2016年・ドイツ14回目の旅 No.61
二人で擦り漆
⑥スプーン
去年夫妻が来日した際プレゼントした漆工房 皎月の擦り漆のスプーン。直前にお土産で買ったという500円の木製スプーンとの違いに衝撃を受けたようで、同じものを自分たちで擦り漆をしたいと木地(きじ)の状態で10本ご注文を頂いていました。今回擦り漆の手ほどきをするのが一つのミッション。30回擦るんだと意気込み充分です。漆工房 皎月ではせいぜい10回程度。違いが見たいので是非遂行していただきたい!
待ちに待っていたようでとっても楽しそうにやっていたのが印象的(上の写真)。ドイツで漆講座に参加したこともあって、下地があるから飲み込みもはやい。時間的に3回擦るのが限界でしたが、あとは見ていなくても大丈夫でしょう。仕上がりが楽しみです!
後半、スプーンはもっぱらヘルヴィックが担当し、彼等が用意した「お風呂」で乾燥させていました。
金継ぎ教室も今日は3時過ぎで一端終了。ヨーラとヘルヴィックの日本語教室が今日で修了なのです。一緒に行かないかと誘われ、同行しました。3時半に家を出てフェリーで町へ。着いた先にフォルクスシューレ(学校)があります。講師の竹中りえさんは、日本人の私たちを見てきっとやりにくいなぁと思ったことでしょうけれど、にこやかに授業を進めていきました。課題は助詞と助数詞だったでしょうか。詳しい記録がないのですが、日本語を教えてきた教師歴33年の私にも説明できないような難しい部分がありました。日本語の講師もなかなか大変なお仕事です。
授業の最後に修了式があり、その後、町のレストランでクラスのメンバーの修了パーティー。といってもまた3月から新しいクラスでりえ先生と一緒に勉強を続けていくようです。生徒の中でヨーラとヘルヴィックは最年長。若い生徒たちは日本のアニメが好きで興味を持ったという人が多かったようです。いずれにせよ働いてから疲れた体で日本語を学びに来る人たちがこれだけいるということに感銘を受けました。この中の数人は明日またヨーラの家に来て一緒に漆の話を聞くとのこと。その分金継ぎ教室の時間がきついかなとチラッと思いましたけれど。
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