力丸ママの気ままな日記

時々日々の出来事を日記にします。

映画 【蜩の記】

2014-10-12 10:55:14 | Weblog

昨日夫も治りお天気もよくなったので映画【蜩の記】を観てきました。

物語は、役所広司演ずる戸田秋谷はある事件での罪を問われ、10年後に切腹する事、またその間に藩の歴史ともいえる家譜の作成を言い渡されます。

それから7年、岡田准一演ずる壇野庄三郎は同僚とのささいな喧嘩で家老より、罪を許す
 
(本来は喧嘩両成敗で二人とも切腹なんですが、喧嘩の相手は家老の甥なので・・・)代わり
 
に、戸田の切腹を見届けることと家譜の清書を言いつけられます。
壇野は戸田と生活を共にするうちに、家族の戸田に対する想いや戸田の生き方に感服し、真実を知ろうと調査を始めます。
美しい四季の景色とともに月日は流れ、物語も進みます。 
 
命の尊厳、自分関わる人への愛情・想い(主人、師弟、夫婦、子供、隣人、仲間・・・)、理不尽なことであっても忠義、正義を貫く忍耐、そこまでして守らなければいけないものとは?
 
この映画には、孔子の言葉(論語)が多く出てきました。
戸田家には「義勇」の文字の額が飾られていました。
「義」とは?・・・儒教の教えで五常(義・仁・礼・智・信)の一つで、筋道の通った正しい行いのことです。
 
義勇とは「義を見てせざるは勇無きなり」を意味するわけでして、人として行うべき正義と知りながら、それをしないことは勇気が無いのと同じことであるとの教えになります。
 
戸田が子供たちを集めて教えを説いている場面では「子曰わく・・・」といくつかの論語が出てきましたが、「子曰(のたま)わく、故(ふる)きを温(あたた)めて新(あたら)しきを知る、以(もつ)て師と為るべし」温故知新です。これくらいしか判らなかったです。
 
寺のお和尚さんの言葉では「天網恢恢(てんもうかいかい)疎(そ)にして漏らさず」って言葉もありました。
「悪事を働いた者は必ず天罰を受ける」という意味なんですが。
古くても良い言葉の教えは、いつの時代になっても心に響くものですね。
 
映画も終盤、最後の日に戸田が妻に・・・「良き夫婦であった・・・」
短いセリフですが、なぜか深~く胸に染み込んできました。
姉はここで生きる指針を教えてもらったって泣いていました。
 
日本の四季の美しい風景がまたこの映画の良さを演出してます
 
 
原作は、第146回直木賞受賞を受けた葉室麟の作品〔秋蜩〕。 映画の題名になった〔蜩の記〕とは死にゆく秋谷が毎日書き綴っている日記です。 
 
派手な殺陣など在りませんが秀作です。 
コメント (6)
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