飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

昨日の我に、今日は勝つべし

2014年03月01日 13時12分26秒 | 人生論
剣や技といった武術の言葉を自分の仕事や生活に置き換えてみえると、日々の心構えや対人関係、交渉術などあらゆる分野に応用することができる。

柳生新陰流には、「三摩之位」という教えがある。
技の上達のために「習い」「稽古」「工夫」の三つのプロセスを重要視する。

先達に学ぶ。
千鍛万錬の稽古に励む。
剣をいかに使うかを自ら工夫する。

簡単に言うと、生活と仕事と稽古の三位一体で自分の技と心を練りあげること。

石舟斎の言葉。
「一文は無文の師、他流勝つべきに非ず。
 昨日の我に、今日は勝つべし」

自分がまだ知らない有益な一つの思想があったら、知っている人に謙虚に学びなさい。
兵法をやっているからと言って自慢気に技を披露して相手を打ち負かすようなことをやってはならない。
ただ、自分の成長のみを目的として、日々人格や品性を高めていきなさい。

いくら他人と競争して勝ったとしても、真実の人になることはできず、ひたすら自己と向き合い日々成長を重ねる以外に方法はない。

「慎独」
儒教の言葉で、自分の良心に照らしてやましいことがないよう、言動を常にコントロールすること。

saitani

2014年03月01日 12時50分38秒 | 人生論
「子貢問うて曰く、一言にして以って身を終うるまで之を行うべき者有りや。
 子曰わく、其れ恕か。
 己の欲せざる所、人に施すことなかれ。」

「恕」とは自分の心と同じくらい人の心を大事にすること。
つまり、究極の仁である。
孔子が「恕」を一番の根底に据えて生きてきたことは、曾子が孔子を指して、「夫子の道は忠恕のみ」と語った別の章句からも見て取ることができる。

saitani