2016年度焼酎出荷量 「宮崎県がV3 2位鹿児島県,3位大分県を引き離す
●酒類課税対象数量の推移 (国税庁統計年報報告書より)
日本酒造組合中央会(東京) http://www.japansake.or.jp/ の集計によると,宮崎県の2016酒造年度(16年7月~17年6月)の本格焼酎出荷量は前年度比5・1%増の14万2132キロリットルで,3年連続で日本一となった。なお,宮崎県のシェアは30・9%で,初めて30%台に乗った。
2位鹿児島県,3位大分県で,上位3県は3年連続で同じ顔ぶれ。全国の出荷量が減少傾向の中,宮崎は前年度比5・1%増と好調ぶりが目立った。全国合計は0・5%減の45万9601キロリットル。
宮崎県の本格焼酎の出荷量は13年度以降,4年連続で前年度を上回った。人気の芋焼酎「黒霧島」の霧島酒造(都城市)の本格焼酎出荷量が16年4月〜17年3月,約9万7200キロリットルに上るなど好調が続き,他の宮崎県内酒造会社も販路を広げているためとみられる。
>>> 霧島酒造 販売伸びる「黒霧島」,2018年8月稼働予定の新工場建設
焼酎メーカーの売上高で3年連続トップを維持し,好調が続いている霧島酒造(宮崎県都城市)は,都城市内に新工場を建てると発表した。1日で一升瓶4万本分を作ることができ,他の工場も含めた全体の生産能力は25%上がる。首都圏などで販売が伸びる中,能力増強で生産安定を図る。 都城市内にある工場の隣に増設する。157億円をかけ、2018年8月から稼働する予定。11年にも工場を増設しているが,その後も首都圏などを中心にシェアを伸ばしており,「フル稼働でギリギリの状態」という。芋焼酎の県別の年間出荷量では鹿児島県が長年トップの座にあったが,霧島酒造の躍進から2014酒造年度(14年7月~15年6月)に宮崎県に抜かれた。 なお,国内での焼酎の販売数量全体は,2007年度の100万5千キロリットルをピークに,2014年度は86万2千キロリットルに減っている。
芋焼酎に血糖値上昇を抑制する効果
鹿児島大学医学部の研究によると,芋焼酎に血糖値の上昇を抑える効果が認められたという。
研究を進めている鹿児島大学病院心身医療科の乾明夫教授によると,健康な成人男女6人に,ビール,日本酒,芋焼酎,水を1週間おきに1種類ずつ夕食時に 飲んでもらい,採血した結果,芋焼酎を飲んだ場合,血糖値の上昇が他のアルコール飲料のみならず,水と比較しても抑えられたという。
研究グループは,「血糖値が高めの人でも,焼酎ならば比較的お酒を楽しめるのではないか」とし,今後は,血糖値抑制のメカニズムについて研究を進めたいとする。
|
|
|