






おじさんのお家の窓にも、初夏の陽射しが輝くようになる頃までに

ディーナは、何回も、体調を崩しては少し回復し、またしばらくして弱っては瘠せていく・・・
そんなことを繰り返していました。


でも、ボケが進んで赤ちゃんのようになった今では、
ディーナは、自分で自分の気を病むことはまるで無く

おじさんたちには、返ってけな気に見えたものでした

にゃんこたちにとって、痛くなく、苦しくなければ、老後はかなりしあわせなのですね

おじさんおばさんは、よく話していました

「

そうです。

自分を哀れんで嘆くなど、にゃんこの世界には無いのです


おじさん、おばさんは、とにかく先生と相談し

週2回の点滴


他にも、体の指圧


ディーナの介護に専念しました



お気に入りのソファにずっと座りきりで、
何だか、しきりに、おじさんたちに色々とはなしかけていました。

もう、この先は無いんだと分かっていて、いつまで出来るかわからない介護を続けることは
おじさんたちにとっても、決して楽なことではありませんでした

でも、老化はどんどん進む一方です

おばさんは、くじけそうになると、あの言葉を思い出しました
「いいよ、いいよ・・・」

おじさんもおばさんも、覚悟していました

そして、その覚悟は、もうまもなく、現実のものとなることを
おじさんたちは十分知っていたのです

・・・つづく・・・



