リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

192. 16回目のドイツ旅行(4) ローテンブルクのリーメンシュナイダーを歩く  

2019年11月05日 | 旅行

 ▶リーメンシュナイダー・ツァー

 

 


 

この2枚の写真の違いはおわかりですか? ユダは以前、年に一度外されて奥の使徒ヨハネがよく見えた日があるのです。
このヤコブ教会の「聖血の祭壇」は、リーメンシュナイダーの最高傑作の一つです。ローテンブルクに行ったら是非ご覧ください。


◆2019年7月19日(金) ローテンブルクのリーメンシュナイダーを歩きました。

 ローテンブルクに旅する日本のツアーは多いけれど、聖ヤコブ教会の「聖血の祭壇」(ティルマン・リーメンシュナイダー作 1501~05年)まで案内してくれるところはほとんど無いようです。聖ヤコブ教会の中までは入るそうですが、勿体ないですね。中に入ってから左手の階段を上がると、この祭壇がそびえているのです。個人で行かれる方は是非足を運んでみてください。天使に支えられた十字架(写真・上)に聖血が入っているので、この聖血に祈りを捧げるために多くの巡礼者がお参りしたそうです。

 朝、アパートを出たときはドイツに来て初めての雨でした。少し涼しく、上衣も調節して出掛けたのでしたが、ローテンブルクに着いて町を歩くときは青空になっていました。まずはフランツィスカーナ教会で祭壇を見、次は聖ヤコブ教会でゆっくりこの聖血の祭壇を見ました。京子さんもこの祭壇は感動したと言ってしばらく見入っていました。以前、ツァーできたときは見られなかったので残念がっていたのでしたが、今日ようやくリベンジできたのですね。
 聖ヤコブ教会の後は聖ヴォルフガング教会です。以前、やはりリーメンシュナイダーの追いかけ人を続けている友人、野村和子さんがここを訪ねたとき、中に入れてもらえなかったと嘆いていました。私も一度見かけたことがありますが、気むずかしそうなご老人が入口の前にいらして、開いているはずの時間でも他の観光客を中に入れなかったことがあるのです。でもここ2~3年はきちんと開いていて祭壇を見ることができます。京子さんは先に外に出てどこかから来ていた観光客とおしゃべりをしていました。英会話をこのために習っているので、機会があったらどんどん話したいと積極的でした。そんな彼女の姿を見て、「これなら彼女の心配をすることなく自分の撮影に集中できる」と、ホッとしました。



◆町中の風景

 このローテンブルクの町中には上の写真のように小路にもちょっとお洒落なものが置いてあったり、上を見上げれば素敵な看板があちらこちらに吊り下げてあったりするので、観光客がこれだけ集まるのも頷けます。この樽飾りの小路の奥には Reichstadtmuseum という美術館があります。小さな郷土館のような雰囲気ですが入場料は一人6ユーロに撮影料が3ユーロと、ちょっと高いのです。昨年、ここで初めてリーメンシュナイダー周辺作家によるアンナ・ゼルプドリット像を見付けたので案内したのですが、あまり京子さんはこの像に興味が無いようでした。ただ、せっかくリーメンシュナイダー作品を訪ねてきたのなら工事中のヨハネ教会をのぞいて全部案内しておきたかったのでした。朝から、フランツィスカーナ教会、聖ヤコブ教会、聖ヴォルフガング教会、そしてこの「豊かな町の美術館(としか私には訳せないので困っていますが)」と訪ねてこれで私のガイド役は終了。デトヴァングまでは体力的にも時間的にも行くゆとりが無かったので、あとはお土産屋さんを好きなように回って見てもらいました。町の中央にあるマイスター・トゥルンクという仕掛け時計も2回も見ました。私も娘と昔見た懐かしいキノコのマスコットを見付け、久しぶりに買いました。
 お昼は持ってきたお握りを公園で食べ、午後はマルクト広場の前のカフェでアップルケーキとお茶を飲み、夕食は宿に戻ってからご飯とスープの残りやとろろ汁で済ませと、節約の一日でした。



ここがお昼を食べたブルク公園の城門(公園側から見たところ)です。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA

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