りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

“みりとポン吉” ―全9場― 4

2011年12月09日 21時01分48秒 | 未発表脚本


    ――――― 第 8 場 ―――――

         舞台後方、カーテン後ろに大木と、みり、ポン吉
         のシルエットが浮かび上がる。
         2人、上方を見上げながら。

  みり「この木の上ね・・・」
  ポン吉「うん・・・。みり・・・僕は自分の星へ帰っても、この地球
       から君があの月を見てる時、僕も反対側の星から同じ
       月を見てる・・・必ず・・・心はつながっているから・・・」
  みり「・・・ポン吉・・・」
  ポン吉「行って来るよ!!」
  みり「(頷く。)気を付けて、ポン吉!!」

         ポン吉、大木に登って行く。

  ポン吉の声「(一時置いて。)・・・あった・・・あった!!みり!!
          あったよ!!僕の体だ!!」

  みり「やったわね!!」
  
  ポン吉の声「ありが・・・(声が途切れる。)」

  みり「・・・ポン吉・・・?ポン吉!?どうしたの!?」

         その時、木の上からポン吉(ぬいぐるみ)が
         落ちて来る。

  みり「(ポン吉を抱き上げる。)・・・ポン吉・・・?ポン吉!!そん
     な突然に帰っちゃうなんて・・・!!嫌・・・嫌よ、ポン吉ー
     !!(声を上げて泣く。)」

         紗幕閉まる。暗転。

    ――――― 第 9 場 ―――――― A

         紗幕前。下手よりパーティドレスに着飾った
         メアリ、ヒューイ、トンリー登場。

  ヒューイ「ありゃ屹度、クマ鍋なんて言った、崇りだぜ。」
  メアリ「もう嫌なこと思い出させないでよ!!今日は待ちに待っ
      た卒業パーティなのよ!!それよりどう?今日の私!」
  トンリー「凄い綺麗だよ、メアリ。」
  ヒューイ「勿論。」
  メアリ「ありがとう。」
  ヒューイ「ラストダンスは是非、僕と!」
  メアリ「そうねぇ・・・」
  トンリー「あ・・・ずるいぞ!!」

         3人、話しながら上手へ(一旦)去る。

    ―――――第 9 場 ――――― B

         紗幕開く。と、卒業パーティ会場。明るい音楽
         流れ、ドレスアップした生徒達、其々楽しそうに
         踊っている。メアリ、ヒューイ、トンリー上手より
         登場。

  メアリ「ヒューイ!(手を出す。)」
  ヒューイ「喜んで・・・(メアリの手を取り、踊りに加わる。)」
  トンリー「あ!!抜け駆け・・・(溜め息を吐き、違う女の子を誘っ
       て踊る。)」

         その時、上手よりドレス姿のみり、一人で登場。
         みんなの様子を見て、溜め息を吐き、踊りの輪
         から離れた壁に凭れる。曲が終わり、其々バラ
         バラに離れる。
         そこへ下手より、一際目を惹くハンサムな少年
         登場。誰かを捜しているように。みりを認め、
         ゆっくり近付く。

  生徒1「(コソコソと。)・・・誰?」
  ヒューイ「あんな奴、うちの学校にいたか?」
  メアリ「知らないわよ!!」
  生徒1「あんなカッコいい男の子いたら、即アタックするわよね
       。」
  生徒2「見て・・・!!みりの方へ寄って行くわ!!」
  メアリ「嘘・・・」

         少年、ゆっくりみりの前へ。

  少年「みり・・・僕と踊ってくれませんか?(手を出し、微笑む。)」
  みり「・・・王子様・・・」

         少年、みりの手を取り、舞台中央へ。
         音楽流れ、2人スポットに浮かび上がる。

  少年「お礼が中途半端になってごめんね。みり・・・ありがとう・・・
      」
  みり「・・・誰・・・?」
  少年「(微笑む。)」
  みり「・・・ポン吉・・・?」
  少年「うん・・・君のポン吉だよ。」
  みり「嘘・・・(呆然と少年を見詰める。)」
  少年「本当さ。(ポケットから四つ葉のクローバーを取り出す。)
      ほら・・・君に貰った、この四つ葉のクローバーのお陰で、
      僕は体を見つけることが出来たんだ・・・。」
  みり「ポン吉・・・(思わず涙が溢れる。)ポン吉!!(少年に抱
     きつく。)」

         音楽大きくなり、2人、ダンスを踊る。
         (いつしか回りのみんなも踊りに加わる。)
         一頻り踊った後、見詰め合うみりとポン吉
         残し、場面変わる。

  みり「もう、お別れなのね・・・」
  少年「うん・・・。」
  みり「ポン吉・・・(泣く。)」
  少年「泣かないで、みり。(微笑む。)僕の星と、この地球は随分
      離れているけれど・・・言っただろ?僕の星は科学の進歩
      が目覚ましいって・・・。会いたくなったら、君が僕の心に
      話し掛けてくれさえすれば、僕は直ぐに宇宙船に乗って、
      また、みりに会いに飛んで来るよ・・・。」 
  みり「・・・本当に・・・?」
  少年「うん!!」
  みり「(嬉しそうに。)ポン吉!!」
  少年「また、会おう!!」

         みり、ポン吉歌う。

         “2人で力を合わせて
         何かを成し遂げる
         それがたとえどんな些細なことでも
         力を合わせることに意味がある
         1人じゃどうしようもなかったこと
         2人なら大丈夫(願いは叶う)
         あなたと2人
         共に手を取り叶えた思い
         いつも心は側に・・・”

         音楽盛り上がり




        ――――― 幕 ―――――  








     ラスト場面、中途半端だった終わり方に、もう一味加え
     ました^^;どこからどこまで増やしたか・・・は、皆様の
     ご想像にお任せします(^.^)
     よ~く読むと・・・未熟な作品と、最近の未熟だけれど、
     毛は生えて来た・・・ような台詞回しの違いが・・・見て
     取れるかも知れません(^_^;)



     
   





 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪



     (どら余談^^;)

    さて、ここで本来ならばこのページの次回掲載作品の紹介
    をするところなのですが、まだ何も決めていません^^;
    なので、一日お待ち下さいm(__)m
    明日までに決めてまいります(^^)v









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         http://blog.goo.ne.jp/axizgoo7227