リーマンに始まる世界金融危機,そして急激な円高は鹿児島県経済に多大な影を落としている。進行する株安,円高の影響は金融,漁業,観光分野は直撃を受け,痛手を被っている。
◆南日本銀行(鹿児島市)9月中間決算予想・赤字に下方修正 -リーマン絡み評価損響く
南銀発表の2008年9月中間決算(連結)の業績予想によると,米証券大手リーマン・ブラザーズ関連の債券など有価証券の評価損により,当初予想では5億5000万円の黒字だった中間純損益が42億円の赤字になると修正した。
一般企業の売上高に当たる経常収益は当初予想比4%減の94億円、経常損益は9億5000万円の黒字から64億円の赤字へと下方修正した。経営の健全性を示す自己資本比率は7%程度に減るものの、国内基準の4%はクリアしているという。
通期の業績予想は、経常収益が当初予想比3%減の188億円、経常損益は18億5000万円の黒字から55億円の赤字、純損益も10億5000万円の黒字から37億5000万円の赤字を見込む。
○株式会社南日本銀行(みなみにっぽんぎんこう)http://www.nangin.com/
鹿児島県鹿児島市に本店を置く第二地方銀行。通称は南銀。本店社屋は、国の登録有形文化財に登録されている。
店舗数 本支店63ヵ店
従業員数 830人
主要勘定 総資産 6,579億円
預金残高 6,118億円
貸出残高 4,684億円
(平成19年9月末現在)
◆冷凍カツオ価格が急落 枕崎と指宿市山川-世界金融危機の影響
指宿市山川漁港に水揚げされた冷凍カツオの価格が27,28の両日,9月平均の2割安と値を下げた。米欧の金融危機の影響による需要減などで相場に強い影響力を持つタイ・バンコク相場の下落によるもの。冷凍カツオ相場は,世界的な魚食ブームを背景に急騰した2007年6月以前の水準まで戻った。
海外諸国では缶詰原料ともなる冷凍カツオは,缶詰工場が集まるバンコク市場が相場に強い影響力を持つ。世界経済の混乱でバンコクの工場は製品発注がストップし,先行きへの不透明感が強いという。上昇基調だった冷凍カツオにも深刻化する金融危機の影響が及んだという訳である。
小規模業者が多い県下のかつお節業界で原料の乱高下は経営の根幹を揺るがす。多くの業者は1キロ200円以上で買った原料,製品を在庫に抱えており,業界関係者は,「値下げが急激すぎる」とし,先行きを不安視している。
○枕崎市 枕崎は、漁業のまち。とりわけ水産加工業のかつお節は量、質とも日本一,カツオ漁業とともに二大基幹産業である。
◆外国人観光客からの予約キャンセルが相次いつぐ 「篤姫」効果もあって,好調であった県内観光業界にも世界的株安連鎖と円急騰が直撃している。日本への旅行費を左右する円相場はここ3カ月ほどで高騰した。
8月1日と10月28日の水準を比較すると,日本円に対し米ドルは13%余、台湾元も20%余下落。急落の韓国ウォンは深刻で,約40%も下落した。韓国からのツアー料金は,10万円のパック料金を15万円に引き上げざるを得ない状況。全国的にも韓国人旅行者が減っている。
鹿児島県内においても韓国,台湾,中国などを中心とした外国人観光客からの予約キャンセルが相次いでいる。今後の見通しもお先真っ暗。韓国からの利用客の多いあるゴルフ場では,“例年にぎわう11-3月の予約がほとんどない”という。
○鹿児島県の外国人観光客受け入れの状況 平成18年に鹿児島県を訪れた外国人観光客数は112,6」11人で,平成17年と比較して29,791人(36.0%)増加した。これは,国の ビジット・ジャパン・キャンペーン( VJC) 」の積極的活用や民間と一体になって展開した誘客活動等による効果拡大,訪日査証の緩和措置,円安傾向などがプラス要因として働いたことによる。
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◆南日本銀行(鹿児島市)9月中間決算予想・赤字に下方修正 -リーマン絡み評価損響く
南銀発表の2008年9月中間決算(連結)の業績予想によると,米証券大手リーマン・ブラザーズ関連の債券など有価証券の評価損により,当初予想では5億5000万円の黒字だった中間純損益が42億円の赤字になると修正した。
一般企業の売上高に当たる経常収益は当初予想比4%減の94億円、経常損益は9億5000万円の黒字から64億円の赤字へと下方修正した。経営の健全性を示す自己資本比率は7%程度に減るものの、国内基準の4%はクリアしているという。
通期の業績予想は、経常収益が当初予想比3%減の188億円、経常損益は18億5000万円の黒字から55億円の赤字、純損益も10億5000万円の黒字から37億5000万円の赤字を見込む。
○株式会社南日本銀行(みなみにっぽんぎんこう)http://www.nangin.com/
鹿児島県鹿児島市に本店を置く第二地方銀行。通称は南銀。本店社屋は、国の登録有形文化財に登録されている。
店舗数 本支店63ヵ店
従業員数 830人
主要勘定 総資産 6,579億円
預金残高 6,118億円
貸出残高 4,684億円
(平成19年9月末現在)
◆冷凍カツオ価格が急落 枕崎と指宿市山川-世界金融危機の影響
指宿市山川漁港に水揚げされた冷凍カツオの価格が27,28の両日,9月平均の2割安と値を下げた。米欧の金融危機の影響による需要減などで相場に強い影響力を持つタイ・バンコク相場の下落によるもの。冷凍カツオ相場は,世界的な魚食ブームを背景に急騰した2007年6月以前の水準まで戻った。
海外諸国では缶詰原料ともなる冷凍カツオは,缶詰工場が集まるバンコク市場が相場に強い影響力を持つ。世界経済の混乱でバンコクの工場は製品発注がストップし,先行きへの不透明感が強いという。上昇基調だった冷凍カツオにも深刻化する金融危機の影響が及んだという訳である。
小規模業者が多い県下のかつお節業界で原料の乱高下は経営の根幹を揺るがす。多くの業者は1キロ200円以上で買った原料,製品を在庫に抱えており,業界関係者は,「値下げが急激すぎる」とし,先行きを不安視している。
○枕崎市 枕崎は、漁業のまち。とりわけ水産加工業のかつお節は量、質とも日本一,カツオ漁業とともに二大基幹産業である。
◆外国人観光客からの予約キャンセルが相次いつぐ 「篤姫」効果もあって,好調であった県内観光業界にも世界的株安連鎖と円急騰が直撃している。日本への旅行費を左右する円相場はここ3カ月ほどで高騰した。
8月1日と10月28日の水準を比較すると,日本円に対し米ドルは13%余、台湾元も20%余下落。急落の韓国ウォンは深刻で,約40%も下落した。韓国からのツアー料金は,10万円のパック料金を15万円に引き上げざるを得ない状況。全国的にも韓国人旅行者が減っている。
鹿児島県内においても韓国,台湾,中国などを中心とした外国人観光客からの予約キャンセルが相次いでいる。今後の見通しもお先真っ暗。韓国からの利用客の多いあるゴルフ場では,“例年にぎわう11-3月の予約がほとんどない”という。
○鹿児島県の外国人観光客受け入れの状況 平成18年に鹿児島県を訪れた外国人観光客数は112,6」11人で,平成17年と比較して29,791人(36.0%)増加した。これは,国の ビジット・ジャパン・キャンペーン( VJC) 」の積極的活用や民間と一体になって展開した誘客活動等による効果拡大,訪日査証の緩和措置,円安傾向などがプラス要因として働いたことによる。
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