ついに、来ました
プランバナン寺院です
9世紀頃から建てられたというこのとてつもなく大きな寺院郡は
大きな空を背景に、どっしりとその姿を誇っていました
スマトラ島沖地震で、修復が終わったものまで再度大きな被害を受けたとの事
もっとも大きなシヴァ神の寺院は、建設工事の足場のようなものが組まれ
物々しい復興の作業が、それでもゆったりとした時間の中で
着々と行われていました
日本で言う宮大工のような方々が、石の割れた断面を詳しく調べながら
接着剤を流し込んだり、ひもで縛ったりという細かな作業と
豆粒ほどにしか見えないような高いところにまで昇って
その石塔を設置する作業などを
じりじり焼け付く太陽のもと、どこか陽気に(私にはそう感じられましたが)行っていました
現地ガイドのJさんはとても博識で、次から次へと質問する私に
実に丁寧に答えてくださいます
回廊には、ラーマヤナの話を刻んだ石のレリーフが連なっています
1つ1つ丁寧に写真を撮る、オランダ人の若いご夫妻にも会いました
日本人には、本当に会いません
石塔の中には、石像が千年という時を超えて立っていました
外の暑さに比べると、ひんやりとして、ホッとする空間です
この部分にあるのは、シヴァ神殿、ビシュヌ神殿、ブラフマー神殿
そして、その前には、やや小さめのナンディ堂、ガルーダ堂、ハンサ堂があります
シヴァは聖牛ナンディ
、ビシュヌはガルーダ
(鷹)とそれぞれ乗り物が決まっているそうです
これは番外編。
世界遺産を背景に芝居が観られるという、野外劇場が、神殿の裏手に見えました
いやぁ、実にうらやましい
こんな壮大な場所で、しかも野外劇場で、朗々と芝居が出来たら
何てしあわせなんでしょう
手前は、修復を待つ瓦礫のような寺院のあとです
昔から、数々の地震で被害を受けたこの寺院も、長い年月の後、新たな姿を見せることでしょう
遠く一段と高い場所にあるシヴァ神殿などの周りには
このような大小数多くの石塔が立ち並び
その多くが、崩れたままになっていました
地道に、丹念に、修復は続くのでしょうね…
そして、その周辺の壮大な敷地には、木々が生い茂り
今までの太陽にさらされていた空間から
一気に森の中へと風景が変わります
その木々の間に、はるかに霞み、再び仰ぎ見る神殿の尖塔
やはり、世界遺産の認定を受けたものは、こういうところが違うのかなぁ~
と、私は素朴に思いました
素晴らしい歴史建物が多くある日本も、そのすぐ近くに高層マンションが立っていたら…
そして、あたりには、塵一つ落ちていないのです
何だか、うらやましいような、恥ずかしいような思いと共に
色々なことを感じた私です