篤姫の銅像 鹿児島市に建立へ
「天璋院篤姫」の銅像が，建立されます。銅像の設置場所は，篤姫が輿入れまでを過ごし
た鶴丸城跡にある現在の県歴史資料センター黎明館の前庭です。年内を目標に鹿児島市に。
鹿児島市は，「女性の生き方」という視点で鹿児島の魅力にふれる新たな歴史スポットとし
て整備を進めたいとしています。
徳川家に嫁ぎ、幕末から明治にかけて激動の時代を生き抜いた篤姫は，その生涯が大河ド
ラマ化されたことで，全国的な知名度を得ました。 銅像は，現存する４０歳前後の写真を
参考に，鹿児島市在住の彫刻家中村晋也さんが制作します。
鹿児島市によると，篤姫の銅像の建立には，去年３月に閉館した「篤姫館」の余剰金の一
部およそ４０００万円が充てられるということです。
◇篤姫効果は持続せず
大河ドラマ 「篤姫」は，2008年の1月から12月まで1年間にわたって放映されたました。鹿
児島県の08年宿泊者数は，前年比プラス3.8％と，域内では最も高い伸び率を記録しまし
た。その増加は08年の後半，とりわけ10～12月期に目立ちます。熊本県，大分県，長崎県と
いった近隣県や九州全体の08年宿泊者数が減少していることを勘案すれば、鹿児島県の宿泊
者数増加には，一定の篤姫効果があったことは間違いないようです。
しかし，07年中第21位だった鹿児島県宿泊者数の全国順位は，篤姫効果の大きかった08年
でも，第22位と後退していまう。09年に入ってからは、早くも1～3月から宿泊者数の大きな
落ち込みました。こうした数字からみて，篤姫効果は一時的なものにとどまったようです。
篤姫効果が持続しなかった一因として，世界同時不況の影響がありますが，それにして
も早いブーム終息でした。観光を地域の安定的な産業としていくには，一過性のブームに依
存するのではなく，時代変化を見据えての戦略的な発想が必要なのです。
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