昨日は、何とか天候にも恵まれ、
無事に企画展後期展示の資料の一つ、
川中島の戦いで武田軍が用いたと伝わる
陣太鼓を甲府の善光寺様から借用してまいりました。
本日4日は、山梨・長野は雨が降ったので、運搬予定が今日じゃなくてラッキーでした。
お天気が崩れたらどうしようかと思ってましたが、日頃から善行を積んでいたおかげか、
善光寺如来のご加護か、貴重な資料の運搬日和でした。
陣太鼓は、普段から本堂(金堂)の内陣に展示してありまして、拝観ルートの入口にあります。
今回の展示期間中にご覧いただけない方は、甲斐善光寺にお越しになった際に
ぜひ、ご覧ください。
建物内の空間が広く、皆さんの視線が内陣奥の如来様のいらっしゃる正面や、
天井画の鳴き龍に目線が行きがちなので、見逃されている方も多いようです。
美術専門の運搬をお願いしましたので、
力自慢のスタッフ4人でヨイショと持ち上げ、
専用車両に固定して信玄ミュージアムまで運びました。
設置も高く持ち上げて、位置を微調整するのに苦労しましたが、何とか落ち着きました。
陣太鼓は、特別展示室に入って受付正面に露出展示しています。
鼓面サイズは、歪みもあって場所によって異なりますが、
概ね89〜92cm前後と約1m近い大きな太鼓です。
胴も一木を刳り貫いたものと思われ、厚さもあるのか、とにかく重い。
戦場にこんな重いものを持ち運んだのかと思うと、武田軍の兵士の苦労が偲ばれます。
ちなみに音はよく通るので、広大な戦場全体に響き渡り、武田軍の進軍や退却を知らせ、
またあるときは、戦場の兵士たちを鼓舞し、士気を高めたのだと思います。
『甲陽軍鑑』にも武田軍がどのように陣太鼓を用いたのか記述もされていますので、
大変興味深い資料です。
さらにブログをご覧いただいている方にお得情報です。
今回の展示にあたり、甲斐善光寺様から陣太鼓の打音を聞いていただいても良いです、
と、特別にご許可をいただきました。
ブログ見ました、と言う必要はありませんが、受付のスタッフに叩いても良いか、
許可を受けてから手で叩いてみてください。
古い太鼓ですので、その際はくれぐれもご注意をお願いします。
手で軽く叩いても十分音色がわかりますので、大丈夫です。
信玄公も戦場で聞いたかもしれない打音をお楽しみください。
いたずらや悪意を持って強く叩かれると破損の恐れもありますので、
そのような方がいましたら、申し訳ありませんが、この音出しは中止させていただきます。
来館者がいる中での展示作業が難しかったため、火曜の休館日で設置となりました。
そんなわけで、静かな館内を巡回したところ、くつろいでいる姫ニャン発見。
休館日は誰も来ないので、のんびりとお休みモードの姫ニャン。
静かにまったりしていたのに、何しに来たの?みたいな雰囲気で塩対応でした。
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