ここは千葉県民ならご存じの鋸山(のこぎりやま)の断崖――地獄のぞき――です。
人がいる辺りの出っ張っている所が、地獄のぞきと呼ばれているんですが、そこから下を覗いてもあまり怖くないんですよね。
他の人が覗いているところを横から見る方が崩落しそうに見えて怖く、また写真手前側の断崖の手すりから下を覗いた方が、落差を感じて足がすくみます。
そんなに高くない山なのですが、海の近くなので見晴らしがよく、トンビがくるりと輪をかくのが見えたりもします。
……しかし、ここは房総の南部なので、台風被害のひどかった地域です。
よく見ると、ブルーシートが…あれ?写真だとよくわからないですね?
でも車で走行していると、かなり被害を受けてそのままの家を多く見かけました。
(風かと思えば豪雨→ちば台風15号支援基金)
こちらは東京湾サイドの眺めです。
時折ウグイスやホトトギスの鳴き声が森から響いてきて、とてもいい眺め……
でも…あれ?何かがおかしい――。
よく見たら、なぎ倒された木がたくさんあります。
竜巻みたいな感じでなぎ倒されているように見えました。
佐倉市も被害はあったのですが(台風15号の被害格差)、ここまで広範囲になぎ倒された場所は知りません。
悲しい眺めもありましたが、生き残った木々たちは、生命をつなぎ続けています。
この元気いっぱいに輝く黄緑色の所は、椎の木――マテバシイなんですよね。
秋には大きくて長いドングリを実らすマテバシイですが、
5月~6月にかけて、このように鮮やかに輝いてい見えるのは、花と若葉です。
私はある意味で桜の花以上に、この季節のマテバシイの鮮やかさが好きなんです(そのちょっと前に咲くスダジイの花も)!
この辺りにはマテバシイがけっこう多いようで、風が強めな5~6月に見晴らしのよい所からマテバシイの林を望むと、とっても鮮やかで、暑い夏を乗り越えるため力強さをもらえるように感じます(この日は風が弱かったけど、十分充電できました!)。
マテバシイは、輝きの陰でそれを失って茶色くなった葉を落とします。
この山にはロープウェイでも登れるんですが、その終着の展望台付近にはネコちゃんがいました。
このネコちゃん、いい子なのですが、そこにある売店で売っているソフトクリームを食べていると、それめがけて手を出すことがあるそうです。
誰かがその味を覚えさせてしまったのか?
ネコちゃんがいた近くにはビワの木が生えていました。
そうそう!この地域の名産は、大きくて肉厚なビワなんです!
5月にはビニールハウスで育てたビワ、6月からは露地もののビワが売っていますが、今年は台風被害で大変だった農家さんが多く、収穫量が半分以下の見込みのようです。
とても美味しいビワで、私のオススメは、酸味と甘みのバランスがよい「瑞穂(みずほ)」という品種です!
(枇杷倶楽部などに問い合わせてみて下さい→http://shop.mboso-etoko.jp/shopbrand/ct30/)
ついでに、新緑のグラデーションを…少し遅れて咲く八重桜とモミジの若葉です。
これはプラタナスの葉――とても大きくて鮮やかですが、夏にはちょうどいい日陰を作ってくれそうです。
これは日陰から見上げたカツラの葉――心緑ですね。
モミジの葉も生き生きと風に揺れていました!
これから梅雨入りですが、光と風とのコラボで、もしかしたら?めくるめくグラデーションが見られるかもしれません(5月下旬~6月上旬)。