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ハウステンボスと中国企業との資本提携破談-佐世保市はひと安心

2019-08-09 23:40:32 | 九州経済(地域経済)

 昨年12月に持ち上がったハウステンボス(長崎県 佐世保市)と,中国の投資会社,復星集団との資本提携は,破談した。この事態に地元・佐世保市の政財界は胸をなで下ろしているという。

 佐世保市は,ハウステンボス地区へのIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致に注力している。もし中国の投資会社,復星集団からハウステンボスへの24・9%の出資が実現すれば,エイチ・アイ・エスに次ぐ第2位の株主になる。同集団から取締役も1人受け入れる態勢と報じられ,佐世保市の政財界には,「中国資本が入ることで、ハウステンボスと佐世保市との問に溝ができないか」といった警戒感が少なからずあったという。

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 2019年2月13日ハウステンボス,中国企業・復星集団の出資を受け入れ撤回

 ハウステンボス(HTB)は,中国の複合企業「復星集団(フォースングループ)」からの出資受け入れを取りやめた。HTBの親会社,エイチ・アイ・エス(HIS)が発表した。中国人客の取り込みを狙ったが条件が折り合わず,これ以上の検討は行わない,という。

 ハウステンボスは2010年にHISが経営を引き継ぎ,資本金15億円のうち,HISが現在3分の2を持つ筆頭株主で,残り3分の1は,九州電力や西部ガス,JR九州などが福岡の有力5社が持ち合っている。
 それぞれの保有株式の一部を復星に売り,HIS50.1%,福岡5社で計25.0%,復星24.9%にする方向で調整すると昨年12月に発表していた。
 復星からHTBの取締役1人を迎え入れ,復星に中国人客を年20万人ほどHTBに送ってもらうことも計画していたが,すべて白紙になる。

 ハウステンボスが復星集団の出資を検討したのは入場者数が頭打ちになっていたことによる。HTBの入場者は減少傾向にあり,昨年9月までの年間の入場者数は前年比5.5%減の272万人だった。全体の約7%にとどまる外国人客を増やすことでテコ入れを図ろうとしていた。復星集団が提案した中国からの20万人の送客は、ハウステンボスにとっては渡りに船の話しであった。今回の提携中止によって戦略の見直しを迫られる。

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ハウステンボス 2018年9月期決算

 連結ベース。売上高,経常利益,純利益の順で単位は100万円。( )内は前期比増減率%。▲は赤字またはマイナス

 ハウステンボス(長崎県佐世保市)

 売上高: 45,816(17・9)

 経常利益: 8,084(18・4)

 純利益:  5,926(17・4)

 ハウステンボスの入場者数が大雨や猛暑の影響で前期比15万9千人減(272万2千人)となり,減益の要因となった。子会社1社を1月に連結対象にして増収。

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