稲敷資料館日々抄

稲敷市立歴史民俗資料館の活動を広く周知し、文化財保護や資料館活動への理解を深めてもらうことを目的にしています。

特別展開催のおしらせです!

2013年03月12日 | 日記

このたび、稲敷市立歴史民俗資料館では、

特別展『新利根ノスタルジー 松田朝旭 描き続ける日々』展

を開催いたします。


松田朝旭(まつだ・あさあき)氏は、1935年3月、稲敷市須賀津生れの画家で、

少年期を市内の伊佐部、新川、中山で過ごされ、現在は取手市にお住まいです。

洋画家の服部正一郎に師事し、二科会会員、評議員として活躍され、

茨城県芸術祭美術展では、たびたび審査員もつとめています。

稲敷市との繋がりは出身地というだけでなく、

合併前の新利根村が1983・84年に出版した

『新利根村史(二)』『同(三)』では、数多くの挿絵を描いて

いただいているほか、新利根中学校の校章デザインの補作もされています。


今回の展示では、『新利根村史』に掲載された挿絵のスケッチ原画を

一挙29点展示いたします。

いずれも30年ほど前の新利根各所のスケッチで、「平井家住宅」

などは修復前の姿が描かれるなど、民俗・時代資料的価値もあるものです。


平井家住宅


逢善寺仁王門


長屋門(中山)


また、松田氏は1982年より朝日新聞茨城版に連載された「学校のある風景」

にも挿絵を描かれており、その中には既に廃校となった学校や木造校舎などが

含まれています。これらのスケッチ原画も22点展示いたします。


上記の作品は、いずれも郷愁を感じるノスタルジックな作品となっております。



ちょっと面白いところですと、取手二高の教諭時代の1984年、

同校野球部が夏の甲子園で優勝した際のスタンドからのスケッチや

優勝旗なども。


そして、洋画家である松田氏がこれまで描き続けてきた油彩画の

大作も数多く展示いたします。

ヨーロッパの重厚感のある石造りの町並みや、カンボジアのアンコールワットの

存在感あふれる石仏など、二科展出品作を中心に40点余り。


四面菩薩(F130)


風車のある村(F120)

総展示数は140点を超える、見応えのある展示となっております。
(一部展示替えをおこないます)

会期は3月22日(金)~5月26日(日)となります。

休館日は月曜および祝日で、月曜が祝日の場合は翌日もお休みとなります。

また、3月29日(金)・4月26日(金)は館内整理のためお休みとさせていただきます。

水曜日は開館が11時からになります。


お誘い合わせの上、ぜひご来館ください。