主人の姉は、今年の6月で、94歳になる。
義妹の私から見ても、才色兼備な人で、どうして、結婚しなかったんだろう…と、
不思議だった。
義姉とは、同じ商社に勤めていたし、共通の友人も何人かいることは、結婚してから知った。
義姉が言うには、小柄で、病弱に見えたので、長くは生きられないだろうと、相手の親が
結婚に躊躇して、まとまらなかったそうだ。
人生なんて、おかしなものだ。
その短命に思われていた義姉が、どこも悪いところがなく、94歳の現在まで、元気でいる。
義姉が好きだった人は、皆、先に逝ってしまった。
相手側の親御さんは、義姉のどこを見て、短命な人だと判断したのだろうか…。
今現在、義姉は、ホームにお世話になっている。
最近は、部屋に電話をしても、談話室で友人たちとおしゃべりしていることが多く、
めったに、電話口に出ることはない。
以前は、週一くらいにお邪魔していたけれど、今は、コロナの時期。
ホームからのお達しで、会うことはかなわない。
それでも、昨日、ホームから電話がかかってきて、久しぶりにお喋りが出来た。
係の人に、声が聞きたいから…と、頼んでいたのだ。
相変わらず、頭もしっかりして居るし、何より、声に張りがある。
ありがたいことだと、ホームの人の手厚いお世話に感謝している。
それでも、そんな元気な姉にも、この2月に亡くなった末姉のことは言ってない。
仲の良かった姉妹だったから、ショックは与えたくないと言う主人の考えなのだ。
姉3人と年の離れた弟の4人姉弟だったけれど、今は、上と下の二人になってしまった。
弟や甥っ子から、いつも感心を持ってもらえて、幸せな人だと、ちょっぴり、姉が羨ましい。