シリーズでアップして来た『消滅する街~新宿ノーザンウエスト~』
他の地域が再開発によって次々と消滅して行く中、
再開発見直し地域として上げられながらも、
なかなかその兆しが見られなかった西新宿5丁目ですが、
とうとう具体的な動きが始まったようです。
そんな5丁目に残る、夕陽が似合う昭和ノスタルな商店街には、
魅力的なお店が沢山あるので、5回シリーズで紹介しています。
◆ くっくわん ◆
画像はクリックで拡大します
以前の記事にコメントを頂いたはしばさんから教えて頂いた店、
「くっくわん」は、まさに<THE 定食屋>とよぶに相応しいお店。
大戸屋やごはん屋などチェーン系の定食屋が増えているものの、
どこで食べても妙に<管理された味>がしますが、
ここのご飯や数々のおかずからは、家庭料理のぬくもりとやわらかさが感じられます。
画像はクリックで拡大します
パッと見では判読不可能なメニューや、その横にかかるノスタルなたばこの看板も、
いい味をだしています。
この日頼んだのはアジフライと野菜炒めのセット。それに厚焼玉子がついて780円の定食。
どれもが沁みます。
さらに店内の壁面には趣のあるモノクロ写真が無造作に展示され、
「第10回土門拳文化賞受賞記念」と書いてあります。
画像はクリックで拡大します
はしばさんのコメントに、ご主人の平井純氏が土門拳文化賞を受賞されている、
とあったのを思い出しまいた。
受賞された作品は『西新宿5丁目界隈』!
まさに新宿ノーザンウエストを撮影されたもので受賞されたわけですね。
この日は受賞作ではなく、多摩川河川敷のブルーテント村と、
新宿のあらゆるシチュエーションでケータイを使う、
老若男女を写した写真が展示してありました。
特に多摩川の河川敷を撮影した写真『天幕の家』は、
かつてアップした記事『河口をゆく』を思い出し、とても響きます。
手書きで書かれた多木浩二氏の評論もいい感じです。
西新宿8丁目の撮影の帰りに寄ったのでカメラを持っていましたが、
それが目に止まったのか、ご主人が厨房から出て来てくれました。
画像はクリックで拡大します
耳がお悪いらしく、お話は出来ても返事がわからないご様子で、
おかみさんが筆談で通訳してくれます。
「むき出しで張ってるから、タバコや厨房の煙で黄色くなっちゃうんですよ!」
と笑いながら話してくれるご主人。
あのぉ~、貼ってあるのは土門拳文化賞作家の作品なんですけど…
シリーズの最初にアップした「だんごのやよい」のおかみさん同様、
ご主人も、何の屈託もない笑顔を振りまいてくれます。
そういえば料理を待つあいだずっとゴキゲンな鼻歌が聴こえてましたが、
ご主人が厨房で歌っていたんですね。
定食良し、写真良し、ご主人もおかみさんも良し、
ここはおすすめです!
◆ くっくわん ◆
東京都新宿区西新宿 5-4-18
03-3372-6945
→Mapion
平成になって、街にはチェーン展開する、
低コストでかなり美味しい店が溢れる様になりました。
それはそれでいいことだと思いますが、
同じチェーン店ならどこで食べても同じ味です。
はずれもないかわりにあたりもありません。
安心を手に入れるということは興奮を失うということですね。
西新宿5丁目には
「あたりはずれ」という昭和のニュアンスがあてはまる店が、
まだ残っています。
そして今回5回シリーズでアップしてきた店は、
どの店もまぎれもなく「あたり」です。
その店ならではの強烈な個性があり、
そして人のぬくもりが溢れていました。
◆ 消滅する街~新宿ノーザンウエスト~ ◆
> NEXT > TOP
◎去年、新宿ノーザンウエストのウェブ同時アップ企画にご参加頂いた方々のblogです。
西新宿副都心に残る最後の昭和に興味のある方は、併せてご覧下さい。
・冬野は今。 / 新宿ノーザンウエスト
・えいはち@十二社の写真館 / 西新宿
他の地域が再開発によって次々と消滅して行く中、
再開発見直し地域として上げられながらも、
なかなかその兆しが見られなかった西新宿5丁目ですが、
とうとう具体的な動きが始まったようです。
そんな5丁目に残る、夕陽が似合う昭和ノスタルな商店街には、
魅力的なお店が沢山あるので、5回シリーズで紹介しています。
◆ くっくわん ◆
画像はクリックで拡大します
以前の記事にコメントを頂いたはしばさんから教えて頂いた店、
「くっくわん」は、まさに<THE 定食屋>とよぶに相応しいお店。
大戸屋やごはん屋などチェーン系の定食屋が増えているものの、
どこで食べても妙に<管理された味>がしますが、
ここのご飯や数々のおかずからは、家庭料理のぬくもりとやわらかさが感じられます。
画像はクリックで拡大します
パッと見では判読不可能なメニューや、その横にかかるノスタルなたばこの看板も、
いい味をだしています。
この日頼んだのはアジフライと野菜炒めのセット。それに厚焼玉子がついて780円の定食。
どれもが沁みます。
さらに店内の壁面には趣のあるモノクロ写真が無造作に展示され、
「第10回土門拳文化賞受賞記念」と書いてあります。
画像はクリックで拡大します
はしばさんのコメントに、ご主人の平井純氏が土門拳文化賞を受賞されている、
とあったのを思い出しまいた。
受賞された作品は『西新宿5丁目界隈』!
まさに新宿ノーザンウエストを撮影されたもので受賞されたわけですね。
この日は受賞作ではなく、多摩川河川敷のブルーテント村と、
新宿のあらゆるシチュエーションでケータイを使う、
老若男女を写した写真が展示してありました。
特に多摩川の河川敷を撮影した写真『天幕の家』は、
かつてアップした記事『河口をゆく』を思い出し、とても響きます。
手書きで書かれた多木浩二氏の評論もいい感じです。
西新宿8丁目の撮影の帰りに寄ったのでカメラを持っていましたが、
それが目に止まったのか、ご主人が厨房から出て来てくれました。
画像はクリックで拡大します
耳がお悪いらしく、お話は出来ても返事がわからないご様子で、
おかみさんが筆談で通訳してくれます。
「むき出しで張ってるから、タバコや厨房の煙で黄色くなっちゃうんですよ!」
と笑いながら話してくれるご主人。
あのぉ~、貼ってあるのは土門拳文化賞作家の作品なんですけど…
シリーズの最初にアップした「だんごのやよい」のおかみさん同様、
ご主人も、何の屈託もない笑顔を振りまいてくれます。
そういえば料理を待つあいだずっとゴキゲンな鼻歌が聴こえてましたが、
ご主人が厨房で歌っていたんですね。
定食良し、写真良し、ご主人もおかみさんも良し、
ここはおすすめです!
◆ くっくわん ◆
東京都新宿区西新宿 5-4-18
03-3372-6945
→Mapion
平成になって、街にはチェーン展開する、
低コストでかなり美味しい店が溢れる様になりました。
それはそれでいいことだと思いますが、
同じチェーン店ならどこで食べても同じ味です。
はずれもないかわりにあたりもありません。
安心を手に入れるということは興奮を失うということですね。
西新宿5丁目には
「あたりはずれ」という昭和のニュアンスがあてはまる店が、
まだ残っています。
そして今回5回シリーズでアップしてきた店は、
どの店もまぎれもなく「あたり」です。
その店ならではの強烈な個性があり、
そして人のぬくもりが溢れていました。
◆ 消滅する街~新宿ノーザンウエスト~ ◆
> NEXT > TOP
◎去年、新宿ノーザンウエストのウェブ同時アップ企画にご参加頂いた方々のblogです。
西新宿副都心に残る最後の昭和に興味のある方は、併せてご覧下さい。
・冬野は今。 / 新宿ノーザンウエスト
・えいはち@十二社の写真館 / 西新宿
ご主人の受賞作は土門拳記念館HPで見ることが出来ますが、サイズが小さいのが残念です。
ちゃんとしたプリントで見てみたいですねえ。
ちなみに大戸屋ですが、
あんな風にキレイなお店がそこら中に出来たのは、ここ数年で急にじゃないでしょうか。
10年くらい前、池袋で勤めてて、一号店と思われる東口の店、何度か行きましたが、
完全に「昭和」でしたよ。
二代目のビジネスが大成功したのでしょうね。
お店って本来そういうものじゃないのかなぁ。
音楽と近い感じで、あの味とあのおかみさん、みたいに
一緒に思い出すのがいいかな。で、そのなかに当時の自分がいる、
っていうような。
(曲って、よく聴いた当時まるごととセットになっているから)
例によって新宿の会社での打ち合わせの帰りに、8丁目へ行き、
その帰りに前を通ったらやっていたんで入ってみました。
記念館のサイトでみられる『哀愁の街』って、
1枚だけですよね?
他の作品も見てみたいと思います。
大戸屋にはそんな経緯があったんですね。
池袋の当時のお店の味と、今のお店の味って、
やっぱり違うんでしょうか?
と思いますー!
音楽って、その曲を聴くと、よく聴いた当時がまるごと蘇ったりするけど、
味って難しいですね。
「そうそうこの味!」って思うこともあるけど、
「あれっ、こんな味だったっけ?」って思うこともあって、
音楽程当時とセットでくっついてくれない、っていうか。。。
「平井純 哀愁の町」で検索してたどり着きました。
私は散歩と写真が大好きなのですが、以前より西新宿、北新宿の再開発地区にはとても惹かれていて、10年ほど前によく通ってました。
最近は年に2~3回ぐらいしか行かなくなりましたが、こうして以前の写真を見ると、やっぱりまた行きたくなります。
うちのサイトからリンクさせてもらってもいいでしょうか?
(アドレスが分からなかったので、こちらから失礼致しました。)
10年位前から西新宿、北新宿へ行かれていたそうですね。
その頃はまだまだ物件が残っていた頃だと思いますが、
blogをご覧になっておわかりのように、
だいぶなくなってしまいました。
近々近況をアップして行こうと思っていますので、
よろしかったらご覧になってください。
またリンクの件、ありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
うさぎねこさんのサイトへも寄らせて頂きます。
ところで「うさぎねこ」っていうのは、
どういう意味ですか?
それに、税務署通りでしたっけ?あそこもまだ全然細かったですね。
うちのブログの方で書いてくださった「巨泉」も知ってますよ(笑)
あのあたりは、アラキや森山大道さんなんかも写真撮られてましたよね。あと、高梨豊さんの吉野湯の写真なども、知っている人にとっては「あーっ、あそこだ!」って感じで楽しめたと思います。
ところで、「うさぎねこ」にはそんなに深い意味はないんです。本名に響きが多少似ているのと、うさぎも猫もかわいいよね、っていう程度です。(^^ゞ
でも殆どがもうやる気の感じられないアパートで、
夜なんかは、暗い廊下に1本の青白い蛍光灯が、
切れかけてチカチカしていたりしたのが、
今でも印象に残っています。
そうですか「巨泉」もご存知でしたか!
吉の湯もとうとう解体されてしまいましたね。
けっこう壁画が面白かったんですが。。。
うさぎねこ。。。ご説明いただきありがとうございますm(_ _)m
ストレートだったんですね(^.^ゞ
驚きです。
大したもんです。
早く、行っておかなくては。
リンクもさせていただいているえいはちさんが体験された話を聞いて、
その後行った店ですし、
「くっくわん」もコメントで教えて頂いてはじめて行った店です。
コメントをくださるみなさんのおかげです。
(「秀英」や「竹の子」は自前発掘かな)
特に「くっくわん」はお薦めですよ!
壁に展示されている写真も、けっこうかけかえられているようなので、
それもまた楽しみです。