龍馬を超えた男小松帯刀原口 泉グラフ社この本の詳細を見る |
小松帯刀(こまつ・たてわき)は天保6年(1835年),薩摩藩士肝付兼善の三男として鹿児島城下で生まれた。彼は,文久2年(1862年)には28歳で家老に就任し,藩の軍事,貿易,政治までを担う。坂本竜馬を支援したことでも知られるが,小松の関わりがいつから始まったのか,詳細は不明である。
小松は慶應元年(1865年)長崎に出張した折,長州から来ていた伊藤俊輔(博文)・井上聞多(馨)と会見し,そこで薩長の不和解消に向けての話し合いを持った。
その後,慶應2年正月,京都御所近くのお花畑にあった小松の屋敷で,木戸孝允・西郷隆盛・大久保利通らが薩長同盟の談合を持てたのは,小松と坂本との取り計らいのおかげともいわれている。