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全身で演じる期待を裏切らない落語 「桃月庵白酒」-鹿児島出身の落語家

2014-04-27 13:43:02 | 鹿児島ゆかりの人
毎日新聞落語会 桃月庵白酒2「抜け雀」「船徳」
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ソニー・ミュージックダイレクト

 声が印象的である。よく通って耳に心地よい。いかにも人のよさそうな風貌。それでいて高座に上がると、本題へ入る前に毒のある四方山話を繰り広げる。そんな意外な一面と本格的な古典落語によってファンは多い。

◆全身で演じる期待を裏切らない落語

 勢いに乗る本格派の噺家は桃月庵白酒(とうげつあん・はくしゅ、45)。早稲田大学に入学し「鹿児島から上京。キャンパスで声を掛けてくれたのが落語研究会だった。

 「ほかのサークルだったら、違う道を歩んでいましたね」。落語の面白さを知り、就職活動をしないまま卒業が近づいた。 「落研で同期の(柳家)甚語楼が『噺家でもやっでみるかな』の言葉を聞いて、仕事としての選択肢に 五街道雲助の、高座と人間性にほれて1992年に入門。前座名は五街道はたご。95年に二つ目。喜助に改名。2005年、真打ちに昇進して3代目・桃月庵白酒を襲名した。

 全身で演じる落語は期待を裏切らない。よどみない声は中高生時代に野球部でセカンドを守り、白球を追いながら声出しをしたたまものだ。きっぷのいい滑舌は、生まれ故郷の両親と友人との連格を絶ち、お国訛りを耳から遠ざけ創り上げてきた。
 「横浜にぎわい座有名会」をのぞく。皮肉をこめたチクリと毒の効いたマクラを軽快に。とある旦那の妾宅での間抜けな泥棒と一枚上手のお妾さんとの掛け合いが面白い「転宅」の一席。酒好きな泥棒の気の弱さを好演。噺の主軸をブラせずに、スパイスの効いたくすぐりを縦横無尽にふりまき、笑いへの執念を感じさせ、心地よい口跡と、うま昧たっぷりの白酒に酔いしれた。

 言葉選びが上手な高座は、前座時から続けている勉強会から生まれ、財産になっている。「当時は月に4、5回やってました。今は蔵出しの感じですね」 5月20日は東京・成城ホールで「桃月庵白酒独演会~セゾン ド 白酒 初夏の巻~」,6月3日は横浜にぎわい座で「白酒ばなし」を開く。
                          出典:夕刊フジ 2014年4月25日 演劇評論家・高山和久)

 

 桃月庵白酒 (とうげつあん・はくしゅ 1968年12月26日生まれ、45歳、鹿児島県出身。)
 本名、愛甲尚人(あいこう・なおと)。鹿児島の名門、鶴丸高から早稲田大に入学。落語研究会で活動する。大学を中退後、92年4月、五街道雲助に入門。前座名は五街道はたご。
 95年、ニッ目昇進で「幸助」と改名。2005年、真打ち昇進で3代目桃月庵白酒を襲名した。
  「笠碁」と「化物使い」を収録したDVD『桃月庵白酒落語集』(日本コロムビア)を発売している。


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日本コロムビア

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