毎週1回、「ミニ・リハビリ」で、ご一緒する、Tさん。
御年、94歳。 最高齢の方だ。
毎日、2時間、隅から隅まで、新聞に目を通される方だから、知識は豊富だ。
先日、バイクマシンでTさんと隣り合わせになった。
この機械は、機械に載せた足は、勝手に動いてくれるから、自然とお口が活発に
動くことになる。
女性の話は年齢にかかわらず、賑やかだ。
案の定、Tさんとの話もあれやこれや、話が弾んだ。
その中で、選挙の話になった。

私は、自慢ではないが、棄権をしたことが無い。
投票場が近くの所為もあるが、家族皆で投票に行くのだ。
その話を聞いたTさんが寂しそうに、ぽつりと言った。
「私だって、投票、したいのよ!」
だが、足が不自由なTさんは、投票所に一人で行くことができない。
一緒に暮らしてる娘さん家族も、端から、「投票には行かないだろう…」と
思ってる様子。
老いた母親の気持ちなど、汲んではくれないのか…。
「郵送で投票できると、いいのよね~」
老人の1票だって、大事なのに…。