りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

“いのちの水” ―2幕― 2

2011年07月19日 21時26分33秒 | 脚本

  
  
                砂漠の魔女とカイト。



  ――――― 第 4 場 ――――― B

      上手より、カイト登場。

  カイト「毎日雨ばっかり・・・」

      下手より、老婆の姿をした砂漠の魔女、ゆっくり登場。
      (大きな傘をさしている。)

  魔女「坊や・・・」
  カイト「え・・・?」
  魔女「どうしたんです・・・?そんな憂鬱そうな顔で・・・。」
  カイト「お婆さんの傘・・・すごく大きいんだね・・・。」
  魔女「ええ・・・絶対・・・雨に濡れたくないんでね・・・」
  カイト「僕もさ・・・。もう雨なんかうんざりだ!!」
  魔女「ほう・・・雨がいらない・・・と?」
  カイト「うん、雨なんかいらない!!」
  魔女「・・・それでは・・・この国の雨を・・・私が・・・貰って
      あげましょうか・・・?」
  カイト「あげられるもんなら雨・・・ううん!!湖も川も・・・
      この国の水・・・全部お婆さんにあげるよ!!
      あげるよ・・・(繰り返す。)」

      魔女、カイト下がる。(紗幕、閉まる。)

  ――――― 第 5 場 ―――――

      音楽流れる。
      村人たち、慌てながら登場。歌う。

  村人1「大変だーっ!!水が出ないぞーっ!!」

      “水がない”        “水”
                      “水”

      “水はどこ”        “ない”
                     “ない”

  村人2「国中の水が出ない!!」
  村人3「どうしたんだ一体!!」

      “水がない 水はどこ”

  村人4「水が出ないと、赤ん坊のミルクが作れないわ!!」
  村人1「年寄りが干上がりそうだ!!」
  村人2「一体、この国はどうしたんだ!!」
  村人3「川の水もなくなった!!」

      “水がない”        “水”
                      “水”

      “水はどこ”        “ない”
                     “ない”

  村人1「何か大変なことが起こってるんじゃないのか!?」

      “水がない 水はどこ”

  村人2「誰か水を今直ぐなんとかしろ!!」
  村人3「このままじゃ畑の野菜も駄目になっちまう!!」
  村人1「太陽の光が焼けるようだ・・・!!」
  村人5「(走り登場。)隣の国も・・・その隣の国も水がなくなった
       ぞーっ!!」
  村人2「何だって!?」
  村人3「・・・大変だ・・・」

  ――――― 第 6 場 ―――――

      紗幕、開く。と、城内。
      上手よりエリィ、下手より父登場。

  父「エリィ・・・」
  エリィ「・・・お父様・・・私のせいよ・・・。私が砂漠の魔女に、
      良くないお願いをしたから・・・!!」
  父「おまえが願わなくても・・・遅かれ早かれこの国も・・・
    近隣諸国のように、砂漠の魔女の手にかかっていたよ
    ・・・。」
  エリィ「だって・・・!」
  父「そんなに責任を感じなくていいんだ・・・。」

      音楽流れる。
      下手よりおばあ様、ゆっくり登場。

  おばあ様「魔法の杖・・・」

  
  
           (左より)おばあ様・父・エリィ ※


  エリィ「おばあ様・・・」
  父「魔法の杖って・・・」
  おばあ様「この国はその昔・・・皆が魔法を持つ、魔法使いの国
         だったのじゃ・・・。だが・・・皆が己の魔力を競い合い
         ・・・その力に感謝することを忘れ・・・争いの絶えない
         国に変わっていったのじゃ・・・。」
  父「私も昔に、そんな話しを聞いたことがあります・・・。」
  あばあ様「その為に、我々のご先祖様である昔の国王が、
         この国全ての者の魔法を取り上げ、封印してしま 
         われたのじゃ・・・。」
  父「封印・・・」
  おばあ様「だが・・・たった1つだけ・・・何百年もの間・・・隠し
         守ってきたもの・・・たった1度だけ魔法を使うことが
         できる奇跡の杖・・・それが、この魔法の杖じゃ・・・。
         (杖を差し出す。)」
  エリィ「魔法の杖・・・」
  おばあ様「今こそ、この杖を使う時・・・!!」
  父「それを使えば、魔法で水が戻るのですね!?では私が・・・
    !!」
  おばあ様「馬鹿者!!そう焦るでない!!」
  父「・・・すみません・・・」
  おばあ様「この杖も、今はただの木の枝じゃ・・・。」
  父「ただの枝・・・?」
  おばあ様「このただの木の枝を、魔法の杖に戻す為には、東の
         妖精の森に住む・・・その望みを叶えてくれる妖精に、
         魔法の粉を振りかけてもらわねばならん・・・。
         そして・・・その妖精を捜し出し・・・出会えるのは・・・
         純粋な目を持つ子どもだけ・・・」
  エリィ「え・・・?」
  父「そんな子どもに・・・!!そんな大変な仕事に子どもを行か
    せるなど・・・!!なぜ私では駄目なのです!!」
  おばあ様「それが、この国を救うただ1つの道じゃ・・・。」
  父「子どもに・・・(エリィをチラッと見る。)」
  エリィ「無理よ・・・無理だわ!!私1人でそんなこと・・・!!」
  父「分かっているよエリィ・・・。おばあ様・・・妖精に出会って・・・
    その次は・・・?」
  おばあ様「水を司る湖の妖精に会ったなら・・・杖に水が溢れ
         出る魔法をかけてもらうのじゃ・・・。」
  父「それでこの国に水が戻るのですね?」
  おばあ様「(首を振る。)いいや・・・。その杖を持って、砂漠へ
         行くのじゃ・・・。」
  父「砂漠へ・・・?」
  おばあ様「(頷く。)そして砂漠の魔女と戦うのじゃ。」
  父「そんな無茶な!!」
  おばあ様「そうしなければ、他の国々の水も取り戻すことは
         できん・・・。我が国だけ助かったところで、
         意味がないじゃろう・・・?のぉ・・・そこの物陰に
         隠れておる少年・・・」
  エリィ「え?」

      上手より、カイト登場。


  


  
  カイト「・・・ごめんなさい・・・。隠れるつもりはなかったんだ・・・。」
  エリィ「あなた・・・」
  おばあ様「さぁ、どうすうかの・・・?」
  カイト「・・・それが・・・魔法の・・・杖・・・」
  おばあ様「これを使わないで、国を救うことはできんのじゃ・・・」
  エリィ「・・・私・・・」
  カイト「・・・僕じゃ・・・」
  おばあ様「ん・・・?」
  カイト「僕じゃ駄目かな!?僕にその杖を・・・!!僕の国も、
      ここの国と同じで、水がなくなった為に、もう人々が住む
      ことができないんだ!!だから、僕が何としてもみんなを
      助けるって・・・!!僕の小さな弟たちが・・・喉の渇きに
      耐えて、僕のかえりを待ってるんだ!!だから!!」
  エリィ「・・・小さな弟・・・」
  おばあ様「・・・残念じゃが・・・この木の枝を、魔法の杖に変える
         ことができるのは・・・12歳までの子どもだけじゃ・・・」
  カイト「12歳まで・・・」
  おばあ様「おまえさんは・・・13歳じゃろう・・・?」
  カイト「僕・・・昨日、13歳の誕生日だったんだ・・・」
  おばあ様「それに王家の血筋がいる・・・」
  エリィ「・・・私・・・お父様・・・私が行くわ・・・」
  父「エリィ・・・?」
  エリィ「私が・・・その木の枝を、魔法の杖に変えて・・・砂漠の
      魔女と戦うわ!!そして・・・私の国と・・・あなたの国も・・・
      そして水がなくなって困ってる国々を救うわ!!」
  父「エリィ・・・」
  おばあ様「1つだけ言っておく・・・。魔法の杖の復活は2日間
         のみ・・・。2日間のうちに湖の妖精と出会い・・・
         砂漠の魔女を倒して戻って来るのじゃ・・・。ここに
         2日以内に戻って初めて・・・全ての国が救われる
         であろう・・・。」
  父「たった・・・2日間・・・」
  おばあ様「この国の水がめも・・・2日が限度じゃろう・・・。」
  エリィ「分かったわ、おばあ様・・・。私・・・必ず2日のうちに・・・
      砂漠の魔女を倒して帰って来るわ!!」
  
       音楽流れ、エリィ歌う。

  
          「私がこの国を救うわ・・・」




      “私がこの国を救うのよ
       他の誰でもないわ
       できるのは私よ
       みんなの為 勇気をだすのよ
       他の誰でもないわ
       できるのは私だけ・・・”

  エリィ「怖くないわ・・・。必ず・・・必ずみんなの為に・・・砂漠の
      魔女から水を取り返してみせるわ!!きっと・・・!!」

       人々の声が聞こえる。

  村人たち「わぁーっ!!」

       音楽変わり、城のバルコニー、セリ上がる。
       (紗幕閉まる。)

  ――――― 第 7 場 ―――――

       バルコニーに父(王様)現れる。

  父「静まれーっ!!静まれーっ!!」

       父、歌う。

      “知っているだろ この国の現状を
       砂漠の魔女の呪いを身に受け
       国中の水 全て奪われたのだ
       だが落ち着いて話しを聞くのだ”

       村人たち歌う。

      “だけど水がないと
       生きることはできないぞ
       この国の全ての水が奪われ”

       父、歌う。

      “だが待て 我れらは
       他の国にはない 力ある
       魔法の力で 水を取り戻すのだ
       我が国に
       それをできるは 選ばれし者だけだと
       ただの木の枝 魔法を持たせる
       妖精に会い 願いを叶えられるは
       澄んだ目を持つ 限られた子ども”

       村人たち歌う。

      “そんな子どもになど 何ができるのか
       この国の夜明けはやってくるのか・・・”

       父、歌う。

      “信じて待つのだ
       必ず明日がくると願って
       心を合わせて ひとつになって
       魔女を倒すのだ
       杖を託す
       国の明るい未来・・・”

  村人たち「わぁーっ!!」


  
            “国の明るい未来~・・・♪”



       




      さて、砂漠の魔女と戦うことを決めたエリィですが・・・
      願いを叶えてくれる妖精に、無事出会うことが
      できるのでしょうか・・・?
      それでは“3”へ参りましょう・・・。








       ※ おばあ様が手に持ってる“魔法の杖”・・・
         万博公園をウロウロしていて拾った、
         ただの“木の枝”です^^;

  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 


         おまけフォト(^^)v
   
         

    私はずーっと以前から、脚本の仕上げは、この写真の
    ように“手書きの横書き”なのです^^;
    (見えにくいですね~・・・すみません<(_ _)>)
    どうしてもこのスタイルが好きで、「台本って“縦書き”
    が普通ちゃうん?」「今時、手書きって・・・」などと言われ
    ながらも、今まで随分沢山のお話しを書いてきて、
    色んな場所に散らばっているであろう私の作品達は、
    全てこのスタイルの物が“本物”・・・なのです(^^♪


                                どら。



 







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“いのちの水” ―2幕―

2011年07月19日 21時23分38秒 | 脚本

    

   
 
   この作品は、現在、脚本公開出来る作品の中で、一番
   新しいものです。春公演では、初の一本立てで公演した
   作品で、奇しくも“水”をテーマに、1年以上前に書いたもので、
   公演するにあたり、すごく考えたのも事実でした。

   ・・・が、好評のうちに終えることができ、公演できてヨカッタな
   ・・・と(^^)

   残念ながら、その時の写真が残ってなく(ビデオはあるん
   ですが・・・)、上のような撮影会時の写真公開でお許しくだ
   さい<(_ _)>また公演する予定もありますので、その時には
   頑張ってお見せできるものを撮影してまいります^^;


                              どら。



  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪  

      <主な登場人物>

  エリィ ・・・ 本編の主人公。元魔法の国の末お姫様。

  父 ・・・ エリィの父。元魔法の国の王様。

  母 ・・・ エリィの母。
  おばあ様 ・・・エリィの祖母。
  エリィの姉達。

  砂漠の魔女 ・・・水を奪う悪い魔女。

  カイト ・・・ 隣の国の少年。
  カイトの母。

  湖の妖精。

  妖精達。
  村人達。

  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 

        音楽流れ、幕が開く。
        と、中央大きな城。

  ――――― 第 1 場 ―――――

      ソロ“ある国の王と妃は
         女の子ばかりの9人の
         子ども達があった”

  母「あなた、女の子ばかりでも、こんなに沢山の子どもに恵まれて、
    とても幸せですわ。」
  父「だが・・・1人ぐらい男の子がいても良かったのではないのか
    ・・・」
  母「あら・・・子どもは男も女も関係ありません。」
  父「確かにそうだが・・・」

      ソロ“そんな時王と妃に
         10番目の子どもが
         生まれることになりました”

  母「あなた達に弟か妹ができるのよ。」
  姉1「わぁーっ!!本当に?」
  姉2「私、今度は弟が欲しいわ!!」
  父「エリィは12歳にしてお姉さんだな。」
  エリィ「・・・私・・・弟も妹もいらないわっ!!(下手へ走り去る。)」
  父「エリィ!!」

      コーラス“子どもが生まれる
            またもや姫?まさか王子?”

  母「あなた、男でも女でも、元気ならどちらでも構いませんわ・・・。」 

      コーラス“生まれる もう直ぐだ
            生まれる まもなくだ
            生まれる もう少し
            生まれる 生まれる
            生まれる 生まれる

            今だ 今だ 今だ 今だ 今だ
            今だ 今だ 今だ 今だ 今だ
            今だ

            生まれた 男だ
            この国初王子様だ
            初めての男だ
            王子様だ
            神よ・・・”

          紗幕閉まる。

  ――――― 第 2 場 ―――――


  
              (左より)父・母・エリィ

    ママが抱いている“赤ちゃん”、写真では見えませんが、
    とーっても可愛いんですよ(^^♪
    今回のお人形の中で、一番のお気に入りです❤
    (・・・でも実は、おくるみを取ると・・・怖いのです・・・^^;)


  



      中央にゆりかご。
      回りに母と姉達。一寸離れてエリィ。
      音楽流れ、母、姉達歌う。 

         姉達“可愛い 可愛い
      可愛い小さな男の子
      とても小さい
      柔らかな頬をしているのね”

     母“あなたたちも前はこんな風なの
       みんな同じだったわ”

  姉1「可愛いわねぇ・・・」

     姉達“私たちも
        こんな小さくて可愛かった
        信じられない
        こんな可愛い時があったのね”

     母“誰でも同じに可愛い子だわ
       幸せな思い出よ”

     エリィ歌う。

     “何よ・・・みんな・・・嫌い・・・”

     紗幕開く。と、森の様子。
     (母、姉達下がる。)

  ――――― 第 3 場 ―――――

  エリィ「何よ・・・お父様もお母様も、弟が生まれた途端、弟のこと
      ばっかり・・・。弟なんて・・・ずっと泣きやまなければいいのよ
      !!そしたらお父様もお母様も、赤ん坊なんて可愛いだけ
      じゃなく、ずっと大変なんだと思うわ!!」

     上手より、一人の老婆(砂漠の魔女)ゆっくり登場。
     エリィの側へ。

 
           「お嬢さん・・・」「お婆さん・・・誰?」




  魔女「お嬢さん・・・」
  エリィ「え・・・?」
  魔女「こんにちは、お嬢さん・・・」
  エリィ「お婆さん・・・誰?」

     魔女歌う。

     “今の言葉 本心・・・?
      みんなが困ればいいと思っている?
      この私が叶えましょう
      ただ一つ約束
      願いが叶ったその時 水を私に・・・
      のどが渇いて
      堪らないのさ!”

  エリィ「お水・・・?」
  魔女「ええ・・・。今朝から歩き通しで、のどがカラカラなん
      ですよ。」
  エリィ「そんなのお安い御用よ!願いを叶えてもらわなくたって、
      お水ならいくらだって・・・」
  魔女「本当ですか?お嬢さん・・・」
  エリィ「ええ・・・」

     エリィ歌う。

     “水でいいんでしょ・・・?”

     魔女歌う。

     “水がいいんです
     ああ 叶えてあげましょう
     あなたの望み通りにみんなが困り
     あなたと私が笑う その願いごと
     今すぐに 叶えてあげましょう”

     その時、下手より1人の少年(カイト)、慌てた様子で登場。

  カイト「駄目だ!!」
  エリィ「え?」

     魔女の笑い声が響き渡る。
     突風が吹き抜ける。(老婆消える。)

   
                ※ エリィとカイト。


  
  エリィ「キャアッ!!」
  
  魔女の声「今の言葉、確かに聞き届けたぞ!!安心するがいい
  (エコー) !!おまえの願い、今すぐ叶えてやろう!!」

  エリィ「誰なの・・・?今のお婆さん・・・」
  カイト「あの老婆は、東の森の先にある・・・砂漠の魔女なんだ・・・
      !!」
  エリィ「魔女ですって・・・?」
  カイト「ああやって、色んな国へ出向き・・・言葉巧みにそこに住む
      者に“水をあげる”と言わせるんだ。そこで、魔女の言葉に
      まんまと乗せられ・・・その言葉を言ったが最後・・・その国
      の水を全て奪い去り、その国を人々が住めない砂漠へと
      変えてしまう悪い魔女なんだ!!」
  エリィ「何ですって!?」
  カイト「残念だけど・・・君の国も・・・あと数日のうちに・・・全ての
      水は枯れ果てる・・・。」
  エリィ「そんな・・・!!そんなの嘘よ!!」

     エリィ、上手へ走り去る。

  カイト「・・・嘘じゃない・・・だって・・・僕の国の僕の村も・・・ほんの
      昨日まで・・・恵みの雨が降りしきる・・・みごとなあじさい
      の咲く・・・美しい村だったんだ・・・。」

     紗幕閉まる。

  ――――― 第 4 場 ――――― A

     音楽流れる。(カイトの回想。)
     村人たち、カイトの母歌う。

     村人たち“この村は緑溢れて
            とても美しいの
            恵みの雨 降りしきるのよ(さ)
            いつでも
            雨のお陰 この村は
            潤っている
            空からの贈り物なのよ(さ)

            雨のお陰 毎日
           
            今日も雨よ(さ)
            明日も雨よ(さ)
            毎日雨だ”

   カイト母“本当に困った“”   コーラス“たまには晴れも”

   カイト母“太陽見たいの    コーラス“せめて少し”
        それが本音私たち”

  カイト母「この国は雨ばっかりで、子どもたちは外で遊べない・・・
        洗濯物は乾かない・・・。本当、困った村だわぁ・・・。」
  カイト「もう嫌だ!!僕だって毎日毎日、弟たちの面倒ばっかり
      ・・・。もう飽き飽きだ!!雨なんか・・・雨なんかもう降るな
      !!」
  カイト母「カイト!!何てこと言うの!!恵みの雨のお陰で、
        この国は成り立ってるんだよ!!雨が降らなくて・・・
        水がなくなったって知らないよ!!」
  カイト「母さんだって、たまには太陽が見たいって言ってたじゃ
      ないか!!今日は僕の13歳の誕生日なのに最悪だ!!
      雨なんか・・・雨なんか大っ嫌いだ!!」

     カイト、上手へ走り去る。

  カイト母「カイト!!(溜め息を吐く。)」

     コーラス“恵みの雨に今日も守られ
           潤っている
           昨日 今日も明日も
           毎日雨だわ・・・”

     カイト母“嫌ね・・・”

     音楽フェード・アウト。
     (雨の音、大きくなる。)
     紗幕開く。と、森の様子。

  
              村人たちとカイト母。

      見覚えのある、お人形がチラホラ・・・^^;
     今回、沢山使いまわしをしてしまいました~(>_<)





     エリィの国の“水”はどうなるんでしょうか・・・。
     カイトはなぜ、砂漠の魔女のことを知っていたのでしょう。
     それでは“2”へつづきます・・・。









   ※みなさんお気付きでしょうか・・・^^;
   実は“カイちゃん”=“エリオットくん”です・・・(>_<)
   もう一つ実は・・・
   “エリィちゃん”=“キャシー”でした~・・・へへへ・・・^_^;

   公演ビデオからの写真の為、若干小さく・・・写りもあまり
   よくありませんが、お許し下さい<(_ _)>

  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪  

      この作品、いつもより“ミュージカル色”の強い作品で、
      ほぼ“歌”・・・と言っても過言ではない作品です^^;
      セリフメンバーに言わせると、今までにない程難しかった
      とか・・・。最近の作品は・・・もっと高度になっています~
      ・・・^_^;勿論、ただ今執筆中の作品も然り・・・です。


                                 どら。


  2011年5月 第5回春公演“いのちの水”より。(公演ビデオから)
   
             (左より)姉達・母・父・エリィ  



     どら余談・・・^^;

     新作出来ました~(^^)v
     泣きながら書いたお話し・・・来年公演をお楽しみに❤






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“ピンクのももちゃん” ―全5場― 完結編

2011年07月19日 21時07分03秒 | 脚本

     

  

“ピンクのももちゃん”








   
            (左より)小魚達・先生・ももちゃん

   左側にいる小魚達は、見ての通り皆つながってます。真ん中に、
   針金を通してるんですが・・・あの小魚達、演技中クルクル回って、
   気付くと・・・お腹を上にしてる子がいたりして・・・とーっても
   扱い辛かったのです~(>_<)
        

 

  サメ「わぁーっ!!」
  もも「キャーッ!!」
  サメ「は・・・早く・・・!!チビすけ・・・そこから出て・・・」
  もも「キャーッ!!」
  タコ「なにしてるのピンクちゃん!!早く出て・・・!!」
  サメ「早くしないか!!」

     その時、大きな岩が落ちて、洞穴を塞ぐ。

  もも「キャーッ!!」
  サメ「おいチビすけ!!」
  タコ「わぁーっ!!」
   
  ももの声「助けて!!助けて!!サメのおじさん!!タコの
        おばさん!!真っ暗よ!!キラキラもなくなったわ!!
        真っ暗でなにも見えないわ!!助けて!!
        助けてーっ!!」
  
  サメ「おい!!落ち着け!!直ぐに俺様がこの岩を退かして・・・」
  タコ「そうよ!!直ぐに助け出してあげるから、落ち着くのよ!!」
 
  ももの声「怖いわ!!早く・・・早く助けてーっ!!」

  タコ「どうするのよ!!こんな大きくて重そうな岩!!」
  サメ「どうするもこうするも・・・」

     その時、上手より先生と生徒魚達、登場。

  先生「はぁ・・・危なかったわ、今の地震!!さぁみんな、とにかく
      学校へ帰りますからね。」
  生徒達「はーい!」
  先生「ももちゃんは、他の先生方と協力して、捜しに戻らないと
      ・・・。(サメを認める。)あ!!サメだわ!!サメよ!!
      みんな!!こっちへいらっしゃい!!」
  生徒達「キャーッ!!先生、怖いよーっ!!」
  サメ「あ?(先生達を認める。)あ・・・おまえ、ひょっとして・・・」
  先生・生徒達「キャーッ!!」
  サメ「おい・・・おい!!おまえ、ピンクの子の先生か!?」
  先生・生徒達「キャーッ!!」
  サメ「あの子が大変なんだ!!」
  先生・生徒達「キャーッ!!」
  サメ「おい!!おい!!俺様の話しを聞きやがれ!!畜生!!」
  タコ「ねぇ!!落ち着いて、先生!!聞いて!!大変なのよ!!
     あんたんとこのピンクちゃんが、この岩の向こうに・・・!!」
  先生「え・・・?ピンク・・・ももちゃん!?」
  サメ「だから俺様が言ってんだろ!!大変なんだって、さっきから
     ・・・」
  先生「大変って・・・?」
  タコ「この洞穴の中にピンクちゃんが入ったまま、岩が落ちてきて
     入口を塞いじゃったんだよ!!」
  先生「なんですって!?(岩の向こうに)ももちゃん!?ももちゃん、
      そこにいるの!?」

  ももの声「・・・先生・・・?先生なの!?」

  先生「そうよ!!ももちゃん!!先生よ!!」

  ももの声「先生ーっ!!私はここよ!!先生助けてーっ!!
        真っ暗でなにも見えないの!!怖いわ!!早く出して、
        先生!!」

  先生「落ち着いてももちゃん!!今先生が・・・出して・・・どうすれ
      ばいいの!?こんな大きな岩で、入口が塞がれてたら・・・」
  サメ「だから、みんなで力を合わせれば!!」
  先生「力を貸してくださるんですか!?」
  サメ「それはこっちが先に頼もうとしてたんじゃ・・・」
  タコ「勿論よ!!」
  サメ「あ・・・おい!!」

     音楽流れる。     

 
   
            「みんなで力を合わせて・・・」

         
  
  先生「じゃあ、みんな!!ももちゃんを助ける為に力を合わせるの
      よ!!いい!?小さくたってみんなで協力すれば、
      大きな力になるのよ!!」
  生徒達「はーい!!先生!!」
  先生「(サメの方に向かって)お願いします!!」
  サメ「よし!!じゃあ、この紐を岩に引っ掛けて・・・反対側を俺様
     のヒレに・・・」
  先生「さぁ、みんなで引っ張るのよ!!」
  生徒達「はーい!!」 
 
  タコ「そーれっ!!」
  サメ「もっと引っ張れーっ!!」
  先生「頑張ってーっ!!」
  サメ「ほら、もう少しだーっ!!」

     小石が落ちてくる。(ガラガラ・・・)

  サメ「危ないっ!!」
  先生・生徒達「キャーッ!!」
  タコ「気を付けて!!」
  サメ「さぁ、もうひと踏ん張りだ!!」
  タコ「頑張れーっ!!」
  先生「もう一息・・・!!」
  サメ「そーれっ!!」

     その時、岩が転がる。

  サメ「やったーっ!!」
  タコ「バンザーイ!!」

     もも、洞穴の中から出て来る。 ※

  もも「先生!!(側へ。)」
  先生「ももちゃん!!」
  もも「・・・サメのおじさん・・・タコのおばさん・・・ありがとう!!」
  サメ「チビすけ・・・」
  タコ「ピンクちゃん・・・」

  ――――― 第 5 場 ―――――

     音楽流れる。
     先生、生徒達、サメ、タコ、もも其々登場。

  先生「さぁみんなー!!今日はサメのおじさんと、タコのおばさん
      と一緒に、海底探検へ出掛けるんですよー!!みんな、
      サメのおじさん、タコのおばさんの側から離れないように
      付いて行くのよー!!いいわねー!!」
  生徒達「はーい!!」
  サメ「よーし、みんな!!俺様に付いて来るんだ!!離れるん
      じゃないぞー!!」
  生徒達「はーい!!」
  タコ「疲れた子は、私の足につかまりなさいな。」
  生徒達「はーい!!」
  サメ「海の底は何があるか分からないんだ。大きな魚が、おまえ
     達を食べようと狙ってくるかも知れないからな!!
     みんな!!俺様の側にいるんだぞ!!」
  生徒達「はーい!!」
  タコ「ももちゃんを食べようとしてたあんたが、よく言うわねぇ。
     (笑う。)」
  サメ「煩い!!さあ、出発だー!!」
  生徒達「はーい!!」
  先生「ももちゃん!!あなたは横道に逸れないようにね。」
  もも「はぁい・・・」
  サメ「今度はぐれたら、どうなるか分からないぜ。」
  もも「(クスッと笑う。)大丈夫!!サメのおじさんが、絶対に
     助けてくれるもの!!」
  サメ「おいおい・・・」
  もも「ね!タコのおばさん!」
  タコ「えらく信用されちゃったわねぇ。」
  サメ「(照れたように)まぁ・・・な・・・」
  生徒達「先生ー!!行って来まーす!!」
  先生「いってらっしゃーい!!」

      サメ、タコ、生徒達下手へ去る。(先生下へ。)
      もも、下手へ行きかけて戻って来る。

  もも「(客席の子ども達へ。)みんな!!また遊びに来てね!!
     バイバーイ!!」


   
    同じような写真が沢山ありますが、簡易舞台での公演で、
   背景が変わらないのと、登場人物の立ち位置が同じような所
   にいる為ですが、これは、みんなで最後、探検に行く云々・・・
   のお話しをしている場面です・・・^^;
    




            ――――― 幕 ―――――     
   


   ※実際の作品を聞いて(見て?)頂くと、音楽がかなり
    長いので、言葉で読んでもらっているより、効果音も入り、
    迫力満点の場面になっています。





  怖い物知らずで好奇心一杯の“ももちゃん”、
  2部ではもう少し“お姉さん”に・・・なってるんでしょうか・・・^^;
  また、いつか登場させたいと思います❤





  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 

       息抜きフォト(^^♪

   
 “楽しい森の仲間たち”(左より)ヒョウくん・クマさん・チュンコちゃん
      

    この作品は、育児サークルに呼んで頂くことが増えた頃、
    ベビーちゃんでも楽しめるようにと書いたお話しです。
    ・・・が、自分で言うのもなんですが・・・^^;
    「ヒョウくんの心の成長」が主テーマの、中々ちゃんとした
    お話しだったのではないか・・・と思っております。
    この作品も色々な場所で公演させて頂いたのすが、
    この会場では出しませんでしたが、後ろに“まばたきする木”
    が登場することもあったのです。でも“まばたき”することが
    「怖い~」と、ベビーちゃんには人気は今一でした(-"-)
    人が入って操作するのですが、中々いい出来だと思ったん
    ですけどね~・・・^^;
 
    またいつか、脚本もご紹介したいと思っています❤  


                               どら。


    さて、そろそろ次回掲載作品のご紹介をしたいのですが・・・
    ももちゃんの続きか・・・ティンクルちゃんシリーズか・・・
    はたまた今年の春公演で好評を博した作品か・・・う~ん・・・
    お楽しみに(^^)v









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“ピンクのももちゃん” ―全5場― 2

2011年07月19日 20時56分49秒 | 脚本


  
              (左より)タコ・ももちゃん

   簡易舞台を立てた・・・と言っても、お家の中で立ててるので、
  実際の公演時に比べると、随分小ぶりな舞台になっています^^;




  タコ「お!!珍しい・・・こんな岩場に、ピンクの小魚ちゃんがお越し
     だよ・・・。丁度いい・・・お腹は空いたが、エサを取りに行くの
     も面倒だ・・・。お嬢ちゃん!そこのピンクのお嬢ちゃん!」
  もも「まぁ!真っ赤なおばさん!こんにちは!」
  タコ「こんにちは、ピンクちゃん。私は“タ・コ”って言うんだよ。」
  もも「へぇ・・・。ねぇ、タコのおばさん!この辺にキラキラした光が、
     落ちてなかったかしら?」
  タコ「キラキラした・・・光・・・?」
  もも「ええ!ママへ、遠足のお土産に持って帰りたいの!」
  タコ「遠足だって・・・?」
  もも「ええ!遠足よ!」
  タコ「(キョロキョロ回りを見回して。)ピンクちゃん、1人きりで
     遠足かい?」
  もも「えっと・・・先生もお友達も一緒よ!」
  タコ「どこにいるんだい?その先生達は。」
  もも「あら・・・?変ねぇ・・・確かさっきまでその辺に・・・。サメの
     おじさんもいなくなっちゃったわ・・・。」
  タコ「サメ・・・?」
  
  サメの声「おーい!!ピンクのチビすけー!!待てよー!!」

     下手より、サメ登場。

  サメ「(息を切らせて。)おまえは小さいくせに、泳ぐのが早い
     なぁ・・・。それに、ちょこまかと海草の間をウロウロされ
     ちゃあ、見失っちまうぜ。」
  もも「サメのおじさん!!どこに行ったかと思っちゃったわ!!」
  タコ「ピンクちゃん!こんな奴と一緒にいるのかい?」
  もも「え?」
  サメ「タコ!!何、余計なこと言ってんだ!!」
  タコ「だってそうだろ!?どうせ何か良くないことを・・・」
  もも「私、サメのおじさんにキラキラのある場所へ、連れて行って
     もらうの!!」
  タコ「キラキラのある場所へ?」
  もも「そう!」
  サメ「あ・・・ああ!!俺様はいいことをしようと・・・」
  タコ「いいことだって?(笑う。)あんたがいいことなんて・・・」
  サメ「煩い!!」
  もも「ねぇ!!早くあのキラキラが欲しいわ!!どうして中々、
     追い付けないのかしら!?」
  タコ「(笑う。)馬鹿だねぇ・・・。そりゃ、あれは太陽の光だもの
     !いくら追い掛けたって・・・」
  サメ「しっ!!」
  もも「どうしたら手に入れられるのかしら・・・!」

     もも、キョロキョロ回りを見回しながら、泳いでいる。

  タコ「私も一緒に行くよ。」
  サメ「な・・・なんだって!?」
  タコ「だってあの子・・・とーっても美味しそうな色なんだもの。
     私の昼ご飯に、丁度いいと思わない?」
  サメ「あのエサは俺様が先に見つけたんだ!!」
  タコ「(笑う。)ほーら白状した。」
  サメ「あ・・・仕舞った・・・!と・・・とにかくだ!!あのチビすけは、
     俺様が先に・・・!!」
  タコ「“見つけた”に、後も先もないんだよ!!あのピンクちゃんは、
     この私が頂くからね!!」
  もも「ねぇ!!2人共一体なんのお話し?早く、あのキラキラを
     取りに行きましょうよ!!」
  サメ「あ・・・ああ!!よし!!行こう!!」

     音楽流れ、サメ、タコ、もも歌う。

   
           (左より)タコ・ももちゃん・サメ


     サメ“海を渡り行こう
        どこまでも続く道
        海を越え行こう
        力を合わせるのさ”

     もも“行くわ どこへでも
        小さな星を探すみんなで”

     タコ“海を渡り行こう
        どんなに遠くたって
        海を越え行こう
        手をつなぎどこまでも”

     サメ“海を越え行こう
        見えてるあの小さな
        星を手に入れる
        その為にどこまでも”

     もも“そうね 遠くたって
        つかむ キラキラ星この手に”

     3人“海を渡り行こう
        どんなに険しくても
        海を越え行こう
        手をつなぎどこまでも”

  サメ「さあ行くぞ!!」
  もも「はーい!!」
  タコ「よっこらしょ・・・っと。」

     サメ、タコ、もも上手へ去る。

  ――――― 第 4 場 ――――― A

              

    
                           お魚先生と小魚達


      音楽流れ、上手より先生登場。
      歌う。

      “大変!大変!どこにいるのかな
       可愛い小さな 私の教え子
       大変!大変!一体どこなの
       ピンクでおしゃべり可愛いあの子

       ちょっと目を離した ほんの少しの間に
       見えなくなるなんて油断してたのね
       付いて来てる筈と 後ろ振り返ると
       そこにいる筈のピンクのあの子がいない”

  先生「ああー・・・困ったわ・・・!!本当にももちゃんは、一体
      どこへ行ったのかしら・・・!!ももちゃーん!!」

      先生、下手へ去る。

  ――――― 第 4 場 ――――― B

      上手より、もも登場。

  もも「サメのおじさーん!!タコのおばさーん!!早くー!!
     こっちよー!!こっちこっち!!」
 
      サメ、タコ続いて登場。

  サメ「ちょ・・・ちょっと待て・・・そんなに珊瑚の間をウロウロ
     されたんじゃ、大きな体の俺様は・・・」
  タコ「大変だねぇ・・・。私みたいに、大きくてもクネクネできれば、
     どってことないのに。(笑う。)」
  サメ「あいたっ!!あーいたたたたた・・・っ!!」
  もも「どうしたの!?サメのおじさん!!」
  サメ「ヒ・・・ヒレが・・・ヒレが!!」
  もも「まあ、大変!!」
  サメ「だ・・・だから珊瑚の間はよせって・・・!!」
  もも「大丈夫よ!!私、今日の遠足にママから珊瑚や岩で怪我
     した時の為に、お薬を持って行きなさいって言われて、
     リュックの中に・・・(薬を取り出す。)」

      音楽流れる。

  サメ「え?」
  もも「ねぇ見せて!(サメのヒレに薬を塗る。)」
  サメ「いてっ!!な・・・なにしやがる・・・!」
  もも「はい!これでもう平気よ!」
  サメ「・・・チビすけ・・・」
  もも「さ、行きましょう!」
  タコ「ふうん・・・ピンクちゃん、優しいじゃない・・・」
  サメ「ふ・・・ふん!も・・・元はと言えば、チビすけが珊瑚の間を
     うろちょろするから・・・」
  タコ「嬉しかったくせに・・・」
  サメ「煩いな!」

      サメ歌う。

     “誰かの為になる
      そんなことができる
      気がしてるけど
      なにをすれば・・・”

  サメ「だけど・・・俺様は腹が減ってんだ・・・!!腹が・・・」

  ――――― 第 4 場 ――――― C

  サメ「お・・・おーい!!着いたぞー!!チビすけー!!この中だ
     ・・・この洞穴の中に、おまえの探しているキラキラがあるんだ
     !!」
  もも「ホント!?」
  サメ「ああ・・・」
  もも「(穴を覗く。)うん・・・暗くてよく見えないわ・・・。ねぇ、サメ
     のおじさん!本当にこの中にキラキラがあるのね?」
  サメ「ああそうさ・・・その奥を、ずーっと覗いてみろよ・・・!」
  もも「どこかしら・・・中に入ってみようかしら・・・」

      音楽流れる。
      その時、地鳴りがし始める。
      (ゴゴゴゴゴーッ)

  タコ「な・・・なに?」
  サメ「ん?」
  タコ・サメ「地震だ!!」

      岩の崩れる音。(ガラガラガラ・・・)








  ももちゃんが、洞穴の中へ入ったその時、大変なことが・・・!!
  小さな生き物達は大丈夫なのでしょうか・・・。
  ・・・完結編へつづきます・・・。









  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 

        おまけフォト(^^)v

  
 “光の国のエリオット”に登場したカラスくん、飛ばしてみました^^;



         おまけフォト2^^;
 
  
  “勇気の石” (前列左より)ピエローラ・ミカエルと・・・誰・・・?

   最後に“勇気の石”を教えてくれるおじいさんなんですが・・・
   仙人・・・?長老・・・?役名が思い出せません~・・・(-"-)
   かれこれ6、7年前に書いた作品で、初めてエンジニアさん
   付きの録音スタジオで録音した・・・思い出深い作品です(^^)v
   ・・・なのに、登場人物のお人形を忘れるとは・・・(>_<)
   この作品以降、録音CDの仕上がりは素晴らしい物になってい
   きます。

   分かるでしょうか・・・
   現在のお人形に比べると、大きさが随分変わっているん
   ですよ。 
   足や手の大きさに限って言えば、倍程の違いがあります。
   表情は・・・変わってないですね~・・・^^;  



         おまけフォト3<(_ _)>

     
           下から見上げた舞台の全体像。

  舞台自体がかなり大きいので、小学校の講堂の舞台上に設置
  すると、画面(?)が、ちょっと高めになります。椅子に座って
  見てもらえると・・・良い感じではないかと・・・^^;
      


                                どら。


      どら余談・・・

   「ただ今、来年公演予定の4作品の一つを執筆中です。
   このワクワクして落ち着かない状態は、書き上がるまで
   続きます・・・❤残り一つは録音が済んで編集中・・・
   もう一つはセリフの練習中・・・後一つは・・・全くの“無”
   です^^;」






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“ピンクのももちゃん” ―全5場―

2011年07月19日 20時47分35秒 | 脚本


   
            2010年小学校公演より(簡易舞台)。
    (左より)小魚達・お魚先生・サメのおじさん・タコのおばさん 

 

    簡易舞台での公演の為、後ろの背景は代わりませんが・・・
    上の写真の中央(洞窟です^^;)、蓋で塞がれています。
    「何故・・・?」はお話しの中で・・・(^^)v

       
                                 どら。  



  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪  

      <主な登場人物>

  ももちゃん ・・・ ピンク色の小魚。
 
  サメのおじさん
  タコのおばさん

  ヒトデおじいさん

  先生 ・・・ももちゃんの担任の先生。

  小魚達 ・・・お魚学校の生徒達。

  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 


  ――――― 第 1 場 ――――― A

      音楽流れ、幕が開く。

      一匹の先生魚と、小魚生徒達、下手より
      一列に並んで登場。

  先生「さあ皆!ちゃんと並んで付いて来るんですよ!もうすぐ、
      珊瑚礁の森に着きますからね。」
  生徒達「はーい!」
  小魚1「先生ー!僕、お腹が空いたよー!」
  先生「もう少しで、遠足の目的地よ!珊瑚礁の森に着いたら、
      お弁当にしましょうね。」
  生徒達「はーい!」
  先生「さあ、頑張りましょう!」

      魚達、上手へ去る。
      一寸遅れて、下手より一匹のピンク色の小魚(もも)、
      珍しそうに回りを見回しながら登場。

  もも「わぁーっ・・・。綺麗ねぇ・・・。」

      もも歌う。

      “素敵な場所
       初めて見る
       夢のような
       綺麗な場所だわ”

  もも「あのキラキラした光は何かしら・・・。」
  ヒトデおじいさん「やぁ・・・そこの小さなお嬢ちゃん。」
  もも「(ヒトデを認め。)まぁ、ヒトデのおじいさん!こんにちは!」
  ヒトデおじいさん「先生とお友達は、もうとっくの昔に行ってし
             まったぞ。置いてきぼりかのぉ。(笑う。)」
  もも「だって、初めての場所で気になるものが沢山あるんだもの
     !勿体なくて、みんなのようにサッサとなんて行けないわ!」
  ヒトデおじいさん「そうじゃなぁ・・・(笑う。)」
  もも「ねぇ、おじいさん!(上を指して。※)あのキラキラ光って
     いるものは何?」
  ヒトデおじいさん「おお・・・あれは、太陽の光が海面に反射して
             おるんじゃよ。ここは海面が近いからのぉ・・・」
  もも「太陽の光・・・?」
  ヒトデおじいさん「そうじゃよ・・・」
  もも「捕まえられる?」
  ヒトデおじいさん「(笑う。)そりゃあ無理じゃよ・・・」
  もも「私、あのキラキラが欲しいわ!!ママのお土産に持って
     帰れば、きっと喜んでくれるもの!!じゃあね!!
     おじいさん!!」

     もも、上手後方へ去る。 

  ヒトデおじいさん「あ!!これ、待ちなさい!!おい、チビさん
             !!やれやれ・・・(眠る。)」 

  ――――― 第 1 場 ――――― B 

      音楽流れ、先生魚、回りをキョロキョロ見回しながら、
      上手より登場。

  先生「あぁ・・・困ったわぁ!!一体どこへ行ったのかしら・・・
      !!」
  
      先生歌う。

      “大変!大変!どこにいるのかな
       可愛い小さな私の教え子
       大変!大変!一体どこなの
       ピンクでおしゃべり 可愛いあの子

       ちょっと目を離した ほんの少しの間に
       見えなくなるなんて油断してたのね
       付いて来てる筈のピンクのあの子がいない

       大変!大変!早く出て来てね
       こんなに心配 私が悪いの
       大変!大変!きっと捜してる
       不安に思って泣いている筈よ

       大変!大変!早く見つけなきゃ
       こんな広い海 オロオロいている
       大変!大変!どなたか力を
       私に貸して下さいませ!”

      (ヒトデおじいさん、いびきをかいて眠っている。)

  先生「あ!ヒトデおじいさん!!」
  ヒトデおじいさん「う・・・ん・・・むにゃむにゃ・・・」
  先生「起きてちょうだい!!ねぇ、おじいさん!!」
  ヒトデおじいさん「うん・・・ふぁぁ・・・誰じゃ・・・わしの昼寝の邪魔
             をするのは・・・」
  先生「ごめんなさい、ヒトデおじいさん!!少し聞きたいことがっ
      て・・・」
  ヒトデおじいさん「なんじゃ・・・」
  先生「この辺りをピンク色の小さなお魚が、ウロウロしてなかった
      かしら!?」
  ヒトデおじいさん「ピンク色・・・」
  先生「ええ!!私のクラスの生徒なんですけれど、気が付いたら
      あの子だけいなくて・・・!!今こうして皆で手分けして捜
      してるんですの!!」
  ヒトデおじいさん「ほう・・・それは大変じゃのぉ・・・」
  先生「それでおじいさん!!ピンクの子を見なかったですか!?」
  ヒトデおじいさん「ピンク・・・ピンク・・・おお!!確かにピンクの
             小さい魚が、わしの前を・・・」
  先生「通ったんですか!?」
  ヒトデおじいさん「「ああ・・・」
  先生「それでどこへ行ったか分かります!?」
  ヒトデおじいさん「いやぁ・・・1人で勝手にベラベラと、何か喋って
             おったがのぉ・・・。おお・・・そうそう・・・確か・・・
             ほれ・・・そのキラキラ光る、太陽の光にえらく
             興味をひかれたようじゃったわ。」
  先生「太陽の光・・・?」
  ヒトデおじいさん「誰かのお土産にするとかなんとか言っておった
             のぉ・・・」
  先生「大変!!あの子、海の上へ向かったんだわ!!ありがとう、
      おじいさん!!」

      先生、慌てて上手後方へ去る。

  ヒトデおじいさん「あ・・・いや何・・・。先生も生徒も・・・えらく騒々
             しい学校じゃのぉ・・・。」

      ヒトデ眠る。

  ――――― 第 2 場 ―――――

      音楽流れ、上手よりもも、歌いながら登場。

      “ねえ 見て キラキラだわ
       この 手に 触れてみたい
       まあ なんて素敵なの
       どこにでもあるわ
       必ず この手に入れるわ 宝物
 
       ほら 見て そこにあるわ
       手を 出し 掴みたいの
       まあ なんて綺麗なの
       ここにしかないわ
       絶対 この手に掴むわ 思い出に”

  もも「あ・・・待って・・・待ってー!!キラキラさん!!・・・あぁあ
     ・・・行っちゃった・・・」

       怪しい音楽流れ、岩陰からサメ登場。
       ももの側へゆっくりと。

  サメ「おい・・・そこのピンクのおチビさん!」



   
    とっても分かりにくいかも知れませんが・・・赤い先生魚と、
    サメのおじさんの間に“ピンク色”のももちゃんがいます。
    後ろの洞窟の蓋・・・ないですね~・・・^^;



  もも「え?」
  サメ「そんなに急いで、どこへ行こうとしてたんだい?」
  もも「まぁ、大きなおじさん!こんにちは!」
  サメ「俺様は“サ・メ”って言うんだ。」
  もも「サ・・・メ・・・?」
  サメ「そうさ。」
  もも「サメのおじさんの背中には、カッコいい角があるのねぇ・・・。」
  サメ「ツノ・・・?(笑う。)まぁな。ところで、おまえさんはどこへ行こう
     としてたんだい?」
  もも「私、あのキラキラした綺麗な光を、持って帰りたいの!」
  サメ「キラキラした光・・・?」
  もも「そう!でもさっきから、追い掛けても追い掛けても、追い付
     かないの!」
  サメ「(笑う。)そりゃそうさ・・・。その光は・・・いや・・・待てよ・・・、
     そうだ・・・。俺様がそのキラキラをつかまえられる場所まで、
     案内してやろうか?」
  もも「本当!?」
  サメ「ああ!その代わり、そのキラキラを手に入れたら、俺様に
     食事をご馳走してくれるか?」
  もも「ええ!!お安い御用よ!!ママに頼んで、あなたの食べ
     たい物を、なんでもご馳走するわ!!」
  サメ「いやぁ・・・ご馳走も何も・・・おまえさんがちょいと皿に
     乗っかってくれりゃあ・・・」
  もも「え?」
  サメ「あ、いや・・・」

     音楽流れる。

  サメ「さあ、行こうか!!」
  もも「ええ!!」

     サメ、もも歌う。

     サメ“あの海越えて”

     もも“行こう!”

     サメ“ヒレ並み揃えて”

     もも“行こう!”

     サメ“光を手に入れに
        あの海越えて”

     もも“きっと 見つかる キラキラ目指して行こう”

     サメ“あの海越えて”

     もも“行こう!”

     サメ“ヒレ並み揃えて”

     もも“行こう!”

     サメ“光に導かれ
        目指すは光の国さ”

     もも“行こう 行こう”

     サメ“光の国”

     もも“行こう 行こう”

     サメ“一緒に行こう”

     もも“ヒレとヒレつなぎ”

     サメ“行こう!”

     もも“笛を吹き鳴らし”

     サメ“行こう!”

     もも“手に入れるのはただ
        キラキラした星”

     サメ“きっと 見つかる キラキラ目指して行こう”

     2人“あの海越えて行こう!
        ヒレ並み揃えて行こう!
        光を手に入れに
        あの海を越えて行こう!”

  サメ「さあ行こう!!」
  もも「うん!!」

     サメ、もも下手へ去る。

  ――――― 第 3 場 ―――――

     音楽流れ、上手よりタコ、ゆっくり登場。歌う。

     “私はこの海で のらりくらりしてるもの”

  タコ「あぁあ・・・眠たいねぇ・・・。いくら寝ても寝足りない・・・」

     “岩陰に隠れて 一人ゴロゴロしてるだけ”

  タコ「あぁあ・・・退屈だねえ・・・お腹も空いたし・・・。」

     その時、下手よりもも登場。キョロキョロと。




   
                     ももちゃん。

     今日の練習日に、団員と簡易舞台を引っ張り出して、
     色んな(?)作品の写真撮影会を行いました(^^)v 
     これは、その中の1枚です。 
     大汗をかきながら、大笑いの内に撮影会・・・いや、
     練習日は終了致しました~^^;
     また、その時の力作・・・順次ご紹介しますね(^^♪

     頑張ってくれた団員には「お疲れ様でした~❤」






      よくない考えを持っているサメのおじさんと、
      一緒に“キラキラ”を探しに行くことになった
      ももちゃんですが・・・大丈夫なんでしょうか・・・。
      それでは“2”へ参りましょう・・・。

                                           






  ※皆さんお分かりのように、今回、登場人物達はお魚です^^;
   なので、“指す”と言っても手がある訳でもなく・・・、かなり
   “あっち”“こっち”を指差す、“見る”などの動作系が難しかった
   です(-"-)お人形に比べると、格段に軽くて、腕はとっても“楽”
   だったんですけどねぇ~・・・。その中で、唯一動きが滑らかな
   “タコのおばさん”は、子ども達の
   人気ナンバー1でした^^;今回の作品の中での“重さ”も
   ナンバー1でしたけど。


  ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ 

   
    
          “未来の海へ”小学校での公演より。

   これは、本舞台を使った、小学校の講堂での公演風景です。
   下の方に、見入っている子ども達・・(・一部、見入ってない子
   も・・・)が、チラッと写っています。
   この子ども達の、開演前と後の瞳の輝きの違い・・・
   これは目の前で、実際に目にした者にしか分からない、
   ライブの醍醐味です❤


                                どら。












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