黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

ニコイの廃遊歩道1

2014-09-07 17:12:31 | 廃道
昨年リリースした国内初の廃道DVD『廃道クエスト』、
そして、今年の春にリリースした第二弾『廃道ビヨンド』、
そして廃道三部作完結編となる『廃道レガシイ』を9/2にリリースしました。
今回も前作や前々作同様、作品に収録した物件の探索リポートをアップしています。



前回アップした高山に一泊し、翌日遅めから、
岐阜県ロケの第一弾であるニコイ高原の廃遊歩道へ向かいました。

ニコイの廃遊歩道

実践の部分が遊歩道跡、そして点線が隧道で、
実践の左端から鍾乳洞と書いてある地点まで、
片道500m、往復で1キロ程度の短い行程です。

広いエリアでの地図をご覧になりたい方はGoogle Mapをご覧下さい。
リンク先に表示された地図中央の、道が大きくカーブする場所が、
画像地図の赤い実線の左端にあたります。





ニコイの廃遊歩道

遊歩道の入口でスタートの一言の撮影。
この物件は、平沼さんが、ご自身のサイトの読者さんからの投稿によって知り、
いつか行ってみたいと思っていた物件だそうです。
このエリアの北に広がるニコイ高原へ通じる遊歩道を造ったものの、
ほとんど使われることなく終わってしまった遊歩道。
遊歩道の廃道はシリーズでも初めてなので、
平沼さんも石井さんもワクワクです。





ニコイの廃遊歩道

遊歩道と言っても、舗装等されているわけではなく、
そのルックスはただの山道にしか見えません。
その場所にかつて遊歩道があったということを知らなければ、
絶対に通り過ぎてしまうはずです。





ニコイの廃遊歩道

暫く山道が続き、ちょっとした崖には、人工地盤の道が設置されています。
たよりなげな構造ですが、歩くのには問題ありません。





ニコイの廃遊歩道

手摺が所々曲がっているのは、
積雪の重みか落石によるものでしょうか。
ちゃんとした施工ではなく、
ともすると仮設的に造った様なルックスの人工地盤は、
この遊歩道建造の資金が、それほど大きくなかったことを物語っています。





ニコイの廃遊歩道

人工地盤を越えると、すぐに錆び付いた鉄橋が姿を現します。
橋脚から何からかなり錆び付いているので、
このまま放置すると、いずれは崩れ落ちてしまうかもしれませんが、
今のところは人工地盤同様、歩行するのに危険はありません。
橋の名前は「滝見橋」





ニコイの廃遊歩道

滝見橋から見えるのは百間滝、通称ニコイの大滝です。
百間というえば約180メートル。
さすがに高低差180メートあるようには見えませんが、
滝口から滝壺へ向かって徐々に広がり、
さらに岩肌を流れる様な構造なので、
その姿はとても美しいです。





ニコイの廃遊歩道

欄干が崩れている所から橋の下を覗き込んで喜ぶ平沼さん。
滝見橋は途中でくの字に曲がる構造で、かなりの高さがあります。
先の人工地盤は、万が一崩落したとしても、
それほどダメージはなさそうですが、
この橋は、崩落したら奈落の底へまっさかさまです。





ニコイの廃遊歩道

そして、鉄橋の先には、このニコイの遊歩道の中で、
もっともメインの物件と言える隧道が姿をあらわします。
隧道の中を飛び交うコウモリを見て喜ぶ平沼さんと石井さん。





うわごう道

隧道は、高さも幅も2メートルにも及ばない、
こじんまりとした造りですが、
果たしてこの先にどんな姿の隧道が眠っているのか、
次回へ続きます。



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