9月29日(日)~10月3日(木)、この間、当館では、
「燻蒸」(くんじょう)という作業をおこないました。
今回は、その作業について、ちょっと紹介いたします。
燻蒸というのは、当館の収蔵庫内に殺カビ・殺虫・
殺卵・殺蛹効果のある「アルプ」というガスを充填し、
これを資料に浸透させておこなう対病害虫管理の
一つの方法です。
もちろん、殺虫効果のあるガスですから、長時間・
大量に吸い込むと、人体にかなりの悪影響があります。
ですから、安全対策のため、一定期間、資料館と
図書館を閉館する必要があります。
以前は「エキボン」という、使用時間が短く、かつ効果の
高い薬剤を使用していました。
けれどもエキボンはオゾン層を破壊する恐れがある、
ということで、2004年12月末以降、使用が禁止されました。
やはり、地球環境への配慮は、大切ですね。
さて、当館の収蔵庫内は、ご覧の通り資料でいっぱいです!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/fb/536dfb23480c4393823c6e42b401d4fb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c6/3c3aacadf73576d4509d577ccbbef6b7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/39/9f85619d8b81895c26eb3929d1b2a3db.jpg)
燻蒸に使う機材が、館内に搬入されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/94/881c661cb6fc37cbb3941050ca8ebcec.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/bf/09792a272fb07541d517431c3a53ddf0.jpg)
下の写真は、燻蒸効果を確認するための、
「菌」や「虫」を封じ込めた「テストサンプル」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/63/252148c5788a5537bfaf93a1f8715046.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/7c/c6d0a76bf854a066949ab172542df9ef.jpg)
この時は、まだ虫もわしゃわしゃと元気に動いていました。
収蔵庫内を密閉するために、エアダクトなどを
目張りします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/26/750da1c6c487b40f00e08733827a006e.jpg)
安全確認のため、消防署の立入検査が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/d3/322e1663d31a1c3f378625862effee05.jpg)
さぁ、準備ができました。
資料館や図書館が閉館した、午後6時頃から
48時間、アルプという燻蒸ガスを収蔵庫内に
圧送します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/8e/5dd59a8a4dcf7918351de1af9f11ba51.jpg)
48時間後、燻蒸ガスの圧送が終了すると、
今度はガスの排気をおこないます。
下の画像は、残留ガス濃度の検査器がオレンジ色に
変色したものです。
終了直後のガス濃度が高かったことが分かります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/c5/fd598b40be2769bb35964142b6614fe5.jpg)
燻蒸作業中は、圧力をかけてガスを資料に浸透
させるのですが、文書箱や衣装ケースなどは、
浸透させたガスが中々抜けにくく、ガス濃度が
下がるには時間がかかるのです。
安全確認がなされるまでは、たとえ職員でも
収蔵庫の中には入れません。
さて、引き渡し前の、残留ガス濃度の検査です。
アルプには、人為的に「甘い香り」が付けられている
そうですが、収蔵庫内には、それ以前にしてなかった、
「甘い香り」が、まだ漂っていました…。
検査器で収蔵庫内の空気を吸い込み、オレンジ色に
変色する部分が多ければ多いほど、残留濃度が
「高い!」ということです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/0e/aa07acc42ba5040fabe69d85aa3d57f8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/e5/5e56af34004aba35e216d9bd52131128.jpg)
まだ「甘い香り」は残っていたものの、検査器は
全く変色せずに、燻蒸ガスの濃度が安全なレベル以下に
なったことを示しています。
テストサンプルの虫も今では全く動いていません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/8c/cfe9dbb99c79356da5793a5a9d36bf7b.jpg)
この後、テストサンプルは、1カ月程度の監視を
おこないます。
と、いいますのも、ごく稀に、「死んだはずの」
虫や菌が「復活」し、元気に活動を再開することが
あるからです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/18/22f795e19634ce557ba83998efd646f7.jpg)
しかし、今まで当館においては、サンプル虫や菌の
「ヨミガエリ」はありませんでしたし、今回も
温度・湿度、共に既定の条件を満たした中で
燻蒸が実施出来ました。
今回は、資料を保存・管理していく、当館の活動の
一つをご紹介いたしました。
「燻蒸」(くんじょう)という作業をおこないました。
今回は、その作業について、ちょっと紹介いたします。
燻蒸というのは、当館の収蔵庫内に殺カビ・殺虫・
殺卵・殺蛹効果のある「アルプ」というガスを充填し、
これを資料に浸透させておこなう対病害虫管理の
一つの方法です。
もちろん、殺虫効果のあるガスですから、長時間・
大量に吸い込むと、人体にかなりの悪影響があります。
ですから、安全対策のため、一定期間、資料館と
図書館を閉館する必要があります。
以前は「エキボン」という、使用時間が短く、かつ効果の
高い薬剤を使用していました。
けれどもエキボンはオゾン層を破壊する恐れがある、
ということで、2004年12月末以降、使用が禁止されました。
やはり、地球環境への配慮は、大切ですね。
さて、当館の収蔵庫内は、ご覧の通り資料でいっぱいです!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/fb/536dfb23480c4393823c6e42b401d4fb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c6/3c3aacadf73576d4509d577ccbbef6b7.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/39/9f85619d8b81895c26eb3929d1b2a3db.jpg)
燻蒸に使う機材が、館内に搬入されます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/94/881c661cb6fc37cbb3941050ca8ebcec.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/bf/09792a272fb07541d517431c3a53ddf0.jpg)
下の写真は、燻蒸効果を確認するための、
「菌」や「虫」を封じ込めた「テストサンプル」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/63/252148c5788a5537bfaf93a1f8715046.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/7c/c6d0a76bf854a066949ab172542df9ef.jpg)
この時は、まだ虫もわしゃわしゃと元気に動いていました。
収蔵庫内を密閉するために、エアダクトなどを
目張りします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/26/750da1c6c487b40f00e08733827a006e.jpg)
安全確認のため、消防署の立入検査が入ります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/d3/322e1663d31a1c3f378625862effee05.jpg)
さぁ、準備ができました。
資料館や図書館が閉館した、午後6時頃から
48時間、アルプという燻蒸ガスを収蔵庫内に
圧送します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/8e/5dd59a8a4dcf7918351de1af9f11ba51.jpg)
48時間後、燻蒸ガスの圧送が終了すると、
今度はガスの排気をおこないます。
下の画像は、残留ガス濃度の検査器がオレンジ色に
変色したものです。
終了直後のガス濃度が高かったことが分かります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/c5/fd598b40be2769bb35964142b6614fe5.jpg)
燻蒸作業中は、圧力をかけてガスを資料に浸透
させるのですが、文書箱や衣装ケースなどは、
浸透させたガスが中々抜けにくく、ガス濃度が
下がるには時間がかかるのです。
安全確認がなされるまでは、たとえ職員でも
収蔵庫の中には入れません。
さて、引き渡し前の、残留ガス濃度の検査です。
アルプには、人為的に「甘い香り」が付けられている
そうですが、収蔵庫内には、それ以前にしてなかった、
「甘い香り」が、まだ漂っていました…。
検査器で収蔵庫内の空気を吸い込み、オレンジ色に
変色する部分が多ければ多いほど、残留濃度が
「高い!」ということです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/0e/aa07acc42ba5040fabe69d85aa3d57f8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/e5/5e56af34004aba35e216d9bd52131128.jpg)
まだ「甘い香り」は残っていたものの、検査器は
全く変色せずに、燻蒸ガスの濃度が安全なレベル以下に
なったことを示しています。
テストサンプルの虫も今では全く動いていません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/8c/cfe9dbb99c79356da5793a5a9d36bf7b.jpg)
この後、テストサンプルは、1カ月程度の監視を
おこないます。
と、いいますのも、ごく稀に、「死んだはずの」
虫や菌が「復活」し、元気に活動を再開することが
あるからです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/18/22f795e19634ce557ba83998efd646f7.jpg)
しかし、今まで当館においては、サンプル虫や菌の
「ヨミガエリ」はありませんでしたし、今回も
温度・湿度、共に既定の条件を満たした中で
燻蒸が実施出来ました。
今回は、資料を保存・管理していく、当館の活動の
一つをご紹介いたしました。