タイトルに思わず誘われ一気に読み進んだ。新幹線建設にからむゼネコン現場の様子が描写されている。自分もその世界にいたから現場の人がどのように"悪いこと”をしていたのかが思い出され一時その世界へ戻ったような気がした。
施工の様子、専門用語と女性でありながら十分に調査され、男の世界がよく描かれている。ゼネコンの名前も変えてあるが大体想像できる事も面白い。「Wの悲劇」など有名だがどの作品も吸い込まれてゆくのが夏樹静子さんの世界。
そして新装成った東京駅をセンタークリースを被り歩いてみたいと思うのだ。この小説には東京ステーションホテルが内部も含めて登場してくる。非常に興味のわく展開。
折りしも10/3リニューアルオープンであり、何ともタイミングよく読んでいる。