▶今日からはバイエルンチケットで動きます。
❤グレゴール・エーアハルト作 聖母子像 ミュンヘン、タールキルヒェン
◆2019年8月1日(木)ミュンヘンは盛りだくさん
ジャーマンレイルパスは距離があって特急で動かないと不便な目的地に行く場合に使いますが、今日はランツフートからミュンヘンへの往復ですし、ミュンヘンでは地下鉄にも乗るため、バイエルンチケットで動くことにしています。忙しいのに9時からしか使えないのが残念ですが、朝はいつも通り6時過ぎには目が覚めましたので、ゆっくり朝食をとりました。パンにトマトとハムとレタスを挟んだサンドイッチでも充分美味しい食事です。昨日の雨から一気に晴れて暑い日となりました。電車の時間までは、フランクフルトのシュテファン・ロラーさんからいただいたニコラウス・ゲルハールト・フォン・ライデンの分厚いカタログを見て予習に余念がありません。
ランツフート南駅から列車で出発。中央駅で乗り換えてミュンヘン行きの列車に乗ると周り中お喋りで賑やかでした。これはドイツの列車内ではわりと珍しいことですが。窓から強い日が差し込んでまぶしく、朝着て来た上衣をカーテン替わりに掛けて日記を書きました。
今日の一番目の目的地はタールキルヒェン。ミュンヘン中央駅で地下鉄に乗ったことが滅多にないので戸惑いました。何とかU1(だったかU2だったか忘れましたが)に乗って一駅目の Sendling Tor でU3に乗り換えました。ミュンヘンの少し南の方に動物園(Zoo)があるのですが、そのThalkirchen 駅から歩いて数分の所に静かに建っている教会でした。そこにはグレゴール・エーアハルト作の聖母子像(写真トップ)があるのです。教会の敷地内に入ると下の写真のような彫刻も立っていて落ち着いた雰囲気です。教会の入口は開いていましたが、入るとすぐ高い鉄柵で遮られていて聖母子像は彼方。帰国してパソコンで見たら案の定、望遠力のない私の一眼レフでは聖母子像があまりくっきりとは捉えられていませんでした。今作っている写真集第4巻目に載せたかったのに残念です。
❤マリア・タールキルヒェンにて
二番目の目的地は市の中心部にあるミュンヘン市立博物館です。ここにエラスムス・グラッサーの「モーリス・ダンスの踊り手」たちがいるはず。リーメンシュナイダーより10歳ほど年上の彫刻家で主にミュンヘンを中心に活躍していたようですが、何といっても絶妙な動きのある彫刻はリーメンシュナイダーの対極にあると言っても良いほど。踊り手たちの表情も豊かです。腕、足の動きも見事なのです。ただ、残念ながらガラスケースに入っている彫刻は光が反射してどうしても全体像がうまく撮れません。辛うじて2体はケースの外に出ていたので、下から様々なアングルで撮影することができましたが。
グラッサーは16体の踊り手の彫刻を1480年に一気に彫ったとどこかの解説で読み、すごい人だなと思っていました。その彫刻はミュンヘンのダンスホールに設置されていたそうですが、現在ではこのミュンヘン市立博物館に10体が所蔵されています。私はキッツィンゲンの人形博物館でも1体見た記憶がありました。写真を探してみたらやはりそうです(写真・下)。でも、よくよく見るとどうも色が綺麗すぎるし表情に深みがないようです。ネットで検索してみると、グラッサーのモーリス・ダンスの踊り手というタイトルの画像の中には似たような作品がたくさんあるのですね。もう一度今回のブログを書くに当たり、家でしっかりヴェニガーさんのカタログでこの彫刻について書かれている部分を読んでみたところ、16体彫刻を作る契約だったことは書類で残っていますが、結果的に10体しかできなかったのではないかと書かれていました。どうやら私は早とちりをしていたようです。
❤エラスムス・グラッサーの「モーリス・ダンスの踊り手」についての説明と人形。
ここにも16体彫刻するという契約書があったと書かれています。でも、この作品を
誰が彫ったかは書かれていません。キッツィンゲンの人形館にて。
◆いよいよ三番目の目的地、バイエルン国立博物館へ
ここから一番近いバス停に行き、100番の市内循環バスでバイエルン国立博物館へ向かおうと思いましたが、どうやらバス停は遠いようです。最も近い地下鉄駅を聞き、とりあえずLehelに向かいました。7月28日にヴェニガーさんと午後2時に約束していたので、遅れたくはありません。でもお昼も食べていないので、Sendling Torで乗り換えたときに急いでサンドイッチを買い、バイエルン国立博物館にようやく着いてから木陰で急いで食べました。この日はせわしない一日になったのは朝のスタートが遅かったからですね。そのため、市立博物館もバイエルン国立博物館も写真を撮ってくるのを忘れてしまいました。次回はあせって約束に間に合うように走り回るのはやめておこうと思いました。欲張りすぎの計画だったのです。続きはまた次回に。
※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA