

遅れましたが、春ですね!

とりあえず、年明けに咲いていた水仙の写真です!

メジロにも会えました!

よく見ると、この子も少しお化粧姿(→明けの春)です!

 

去年からメジロと縁があるようで、12月中旬にもメジロ軍団に遭遇!

 

 

7~8匹のメジロたちが、熟れた柿を夢中になってついばんでいました。

 

2月上旬にも、メジロ軍団に遭遇!

すばしっこくてうまく撮れなかったのですが、さて、何匹いるでしょう?

みんな元気に密を吸っていました!

風に吹かれ、ほのかに漂う梅の花の香りは、さりげなく足を前に進めてくれます。

そういえば「目白押し」という言葉は、メジロが木の枝にとまるとき、押し合うようにたくさん並んでとまることからきているんですね。

写真を撮ったときは、残念ながら食事中だったので「目白押し」の写真は撮れませんでした。

今年は河津桜もしっかり見れました!

ヒヨドリも必死に密を吸っていましたが、この時はまだ7分咲きくらいで、天気もいまいち。

 

4日後、もう一度行ってみると、ぎっしり満開!天気も快晴でした!

 

 

霜が降りたても、フキノトウは開き……

 

 

露が降りた朝、ツクシたちも続々と生え……

 

 

タンポポも元気いっぱいに咲きはじめました!

 

風にそよぐ菜の花もいい香りですね!

自然の中にもきつい香りはありますが、最近の柔軟剤などの香りはどぎついのばかりなので、もっと穏かな香りや無香料なものが欲しいと思いませんか?

最近の新しい薬も、即効性や長時間効果(投与が楽?)など、何らかの意味で劇的な変化をもたらす…という方向にとらわれすぎて、まれに死亡例があったり、短期的にはよくても長期的な予後は?なものが多いですね(いいものもまれにありますが…)。

メリットやデメリットを詳しく説明しようとしても、現代人は忙しすぎてイライラしてしまう方やうなずきつつ「心ここにあらず」な感じの方がいます(だから表面的ニーズは劇的な即効性や長時間作用!しかし医療にとっての本質的ニーズとは?)。

よく聞いているふりをするのが上手な方がいることにも最近やっと気づきました(遅いですね)。

限られた時間の中で、生死にかかわるモヤモヤを簡単に説明するのは、とても大変です。

まあ、できるだけ臨機応変に対応しようとする中で誤解されてしまうことはあっても、最終的には戻ってきてくれる人が多いので、効率悪くても頑張ります!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋のきざし

2018-10-21 22:36:53 | 花鳥風月

涼しくなってきましたが、今年はなんだか暑い日がまだあり、そうでもない日も湿度が高いですね。

季節の変わり目は、ただでさえ寒暖差が激しいというのに困ったものです。

朝晩は涼しいからといって、換気扇や少し窓を開けただけでお留守番させ、皮膚病が悪化しているワンちゃんが多いです(高温多湿の環境に放置すると、細菌や真菌が繁殖しやすくなります)。

季節の変わり目は、エアコンによる温度調節も難しいのですが、つけるか切るかではなくて、天気予報をよく見て、こまめに調整していくしかないのです。 

 

これは夏の終り頃の写真なのですが、秋へのサインみたいです。

 

これも同時期の写真ですが、ここだけ真っ赤です。

風などによって枝が傷ついて、このようになるケースもあるのか?

秋は雲もきれいですね!

この写真なんだかジャクソン・ブラウンの『Late For The Skyを思い出します。

 

デヴィッド・リンドレーのギターが脳と心臓の間に響く感じで、いいんですよね~!

このジャケットは、マグリットの『《光の帝国》ルネ・マグリット|MUSEY[ミュージー]』という絵に影響を受けた合成写真なのだそうです。

この作品に対するマグリット自身のコメントを読むと、タイトル曲に込められた思いが浮かび上がってくるかも?

この曲はデ・ニーロ主演の『タクシー・ドライバー』に使われているんですね。

 

これはカツラの大木です――この辺りには大きなカツラの木がたくさんありました。

 

 

これは近くの公園で撮ったもの――雨降り後の朝、カツラの落ち葉に水滴が…曇りの日でもきれいでした! 

 

 

これは去年撮った写真…へんなモードになってしまっていますが、黄色いハート・マーク! 

 

 

これは先ほどのカツラの大木…黄色く染まった葉が所々ありました。

 

 

紅くなるカツラの葉もありました――これから夕暮れ時が楽しみな季節ですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節はずれの声

2018-08-16 08:12:19 | 花鳥風月

暑い…今年は4月くらいから妙に暑い日がありますね。

高温多湿のせいで、皮膚病や外耳炎が例年よりも悪化している子が多いです。

特にワンちゃんは、クーラー代をケチると、治療費↑――エアコンの内部はけっこうカビなどで汚れているので、クリーニングも忘れずに!

 

アオスジアゲハも暑くて水を飲んでいるのか?

自らを扇ぐように羽をパタパタ…パタパタ……。

 

 

子どもが多い水辺なのに、追いかけられても舞い戻り、チュウチュウしていました。

調べてみると、吸水するのは♂だけで、ただの水だけでなくミネラルやアンモニアが生殖に必要なのだとか。

 

 

ところで、この鳥は何でしょう?

鳴き声をたよりに最大ズームで撮ったのですが、くもりの日だったのでよくわかりません。

 

拡大してみると……風に吹かれるこの鳥はウグイスです。

ウグイスって鳴き声はよく聞こえても、姿はなかなか確認できないので、

写真も撮れたことがなかったのです――散歩中、偶然撮れました(4月頃)。

 

今年はウグイスと縁があるようで、7月の終わりにもホーホケキョの声!

 

「近いぞ…」と思って見上げてみると……

 

いた! こんなにはっきりと確認できたのは初めて!!

私、上手ではありませんが、ウグイスの鳴きまねができるのです。

 

カメラを向けながら、鳴きまねをしてみると……

 

 

  ホ~~(この時は喉がふくらむんですね)

 

 

…ホケキョッ!! 

 

ちゃんと鳴き返してくれました! ウグイスの鳴き声には、♀への求愛バージョン(高めの声)と

なわばり主張バージョン(低めの声)があるとのこと。

 

この顔は、明らかに警戒している顔ですね。

 

東日本だと3~5月の繁殖期に鳴き、その頃を過ぎても鳴いているウグイスは、♀に相手にされなかった♂と考えられるようです。

ちょっとのんびりしているからモテなかったけれど…写真は撮らせてくれたのね。

 

これも7月の終わりですが、きれいなヤマユリに出会いました! 

 

 

暑い夏でも、いい香りが風となって吹き抜けていきます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

命がけの春

2018-03-24 20:02:47 | 花鳥風月

何週間か前、今まで聞いたことがないくらい調子はずれのウグイスの鳴き声を聞き、

「まだボイトレ中?」などと思っていたのですが…一気に春らしくなってきましたね!

知らぬ間にデジカメが変なモードになってしまい不自然な色合いですが、

河津桜にはヒヨドリが…蜜を吸っているのか?  

おだやかな流れの中にはカエルの卵!――卵の外はもうすぐ!

これはアカガエルの卵ですかね?――くわしい方教えて下さい。

しばらくして、再訪してみると…ヒキガエル発見!!

我々が近づいても、落葉を背負い微動だにせず……

 

…と言いたい所ですが、喉だけは動かして前を見据えていました。 

 

ヒキガエルといえば、ガマの油!

これは蟾酥(せんそ)という漢方薬なんですね(実際には中国産のヒキガエル)。

現在売っているガマの油の中には、蟾酥は入っていないのですが、CMでよく見る「救心」には入っているのです!

「救心」のHPにはムツゴロウさんの興味深いエピソードが引用されています。

バイオリニストが昔使っていたという話は知りませんでした(http://www.kyushin.co.jp/herb/herb05.html)。

ヒキガエルの卵は、こんな感じでたくさんありました。

大産卵会は終わっていたようですが、どこの世界にも遅れ気味の個体がいるのでしょう。

7~8匹のヒキガエルは残っていました。

 

産卵中のヒキガエルに初めて出会えた~と浮かれていると、ふわりと舞い上がる影が…!!

あれトンビかな~…でも色は薄いし、尾羽が扇状に開いているので、トンビではないぞ!

 

画像を拡大して調べてみると、ノスリでした。

谷津干潟で2回ほど見たことがあったのですが、この辺りでは初めて見ました。

春風がとても強い日だったので、翼もめくれあがっていました――何かカッコイイですね!

カメラで追うと、風に流されるようにどこかへ消えてしまい、しばらくすると、いつの間にか頭上に!…なぜ?

 

後で思いついたのですが、おそらくヒキガエルを狙っていたのでしょう。

ヒキガエルにとってこの日は一年に一度の恋のチャンスですが、目立って捕食されてしまうリスクでもある…一方、ノスリにとっては多くの獲物にありつける絶好のチャンスだったのでは?

そして、そこに居合わせた我々人間の存在は、ヒキガエルにとっては少々迷惑ながら命を守る偶然となり、ノスリにとっては、命をすり減らす方向への偶然となってしまったのかもしれません。

季節の変わり目はチャンスでもあり、ピンチでもある…医療行為の中でも、正常と異常、生と死の境界線に近づくほど、何がいいのやら悪いのやら……。

 

同日、アカガエルらしき卵からは、元気なオタマちゃんたちが! 

 

 

今年は菜の花の丈が短い気がしますが、元気に咲いている花もありますね!

背景にはたくさんのオオイヌノフグリ!

 

ツクシもたくさん生えてきました!

 

今年もノミダニ予防の新薬が発売されましたが…さてどうなることやら…?

メリットだけでなく、デメリットの可能性もバランスよく説明してくれる病院を探して下さい!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする