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20XX年、何らかの理由で人類が消滅し、
全ての機能が停止した街だけが、そっくり綺麗に残る。
よくそんなことを想像します。
映画の見過ぎだと思いますが。
西新宿の高層ビル街を見ると、
いつもそのシチュエーションがよく似合う街だと思います。
以前から西新宿の廃墟イメージは色々な人に話して来ましたが、
最近ウェブ上で知り合った人もやはり同じイメージだというので、
機能が停止した西新宿のイメージをアップしようと思いました。
以前の記事『TOKYO BLACKOUT』は、
停電になった西新宿のイメージでしたが、
今回は人が消え機能が完全に停止した新宿に、
朝日だけがいつもと変わらず射し始めるイメージ。
あくまでもイメージです。
実際ここに立つと、この画像がなぜイメージなのかは、
お分かりになると思います。
→Mapion
そして昨日までアップして来た西新宿5丁目界隈は、
画像左側に写る都庁ビルのすぐ麓。
人のぬくもりが沢山残る、崩れ行く街と、
廃墟にしか見えない、未来を背負った街。
この2つが混在しているのもまた、
新宿っぽい光景だと思います。
これはミドルアジアの事を考えるとき、大事なことかもしれませんね。
人種も考え方も全く違いますからね。
西新宿のビル群は「どちらかというと」というより、
「かなり究極に」無機的だと思います。
例えば以前の記事で取り上げた新生イタリア文化会館ですが、
前面が真っ赤に柱が真緑です。
善し悪しは別にして、無機的な感じはしませんね。
blogにアップしている画像は、その殆どが色の調整(主に強調)をしていますが、
この画像は全くしていません。
西新宿のビル街って、色をいじる気にさせてくれません。
かといってモノクロも違う気がして、
結局アナログさんがおっしゃる「普通にカラー写真」になりました。
そしてこのこの Artificial Ruins-人工的廃墟-で仕事をし生きるとは、
どんな感じなんだろうと思います。
そうなると、埋立地に急速に開発中の高層ビル郡の将来もまた、という気がしたのです。
西新宿のビル郡は、どちらかというと無機的で、熱く語りかけてくるというよりは、冷徹で淡々とした感じで、少し孤独を愛しているようなイメ-ジで、無人状態が似合うのが写真を見せていただいて感じられますね。無人状態がむしろ自然のようにも見えますね。
絵にするよりも写真のほうがいいですね。
モノクロよりも、普通にカラ-写真がいいですね。
何か少し疲れていて、多くを語りたくないような、そっとしておきたいような感じがあり、それぞれあんな巨大な寸法なのに不思議な感じがします。
街がまるごと停止するというこは、やはり凄いことだと思います。
ドバイの細かな事情は分かりませんが、そういった兆しがあるんでしょうか?
逆にドバイに対しては、
あと百年くらいすると、世界有数のリゾート地になっているような気もするのですが、いかがでしょうか。
霞ヶ関ビル。。。
今ではものの量を表現するのに東京ドーム何個分、とかで表すことがおおいかと思いますが、
霞ヶ関ビルが出来た当時は、霞ヶ関ビル何本分、とかで表現されていましたね。
いまじゃだ~れも全くピンとこないと思いますが、
それだけ当時は高くてでかい、という印象だったんだと思います。
一般道にもかかわらず、常に一般道らしからぬ雰囲気を漂わせていると思います。
会議室への渡り廊下が堂々と道を横断しているのも、
占有地感を煽ってるんではないでしょうか。
東京マラソンのスタート地点というのも、
なんとなくこの場所を劇場的なものにしようとする意図を感じます。
それって、最後の一人が引き上げた瞬間の軍艦島が、本当にあった例ということになりますね。
これからもそういうことはありうるような気がします。
ドバイなんかが、比較的早い時期にそうなるような感じがします。
淀橋浄水場後の辺も、大地震がおこれば、現代の耐震論理が正しければ建物だけは綺麗に残るかもしれません。中の人間のことは今の耐震論理は保障していないはずですから怖いですね-!
座席を固定して、シ-トベルトの着用が必要かも知れませんね。
もはや最も低い超高層ビルの霞ヶ関ビルはしかし、未来は必ず開けるとだれもが信じていた時代が感じられますが、もう築40年!
竣工当時は、あまりに大きくて、周囲に人がいても人なんかいないように見える、というようなことが言われていたのを思い出します。
クルマもいないというのは難しいでしょうね。
そうそう、ここは東京マラソンのスタート地点ですね。
なんとなく象徴的なものを感じてしまいます。
だだっ広い淀橋浄水場跡地のど真ん中にポツンと建ってましたね。
いまでも西新宿ではほぼ真ん中だと思いますが、
47階建てがいつのまにか低いビルになってしまいました。
昨日の夕方、羽田から高速バスに乗り新宿まで行きました。
普段このコースを使うのはだいたい最終便なので、
周りの様子が全然わかりませんが、
昨日は周囲のビルの様子がよく見えました。
京王プラザホテルに先駆けて建設された貿易センタービルも、
いまではそれより高い住宅ビルに囲まれて、肩身の狭い印象でした。
『未来への遺産』は、その後世界遺産となる遺跡を中心に制作された番組だったと思うので、
高層ビルは出てこなかったんではないかと思いますが、
まさに諸行無常を淡々と映像化する、
NHKのお家芸的ドキュメンタリーの金字塔じゃないでしょうか。
同時期に、NHK特集で”未来への遺産”という番組が放映されていました。その番組に高層ビルが写ったかどうか自信が無いのですが、同じ様な空気を感じたのを覚えています。
じつは結構ありますね。
ただ、路肩に横付けする車がないことは、恐らくないと思います。
この場所は少なくとも何百回と見ていますが、
一度もありませんでした。
勿論この画像を撮影した時も、沢山の車が停まっていました。
信号もちゃんと稼働してました。
ただ、イメージとしては車もなく信号も停止しているイメージなので、
そのイメージに近づけてみました。
ところで撮影している地点の背後には、
新宿ワシントンホテルがありますが、
そのトップレストラン「マンハッタンテーブル」から眺める都庁方面の光景は、
とても不思議な光景です。
まだご存知なかったら、是非ご覧になることをお薦めします。
確かに何千年単位で考えると、建築に限らず、生き残るものは限られてくると思いますが、
少なくとも西新宿の高層ビル群は未来永劫残る建築ではないと思います。
人が「未来永劫」の建築ということを考えた時に、最終的に行き着く地点は以前の記事
http://blog.goo.ne.jp/ruinsdiary/e/84c608ddda4891e062b3627dfbab6473
で触れた様に、
廃墟じゃないかと思いますが、
西新宿の高層ビル群は、全てが「廃墟」という言葉をオミットして設計されている様に感じます。
建物にしても街にしても、当然時間が経てば、その経年変化があり、
やがては廃墟をもターゲットに入れた時間が流れると思いますが、
西新宿の高層ビルにはそれが全く感じられません。
つまり未来を考えていないようにみえるので、
結果、未来永劫残る建築ではないと思います。
時代の感じを表現すると同時に、
獅子鶏のおおしゃるように、何千年後も考慮に入れて作られた建物こそ、
味わい深い建築だとおもうのですが、いかがでしょうか。
僕も大好きな街です。
しかしこの写真。誰も写っていませんねぇ。
いいなあ。
>20XX年、何らかの理由で人類が消滅し、
>全ての機能が停止した街だけが、そっくり綺麗に残る。
>よくそんなことを想像します。
ワタシも同じようなことを考えます。
少しだけ視点を変え、
何千年か先に人は何を残せるのだろうか
とも考えてしまいます。
消費されていく建築物ではなく
遺跡となりうるような建築物は
実はあまりないのかも…と
思わずにはいられません。