3月11日。
この日は金曜日。
5年前の2011年3月11日も金曜日だった。
あの日、あの時、この震災の第一報を知ったのは、東京に住んでいる同僚の息子さんが、同僚に「無事」の知らせのメールからだった。
5年が経ち、私はまたこの場所にいた。
ただ、5年前と違うのは、この場所にいるのが今年度は今日で最後と言うことだった。
本部に異動が決まり、立場も「責任者」という肩書がついたので、通常の人事よりも一足早く異動することになっていた。
机の中を片付け、残務整理も終え、ここに残る同僚に引き継ぎもした。
昨年、再びこの支部に異動になり、新たな気持ちで頑張ろう!と思って引き継ぎをしたのが、ついこの前のような、そんな気がする。
「戻ってきてね」と言われてここに異動し、そして「戻ってきてね」と同じ言葉をいただき、今度はまた別の場所に行く。
今回、7人の部署からは4人が異動になった。
それぞれが、立場が変わったり、新しい場所でスタートを切ったりと様々なので、この3月で毎週のように誰かが抜け、誰かが入ってくる。
先週は私の上司が、今週は私が、翌週は1人別の支部に、3月末には1人が別の仕事に。
それぞれから、はなむけの記念品をいただいた。
そして、色紙も。
もうこの7人で、同じ仕事をすることはないのだと、色紙を広げて実感する。
新人だった3人は、とても頼もしい一員になった。
私は、人数が少ない委員会を立て直すためにここにきた。
人数は増えたが、なかなかに困難なことも多く、しっかりやりきったと思う反面、若干の悔いも残った。
それでも「楽しかった」と言って委員会に参加した委員をみて、本当に嬉しかったし、この仕事をやっていてよかったと思った。
これからどんなことがあるか、まだ私にはまったくわからない。
また新たな世界に飛び込み、一からすべてが始まる。
ここでの仕事は、もう終わったんだ・・・。
みんなから拍手をもらい、職場を後にした。
いろんなことを思い出して、胸がいっぱいになった。
みんな、本当にありがとう。
また笑顔で再会しようね。
記5月5日