レストアまとめ ウーファー編です。
純白のウーファーに憧れたNS-10M・・・・・残念ながら殆どの個体のウーファーは黄色くなり、シミの酷い個体も少なくありません。
人もスピーカーも歳には勝てないと言う事で・・・・号泣
そこで誰もが純白のコーン紙にレストアしたいはず。
しかし私はあえて言います。 やめときなはれ!
少々黄色い程度のウーファーでしたらそのまま使った方が絶対良いです。
いや、でも黄バミの酷いウーファーのNS-10MなんてNS-10Mじゃない!!
と言われる方は是非ダメ元で頑張って頂きたいです。
そんな人の為に私が14台購入して経験した事をアップ致します。
コーンを白くする方法は
・漂白
・着色
の二通り有ります。 それぞれのメリット、デメリットは
漂白のメリットは
・ナチュラルな仕上がり。
うまく行くと何も施してない純正かと思う程自然な仕上がりになります。
・ローコスト!
漂白のデメリットは
・なかなか簡単には白くなりません。。
・失敗すると黄色のムラが出来る
・エッジ軟化剤と反応して黒くなる事が有る
・コーン紙が変形する場合あり
着色のメリットは
・真っ白になる! 漂白より遙かに白い!
・コーン紙が変形しにくい
着色のデメリットは
・専用塗料が容量の割に結構なお値段
・ハケの塗り筋(刷毛目)が残る
・黒い塗装部との塗り分けが大変・・・・
・遠目で見ると最高ですが、近くで見ると厚化粧バレバレ塗った感満載。
・コーンの状態によっては時間がたつとコーンの汚れが表面に浮き出る場合あり。
結局、私なら黄ばみの少ない個体は漂白し、黄ばみの酷い個体は軽く漂白後に着色するかもです。
では漂白についてノウハウを
1,漂白剤は金属に悪影響の無い酸素系を!
塩素系の方が強力なんですけど、金属部への影響を考えたら酸素系ですね。
2,エッジ軟化剤を塗る前に漂白します。
エッジ軟化剤を先に塗ると漂白剤が反応して黒くなる事が有るので注意!
エッジは堅い方がコーン紙が歪みにくいので、軟化剤は後から!
3,スピーカーにラップを巻いてコーンの所だけくりぬいてマスキングをします。
漂白剤は20cmぐらい離して均一に吹きかけます。
近距離で吹きかけるとマスキングは不要ですが、ムラが出てマダラになります。。。
4,溜まった漂白剤は注射器かスポイトで吸い取ります。
真水を霧吹きで吹いて漂白剤を中和します。
コーンの裏側に黄色いマダラ模様が出来る事が有ります。
マダラ模様が出来たらコーンの裏側から水の霧吹きで汚れを取り除いてください。
5,黄ばみが多いと一度で綺麗になりません。
黄ばみが残っているようでも乾くと綺麗になる事が有りますので、一旦乾かして下さい。
乾かしてもまだ黄ばみの有る場合は二度目の漂白を行います。
黄ばみが酷い場合は3~4回繰り返します。
ちなみに寒い既設よりは暖かい季節の方が漂白力が強い気がします。
6,コーン紙はデリケートですので、ゴシゴシこすってはいけません!
こするとすぐ毛羽立ちます
7,漂白はコーンの歪みとの戦い。
とにかく塗らすとコーンはふにゃふにゃになります。
漂白を繰り返すと歪みも多くなります。
通常は裏返して乾燥させればそんなに歪みは生じませんが、半乾きの時にコーン紙を斜め横から見て歪んでいるようでしたら補正します。
酷い場合は凹んだエッジの裏側に綿棒を立ててエッジの補正をします。
コーンが出っ張っている場合はマグネットシートを丸めて上に置く手も有ります。
下の写真は元々綺麗な固体だったのですが、軽く漂白・・・と接近して吹いたらこんな事に。
悪い見本例です。。。
マスキングがめんどくさかったので、マスキングせず接近して漂白剤吹いたら激しくムラになりました。
しかも先にエッジ軟化剤を塗っていたので、周辺が黒くなっています。
元々まぁまぁ綺麗な個体だっただけに、やらなければ良かったパターン。
はっきり言って漂白は難しいです。
着色についてノウハウを
私が使用した着色剤はヤフオクに出品されているymsa3511さんの着色剤です。
商品説明は
■本着色剤は、乾燥後、コーン紙の重さをなるべく変化さない様質量が軽い
染料主成分カーボン系をベース。
調合にミネラル分をろ過した純水を使用、乾燥後の質量変化は、ほぼないに等しく、同時にコーン紙を硬化もしくは軟化させるような特性もありません。
よって、音質に与える影響もほぼありません。
とあります。
専用のハケ2本や脱脂用アルコール付き脱脂綿、綿棒なども付属しています。
1,脱脂
この塗料は水性なので、脂分があると塗料を弾いてしまいます。
私は無水エタノールで脱脂しました。
軽く漂白させて脱脂するのも良いかもです。
2,重ね塗り
コーン紙の黄ばみが酷い場合、一度では黄ばみが隠れないので重ね塗りする事になりますが、この重ね塗りが難しい・・・
2回目を塗ると、1回目の塗料が溶けて下地が見えてしまいます。
下地がえぐり取られる感じなので、ポンポンと叩くように塗ると厚塗り出来るのですが、塗装面がデコボコに。。
塗料を薄めて塗るとせっかく塗った下地が溶けるし。
難しいです。
3,黒色塗装部分
センターキャップの接着や、リード線の保護用に塗られている黒色塗料部分もついつい白色に塗ってしまうんです。。
良く乾いてから爪楊枝でゴシゴシ白色塗料を落とすか、黒色ペンキで塗るかしなくてはいけません。
これ結構めんどくさいです。
4,サンドペーパーかけ
刷毛目のデコボコを目立たなくする為に1000番程度のサンドペーパーをかけます。
酷い場合は600番で良いかも。
これも大変な作業なのである程度刷毛目が目立たなくなるともういいや!ってなります。
センターキャップが凹んでいる場合
センターキャップを少し湿らせて掃除機で吸います。
いきなりフルパワーで吸うと悲惨な事になりそうですので、「弱」から様子を見ながら吸ってみて下さい。
完璧には戻りませんが、目立たなく出来ます。
コーンが破れている場合
コーンが薄いので結構破れている事が有るんですよ。
最初に買った1台は買って到着後に破れている事を知り、結構がっかりしました。
変色しにくい障子用糊を薄めて傷口に裏表から塗ればとりあえず空気が漏れたりビビったりする事も無くなります。
エッジ軟化剤
1,軟化剤
ブレーキフルードの流用です。
私が使っているのは(株)デイトナ社製DOT-4(100mL)です。
これ
https://www.daytona.co.jp/products/single-78023-genre
鉱物系、シリコーン系、グリコールエーテル系とか色々有りますが、私が使って効果が出たのはグリコールエーテル系です。(他のは使ってないので効果不明)
2,塗る順番
エッジ軟化剤は最後の処置です。
上に書いたように漂白剤と反応して黒くなるので、最後に行う方が良いです。
3,塗布方法
綿棒に染みこませ、エッジの裏側にまんべんなく塗布します。
塗りむらが有ると、エッジが変形してしまいます。
コーン紙や塗装部分には絶対に塗らないようにして下さい。
悲しいシミが出来てしまいます。。
塗布後3~4日経てば(寒い時期)エッジはふにゃふにゃになります。
とまぁこんな感じで、色々失敗しながらレストアしてきた訳なんです。号泣・・
純白のウーファーに憧れたNS-10M・・・・・残念ながら殆どの個体のウーファーは黄色くなり、シミの酷い個体も少なくありません。
人もスピーカーも歳には勝てないと言う事で・・・・号泣
そこで誰もが純白のコーン紙にレストアしたいはず。
しかし私はあえて言います。 やめときなはれ!
少々黄色い程度のウーファーでしたらそのまま使った方が絶対良いです。
いや、でも黄バミの酷いウーファーのNS-10MなんてNS-10Mじゃない!!
と言われる方は是非ダメ元で頑張って頂きたいです。
そんな人の為に私が14台購入して経験した事をアップ致します。
コーンを白くする方法は
・漂白
・着色
の二通り有ります。 それぞれのメリット、デメリットは
漂白のメリットは
・ナチュラルな仕上がり。
うまく行くと何も施してない純正かと思う程自然な仕上がりになります。
・ローコスト!
漂白のデメリットは
・なかなか簡単には白くなりません。。
・失敗すると黄色のムラが出来る
・エッジ軟化剤と反応して黒くなる事が有る
・コーン紙が変形する場合あり
着色のメリットは
・真っ白になる! 漂白より遙かに白い!
・コーン紙が変形しにくい
着色のデメリットは
・専用塗料が容量の割に結構なお値段
・ハケの塗り筋(刷毛目)が残る
・黒い塗装部との塗り分けが大変・・・・
・遠目で見ると最高ですが、近くで見ると厚化粧バレバレ塗った感満載。
・コーンの状態によっては時間がたつとコーンの汚れが表面に浮き出る場合あり。
結局、私なら黄ばみの少ない個体は漂白し、黄ばみの酷い個体は軽く漂白後に着色するかもです。
では漂白についてノウハウを
1,漂白剤は金属に悪影響の無い酸素系を!
塩素系の方が強力なんですけど、金属部への影響を考えたら酸素系ですね。
2,エッジ軟化剤を塗る前に漂白します。
エッジ軟化剤を先に塗ると漂白剤が反応して黒くなる事が有るので注意!
エッジは堅い方がコーン紙が歪みにくいので、軟化剤は後から!
3,スピーカーにラップを巻いてコーンの所だけくりぬいてマスキングをします。
漂白剤は20cmぐらい離して均一に吹きかけます。
近距離で吹きかけるとマスキングは不要ですが、ムラが出てマダラになります。。。
4,溜まった漂白剤は注射器かスポイトで吸い取ります。
真水を霧吹きで吹いて漂白剤を中和します。
コーンの裏側に黄色いマダラ模様が出来る事が有ります。
マダラ模様が出来たらコーンの裏側から水の霧吹きで汚れを取り除いてください。
5,黄ばみが多いと一度で綺麗になりません。
黄ばみが残っているようでも乾くと綺麗になる事が有りますので、一旦乾かして下さい。
乾かしてもまだ黄ばみの有る場合は二度目の漂白を行います。
黄ばみが酷い場合は3~4回繰り返します。
ちなみに寒い既設よりは暖かい季節の方が漂白力が強い気がします。
6,コーン紙はデリケートですので、ゴシゴシこすってはいけません!
こするとすぐ毛羽立ちます
7,漂白はコーンの歪みとの戦い。
とにかく塗らすとコーンはふにゃふにゃになります。
漂白を繰り返すと歪みも多くなります。
通常は裏返して乾燥させればそんなに歪みは生じませんが、半乾きの時にコーン紙を斜め横から見て歪んでいるようでしたら補正します。
酷い場合は凹んだエッジの裏側に綿棒を立ててエッジの補正をします。
コーンが出っ張っている場合はマグネットシートを丸めて上に置く手も有ります。
下の写真は元々綺麗な固体だったのですが、軽く漂白・・・と接近して吹いたらこんな事に。
悪い見本例です。。。
マスキングがめんどくさかったので、マスキングせず接近して漂白剤吹いたら激しくムラになりました。
しかも先にエッジ軟化剤を塗っていたので、周辺が黒くなっています。
元々まぁまぁ綺麗な個体だっただけに、やらなければ良かったパターン。
はっきり言って漂白は難しいです。
着色についてノウハウを
私が使用した着色剤はヤフオクに出品されているymsa3511さんの着色剤です。
商品説明は
■本着色剤は、乾燥後、コーン紙の重さをなるべく変化さない様質量が軽い
染料主成分カーボン系をベース。
調合にミネラル分をろ過した純水を使用、乾燥後の質量変化は、ほぼないに等しく、同時にコーン紙を硬化もしくは軟化させるような特性もありません。
よって、音質に与える影響もほぼありません。
とあります。
専用のハケ2本や脱脂用アルコール付き脱脂綿、綿棒なども付属しています。
1,脱脂
この塗料は水性なので、脂分があると塗料を弾いてしまいます。
私は無水エタノールで脱脂しました。
軽く漂白させて脱脂するのも良いかもです。
2,重ね塗り
コーン紙の黄ばみが酷い場合、一度では黄ばみが隠れないので重ね塗りする事になりますが、この重ね塗りが難しい・・・
2回目を塗ると、1回目の塗料が溶けて下地が見えてしまいます。
下地がえぐり取られる感じなので、ポンポンと叩くように塗ると厚塗り出来るのですが、塗装面がデコボコに。。
塗料を薄めて塗るとせっかく塗った下地が溶けるし。
難しいです。
3,黒色塗装部分
センターキャップの接着や、リード線の保護用に塗られている黒色塗料部分もついつい白色に塗ってしまうんです。。
良く乾いてから爪楊枝でゴシゴシ白色塗料を落とすか、黒色ペンキで塗るかしなくてはいけません。
これ結構めんどくさいです。
4,サンドペーパーかけ
刷毛目のデコボコを目立たなくする為に1000番程度のサンドペーパーをかけます。
酷い場合は600番で良いかも。
これも大変な作業なのである程度刷毛目が目立たなくなるともういいや!ってなります。
センターキャップが凹んでいる場合
センターキャップを少し湿らせて掃除機で吸います。
いきなりフルパワーで吸うと悲惨な事になりそうですので、「弱」から様子を見ながら吸ってみて下さい。
完璧には戻りませんが、目立たなく出来ます。
コーンが破れている場合
コーンが薄いので結構破れている事が有るんですよ。
最初に買った1台は買って到着後に破れている事を知り、結構がっかりしました。
変色しにくい障子用糊を薄めて傷口に裏表から塗ればとりあえず空気が漏れたりビビったりする事も無くなります。
エッジ軟化剤
1,軟化剤
ブレーキフルードの流用です。
私が使っているのは(株)デイトナ社製DOT-4(100mL)です。
これ
https://www.daytona.co.jp/products/single-78023-genre
鉱物系、シリコーン系、グリコールエーテル系とか色々有りますが、私が使って効果が出たのはグリコールエーテル系です。(他のは使ってないので効果不明)
2,塗る順番
エッジ軟化剤は最後の処置です。
上に書いたように漂白剤と反応して黒くなるので、最後に行う方が良いです。
3,塗布方法
綿棒に染みこませ、エッジの裏側にまんべんなく塗布します。
塗りむらが有ると、エッジが変形してしまいます。
コーン紙や塗装部分には絶対に塗らないようにして下さい。
悲しいシミが出来てしまいます。。
塗布後3~4日経てば(寒い時期)エッジはふにゃふにゃになります。
とまぁこんな感じで、色々失敗しながらレストアしてきた訳なんです。号泣・・
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