市町村別で日本一のウナギ生産量の愛知県一色町の一色うなぎ漁協が鹿児島産のウナギ72トンを一色産として販売したとして,愛知県から,日本農林規格(JAS)法に基づく行政指導を受けた。
この件は,都道府県別生産量日本一の鹿児島にとっても,人ごとではない。
愛知県や一色うなぎ漁協によると,同漁協は2006年4月から1年6カ月間一色町で飼育したウナギ1トンを鹿児島の業者を通じて台湾に売却。今年1月から4月にかけて,関東地方の業者から「台湾で3カ月飼育後に成長した一色のウナギ」として72トン輸入した。
漁協によると,この台湾から輸入したウナギのうち約30トンをかば焼きなどに加工。うち半分を冷凍保存し,残りを国産として販売したが,2月初旬に漁協の隣の直売所で販売したかば焼きなど約10点には,販売員が誤って「一色産」との認証マークを付けて販売したということだ。県は「漁協側に故意はなかった」として処分ではなく,文書指導にとどめた。
JAS法では,ウナギが複数の産地で育てられた場合,最も飼養期間の長い場所を原産地として表示する。日本で育ったウナギの幼魚を海外に1度,輸出し,一定期間,成育させた後に日本に逆輸入したウナギは「里帰りウナギ」と呼ばれ,国内での成育期間の方が長い場合は輸入品でも「国産」として表示ができる。
今回,新聞発表では,「鹿児島産のうなぎ」となっているが,鹿児島の業者は台湾と一色うなぎ漁協の仲介をしているだけならば,「台湾産」すべきで,「鹿子島産」とするのも,おかしい気もするのだが。
業界慣習もあろうが,消費者にはわかりずらく,何ともややこしい話である。この分でいくと,いずれ「国産」「純国産」の表示が必要になるのでは。
「鹿児島県はうなぎ生産量日本一」との統計があるが,その実態も気になるところである。鹿児島県が,名実ともに日本一であることを,願うばかりである。
▼一色うなぎ漁業協同組:http://www.katch.ne.jp/~unagi/
この件は,都道府県別生産量日本一の鹿児島にとっても,人ごとではない。
愛知県や一色うなぎ漁協によると,同漁協は2006年4月から1年6カ月間一色町で飼育したウナギ1トンを鹿児島の業者を通じて台湾に売却。今年1月から4月にかけて,関東地方の業者から「台湾で3カ月飼育後に成長した一色のウナギ」として72トン輸入した。
漁協によると,この台湾から輸入したウナギのうち約30トンをかば焼きなどに加工。うち半分を冷凍保存し,残りを国産として販売したが,2月初旬に漁協の隣の直売所で販売したかば焼きなど約10点には,販売員が誤って「一色産」との認証マークを付けて販売したということだ。県は「漁協側に故意はなかった」として処分ではなく,文書指導にとどめた。
JAS法では,ウナギが複数の産地で育てられた場合,最も飼養期間の長い場所を原産地として表示する。日本で育ったウナギの幼魚を海外に1度,輸出し,一定期間,成育させた後に日本に逆輸入したウナギは「里帰りウナギ」と呼ばれ,国内での成育期間の方が長い場合は輸入品でも「国産」として表示ができる。
今回,新聞発表では,「鹿児島産のうなぎ」となっているが,鹿児島の業者は台湾と一色うなぎ漁協の仲介をしているだけならば,「台湾産」すべきで,「鹿子島産」とするのも,おかしい気もするのだが。
業界慣習もあろうが,消費者にはわかりずらく,何ともややこしい話である。この分でいくと,いずれ「国産」「純国産」の表示が必要になるのでは。
「鹿児島県はうなぎ生産量日本一」との統計があるが,その実態も気になるところである。鹿児島県が,名実ともに日本一であることを,願うばかりである。
▼一色うなぎ漁業協同組:http://www.katch.ne.jp/~unagi/
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