黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

片島魚雷発射試験場跡 #04

2007-11-02 00:04:07 | 軍事遺産
長崎県のハウステンボスの近くにある、
片島魚雷発射試験場跡のはなし。
今日は、この残存施設群の中でもっとも大きな建物、
魚雷格納施設跡の内観です。



昨日アップした格納庫の中へ入ってみると、
外観よりさらに素晴らしい光景が広がっています。







屋根が抜けた建物の内部に木々が育っている廃墟は各地にありますが、
ここまで絵に描いたようにど真ん中に一本の大きな木が育っているのは、
珍しいのではないでしょうか。
あまりにも出来過ぎですが、
ともあれ、サンクチュアリーです。







窓枠から差し込む日差し。いい具合の石の感触。
ほどよい色の壁と緑の葉のコントラスト。
この建物は過去も今も犯罪です。

◆ 片島魚雷発射試験場跡 ◆
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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
まるでタルコフスキー (えいはち)
2007-11-02 10:27:27
「ノスタルジア」と「サクリファイス」、
両方のラストシーンを合わせた様です。
素晴らしい!
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▼えいはちさんへ (廃墟徒然草)
2007-11-02 17:27:10
まさにタルコフスキー!ですね
ノスタルジアのラストといえば、
フリードリッヒの『エルデナの修道院』

http://blog.goo.ne.jp/ruinsdiary/e/3c34ffa0dfcc32624bb1c311c6b8036c

エルデナの修道院というと、大谷採石場跡を思い出します。

http://blog.goo.ne.jp/ruinsdiary/e/e4df05f23451c3c57d00b287e13f9a31

屋根のない崩れかけの壁面と生い茂る木々は、
廃墟の象徴的な光景の一つですね。
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