神戸スポーツボクシングクラブ【KSBC】リュウ会長のリュウ流ブログ

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龍を見たことがありますか?

2012-07-01 13:29:43 | コーチング・指導

ブータンのペマ・ギャルポ氏の心に響く言葉より…

ワンチュク国王は、神、仏、自然の前では、ひとりの人間として謙虚にならなくてはいけないという姿勢を貫かれています。

京都の三十三間堂ほか仏教のお寺では、地面に両ひじ、両ひざ、頭をつけて、御仏に対して尊敬の気持を表す五体投地(ごたいとうち)や、明治神宮では日本のしきたりに従って二礼二拍手一拝をされるなど、国王という立場を超えて、ひとりの人間としてきちんとしきたりに従って参拝されていました。

そして、国王と王妃は、福島県相馬市立桜丘小学校の子どもたちをお訪ねになりました。

実はお二人とも、子どもたちに出会うと、どこに行ってもご自分から声をかけられるほど子どもが大好きです。

多くの子どもたちが、誰かしら近しい人を亡くしたり、いまだ仮設住宅で暮らしている状態です。

そんな子どもたちに対して、国王はブータンの国旗に描かれた「龍」の話をされたのです。

皆さんは、龍を見たことがありますか?

私はあります。

王妃もありますね。

龍は何を食べて大きくなるのか知っていますか?

龍は、経験を食べて大きく成長していくのですよ。

私たち一人ひとりの中に「人格」という名の龍が存在しているのです。

その龍は、年を取り、経験を食べるほど、強く、大きく、なっていきます。

人は、経験を糧(かて)にして、強くなることができるのです。

そして何よりも大切なことは、

自分の龍を鍛(きた)えて、きちんとコントロールすることです。

この「龍」の話を、私がブータンの子どもたちにする時には、同時に、

「自分の龍を大切に養いなさい、鍛錬しなさい」

ということを言っています。

わがままを抑えることや、感情をコントロールして生きることが大切なのです。

『ワンチュク国王から教わったこと』PHP研究所

ワンチュク国王陛下は、26歳の若さで2006年にブータン国王となられた。

王位継承後の数年間は、外遊はなさらず、国民との対話に最も心を尽くされた。

山間部の農村まで自らの足で歩いて回られる若き王様は、いまや国民から絶大な支持を得ているという。

龍は想像上の動物だが、古来より龍神とも言われ、神格化されてきた。

ブータンの国旗には龍が大きく描かれているが、それはブータンがチベット語の方言で「龍の地」として知られているからだそうだ。

生きていく上で、もっとも大切なことは、年を取るにしたがって、自分の人格や品格を高めていくことだ。

一生かけて、自己修養に励み、己の魂を磨き続けることこそが、生きる目的だと言っても過言ではない。

人は幾多の困難を乗り越え、筆舌につくしがたい苦労を経験するからこそ、いぶし銀のような人格ができあがる。

そして、その苦労が大きければ大きいほど、甘えを断ち切り、己のわがままな気持を抑えなければならない。

それが、ブータン国王の「龍」の教え。

一人ひとりの心に住む、美しい龍を大切にしたい。

【人の心に灯をともす】http://merumo.ne.jp/00564226.htmlより


ヒルトンのインタビュー

2012-06-29 12:32:50 | コーチング・指導

ヒルトンホテルの創業者、コンラッド・ヒルトンは、

若いころは学歴もなくて、ホテルのベルボーイをやっていた。

後年、インタビューを受けた時に、

「たかがベルボーイが、どうやってここまで成功できたんですか?」

とちょっと嫌みっぽく聞かれた。

この時に彼はこう答えた。

「ベルボーイが成功してホテル王になったんじゃない。

ホテル王が、ベルボーイから始めたんだ」

と答えたそうです。

もし彼が若い頃に「自分はベルボーイなんだ」というセルフイメージがあったら一生ベルボーイだったかもしれない。


この話のポイントは、ヒルトンは「ホテル王になる」という強烈なイメージを持っていた点です。

また、ヒルトンはホテル王になる事を想像しただけでワクワクしたに違いません。

イメージもそうですが、実はこのワクワクこそが最も大事な要素だといいます。

「ほんとうのセルフイメージは若い時に成りたかった自分である。」

小さい頃に見た憧れる物や、ワクワクする事以上に大きなパワーを生み出すものはないんじゃないかと思います。

・「いつまでもガキの頃の感性を大切にしていきたい。」 北野武


不安定こそ、安定

2012-06-28 10:57:24 | コーチング・指導
僕の中での
価値観において
一番、大きな気づきをもらった言葉があります。

それは・・・

...  【 不安定こそ、安定。 】

最初は、
いったい、なんのことかわかりませんでした。

なぜ、、、、不安定が、安定なの?

今、
2人の人が立っているとしましょう。

1人は、バランスボールの上。

1人は、しっかりした椅子の上。

どっちが安定しているか?

もちろん、
この状況であれば、椅子に乗っている人のほうが
安定しているって言えますよね。

バランスボールの人は、
常に、左右や前後ろとバランスをとり続けないと
ボールの上にはいられない。

でも、

椅子の人は、
いったん乗ってしまえば、安定して立ち続けられる。

バランスボールの上の人、

そして、

椅子の上の人。

しかし・・・

もし、
誰かが、

バランスボールに、横から力をかけたらどうなりますか?

もし、
誰かが、

椅子に、横から力をかけたらどうなりますか?

実は、

バランスボールに乗っている人は、
つねに、
“バランスを取ろうとしている状態”だから、
揺れの幅が大きくなるだけで、
バランスがとりきれるのです。

しかし、

椅子に乗っている人は、
つねに、
“何もしてなくてもバランスが取れている状態”だったから、
いきなりの横揺れに、
一気に、バランスを失ってしまう・・・

常に、
バランスをとり続けている
バランスボールの上の人、

そして、

とくに、
バランスを取り続ける必要のない
椅子の上の人。

なにか、
情報の変化に、強いのは、
実は、、、、

【 常に、不安定な状況を安定させようとしている人 】

これって、
サラリーマンにも言えないだろうか?

大企業=安定

公務員=安定

しかし、
今の時代、どうでしょうか?

いきなり、
立っていた
しっかりして安定した椅子が揺れて、
今まで
バランスをとったことがないから
いきなり、崩れる。

僕は、
ずっと、ずっと、

【不安定=恐怖感】って思ってました。

しかし、
経営者こそ、
常に、不安定な状況でいるために、
日々、バランスを取ろうとして、
結果として、
安定を得ているのでは?

という、
新しい価値観を教えてもらいました。

この価値観で、
ここ最近、悩んでいた自分の目の前が
パーって、広がった感じがしました。

【 悩んでいる状態、不安な状態 = 不安定 = 実は、安定。 】

悩みがなく、
不安もなかったら、
いきなりの
状況変化で、一気に崩れる。

しかし、

悩んで、不安を感じ
暗中模索ながらも、行動をとっている限り、
不安定が、安定となって、
もたらされる。

僕の人生、
バランスボールの上。

経営者で生き続ける限り、
バランスボールの上。

この
不安定な状況こそ、
真の安定と、思い込みたい。

真の強さとは・・・

 『 変化に対応出来る力。 』

ダーウィンも言っている。

一切、
敵がいなくなった巨大な恐竜が
滅びたように、
安定を感じた瞬間、
自分に問いかけたい。

不安定こそ、安定なんだ!

只石 昌幸 (株式会社レバレッジ社長)


・「最終的に生き残るものは、強いものではない。変化するものだ」ダーウィン



こういう虫を見たらほんとすごいなぁ~て思うんですよね~。

柔よく剛を制す

2012-06-27 10:26:38 | コーチング・指導

豊臣秀吉さんは晩年、

こんなことを仰っていたそうです。

「信長公は勇将ではあるが、良将ではない。

剛が柔に勝つことは知っておられるが、

柔が剛を制することを知っておられない」

中国の古いことわざを日本語に訳した一句、 

“柔よく剛を制す”

という言葉もあります。

意味は、

「柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができるということ」

「しなやかなものは弱そうに見えても、かたいものの矛先をうまくそらして、結局は勝つことになるということのたとえ」

とあります。

ということは、

頭の中や考え方も、柔軟に考えた方がいいかもしれませんね♪
「魂が震える話」

「人の意見を聞いて、それに流されてはいけないが、お互いにまず誰の意見にも感心し学び合うという、柔軟な心を養い高めていきたいものである」 松下幸之助(松下電器産業創業者)

桜井章一氏も著書で「柔らかさ」こそ本当の「強さ」と言っています。

柔らかい動き
は、同じ力を出すにしても、余分な力を必要としないため効率がよく、スタミナ切れもしにくい。

さらに、柔らかい動きは次の動きにも入り易いし、相手の変化にも衝いていくことができる。

勝負の三原則は、「臨機応変」「適材適所」「柔軟性」。

臨機応変はどんな状況にも動じず冷静に対処するということ。

適材適所はその場その場にふさわしい行動、動きを取らなければならないということ。

そして最後の柔軟性は、肉体的な柔軟性と言うことではなく思考的柔軟性、「どう攻めようか、どう受けようか」という考え方の柔らかさを示している。

思考の固い人は筋肉や関節など体のいたる箇所が硬い。

固い意志、「固い意志」を持つことが日本では美徳とされるようなところがあるが、本当は柔軟な「柔らかい意志」のほうがいいと。

体が固いから心も固まるのか、心が柔軟でないから体も固くなるのか、卵と鶏の話のようにどちらが先かわかりませんが、身体の固さと心の柔軟さはどうも相関があるらしいです。

心も身体も柔らかく保っていきましょう☆


オヒョイさん

2012-06-24 23:48:54 | コーチング・指導

医師の鎌田實氏の心に響く言葉より…

藤村俊二さんいお会いした。

ビシッとしたスーツに綿のチーフ、ノーネクタイ。

寸分の隙もないカッコよさ。

77歳。

自分を「ジイさん」だと言う。

「ぼくは若いころから、人と比べると、不幸がはじまると思ってきました。

人よりいい服が着たいとか、うまいものが食べたいとか、いい仕事をしたいと思うこともあるけど、そんなときはこう考えるんですよ。

誰だって誰かと比べたら足りないし、比べはじめたらきりがない。

でも、自分がこれで十分だと思えば十分じゃないか。 

人と比べるより、自分の好きなものや自分らしいものを基点に生きるほうが、ずっと楽しい」

人と比べて無理をせず、あるがままを喜ぶ。

くよくよ悩まず、なるようになると覚悟を決める。

問題を解決しなければと執着せず、「まあ、いいや」と思う。

そんな生き方をしているという。

「オヒョイ」が、藤村さんのニックネーム。

なぜそう呼ばれているのか、理由を聞いた。

「イヤなことから逃げるんです。ヒョイッと」

笑いながら、そう言う。

まるで子供のような、あどけない顔だ。

「たとえば、お酒飲んでいてイヤなヤツが来たら、そのままヒョイッと他の店に行ってしまったりなんかして(笑)。

うまいんです、逃げちゃうの」

いいな、と思った。 

逃げることって、ムダな争いや、してもしかたない抗(あらが)いをしないですむ知恵なんだ。

「がんばらないというのはカッコいいことです。

がんばっている姿を見せるのは、カッコ悪い。

水面をスイスイと泳いでいる水鳥も、水中では一所懸命もがいている。

しかし、私はもがく姿を見たくないし、見せたくないんです」

もちろん、ヒョイッと逃げるのが得意なオヒョイさんだって、いつも逃げているわけじゃない。

早稲田大学文学部演劇科ニ年のとき、理論や歴史を教えるだけの授業に物足りなさを感じて、大学を中退。

東宝芸能学校でダンスと歌を習い、日劇ダンシングチームに入った。

その後パリに渡り、安アパートの屋根裏部屋を借りてパントマイムの学校に通った。

イヤなことはしない代り、やりたいと思ったらすぐやるのが、オヒョイさん流。

見えないところでたくさんの努力をしている。

『人は一瞬で変われる』集英社

「三十六計逃げるに如かず」という中国の故事がある。

策略はたくさんあるが、困ったときは一旦逃げて兵力を温存し、機を見て再起をはかることの方が上策だということ。 

孫子の兵法の中には、真正面から戦うということより、「いかに弱くみせるか」「勝ち目がなかったら戦わない」「戦争はやらないに越したことはない」、というような教えがいくつもある。

本当の武術の達人は、豪腕の人ではなく、力を抜くことを知っている人だ。

脱力して、ヒラヒラとしていながら、芯は強い。

「がんばっている姿を見せるのは、カッコ悪い」

猛烈に頑張っても、人前では努力のカケラも見せない、飄々(ひょうひょう)とした人でありたい。

【人の心に灯をともす】http://merumo.ne.jp/00564226.htmlより


先日の井岡選手VS八重樫選手の試合を観て一年近くぶりにジムにいらした会員さんが居ました。

関東の有名な世界チャンピオンを何人も輩出したヨネクラジムにいらした方ですが、やはり昔にボクシングをやってた方なので何らかの刺激を受けるものですね☆

あの試合の翌日の「せやねん」でもやってましたが、終盤で八重樫選手が果敢に攻めてきた時に、セコンドのお父さんに「地道に、地道に」と言われ、その通り実行していました。

あそこで無理に力んで打ちあっていたら非常にパワフルな強打を放つ八重樫選手ですから逆転負けも有り得る展開だったと思います。

新聞等では意地と意地のぶつかり合いと書かれていましたが、自分の観た感覚では、意地を前面に押し出してたのは八重樫選手の方で、井岡選手は意地というよりは立ち位置を変えたり、ジャブでリズムや距離を取ったり、どちらかというと非常にクレバーに闘ってたように感じました。

どんなスポーツでもそうですが、上級者程上手く力が抜けていますね。

ただ抜くだけではなく、上手く抜いているというのがポイントです。

自分ももっと上手く抜けるように頑張ろう。


命令形でなく質問形に

2012-06-23 10:45:08 | コーチング・指導

松本幸夫氏の心に響く言葉より…

さまざまな職業を転々としたカーネギーは、みずからの体験の中で、命令は人を動かすのにあまり有効ではないことを知っていた。

彼が一例としてあげるのは、アメリカの職業学校の話である。

学生が停めた車が出入口をふさいでいた。

教師が、「車をどけろ、今すぐ!」という命令調で車をどけさせた。

すると、言われた当の学生が反発しただけでなく、ほかの学生まで命令した教師に悪感情を持ったという。

ついにその教師は学生からのいやがらせにあったというのだ。

カーネギーは、もしもこれを命令形でなく質問形にしたら、すべてがうまくいったはずだと言う。

「あの車をどけてくれると、ほかの車が出やすくなるんだけど、どうだろうか?」と。

これは私たちの毎日に、非常に役に立つスキルだ。

言いたいことのあとに、「どうでしょうか?」「どう?」と一言つけ加えるだけで、大きな力を発揮するのだから。

質問形にすれば、相手がみずから動いてくれるどころか、創造性も発揮してくれるはずだ。

これは命令することによっては決して得られないものである。

ベンジャミン・フランクリンは、アメリカ建国時代の精神的な支えとなった政治家である。

また、雷の正体が電気であることを実験で確かめた科学者でもある。

このフランクリンは頭がよすぎるだけに自己主張も強く、人とぶつかることがたびたびあった。

ところが、ある時この「質問形にする」ことの大きな力に気づき、それ以来一方的に言うのは避けて、「どう思いますか?」「私はこう思うのだけれども、これでうまくいくと考えますか?」などと質問するようにした。

そして相手の意見を求めるようにしたら、コミュニケーションがきわめてうまくいくようになったという。

あなたも、言いたいことを質問形にするだけで、成功できる。

人が協力してくれるようになるからだ。

【「成功言葉」が運を引きよせる!】成美文庫

たとえ年長者であろうと、教師であろうと、一方的に上からものを言われたら、誰でもカチンとくる。

どんなに正しいことであろうと、言い方が問題となる。

人は、命令や強制では、心の底から同意して動くことはない。

自分の意思で、自分が決定して、自ら動くのが人間だからだ。

「ロバを水のみ場に連れて行くことはできるが、無理やり水を飲ませることはできない」、のたとえの通りだ。 

相手が自らすすんで動く魔法の言葉が、「質問形」。

誰にたいしても、命令形ではなく、質問形で話すよう心掛けたい。

【人の心に灯をともす】http://merumo.ne.jp/00564226.htmlより


視点を変える

2012-06-21 17:43:29 | コーチング・指導

心のメガネそのものは決して悪いものではない。

どのような心のメガネでモノを見ようとも、その人の自由であり、

基本的に「正しい」も「間違っている」もなく、「いい」も「悪い」もない。

ただし、時と場合によっては、適切とはいえない心のメガネも存在する。

それは、その心のメガネをかけていると、あなた自身も、そして、周りの人も苦しめてしまうような場合だ。

例えば、ある人が「自分は職場で一番の経験者なのに、周囲があまり自分の意見を尊重してくれない」

と不満に思っていたとする。

そう思うのは、その人が「経験がある人を周りは立てるべきだ」という心のメガネで現実を見ているからだ。

その心のメガネで物事を見続けることで、

ちょっと意見が通らなかっただけでカチン、

経験の浅い人がエレベーターに乗っただけでムカッ、

と常に怒りに苛まれてしまう。

さらに、その怒りを周りにぶつけていれば、周囲の人との衝突も絶えない。

こうなると、この人の心のメガネは有害だ。

心のメガネの歪みを直していかないと、本人も周りの人も不幸になる。

「怒り」のマネジメント術 
安藤俊介 著


許せないとき、
理解できないとき、怒ってしまうとき、非難してしまうとき、収まりつかないときは・・・

相手を変えようとせず、

自分を変えようともせず、

視点を変える
といいみたいです。

一つ新しい事を気付かせて貰えたな~とか、成長させて貰えたな~と思うと、どんな事に対しても怒りは消えてしまいますね。

苦境や困難にあった時もこれも成長する機会だというレンズを通せばこれほど有り難い事もないですね。


「腹が立ったら十数えよ。それでもおさまらないなら百数えよ」
ジェファーソン(第3代米国大統領)

「不幸はナイフのようなものだ。ナイフの刃をつかむと手を切るが、とってをつかめば役に立つ。」 メルヴィル


返事

2012-06-19 12:44:47 | コーチング・指導

ちょっと長いけど以下、萩本欽一氏の昔の話。

東洋劇場に入って3ヶ月目に、
恩人の緑川士郎先生に呼ばれてこう言われたんだ。

「あのねぇ、欽ちゃん。

3ヶ月経っても、
まったくコメディアンの感じがしてこない。

このままこの仕事をやってると、
えらいことになってしまうかも。

だからね、今のうちに、
辞めたほうがいいんじゃないかな。

はっきり言って欽ちゃんはコメディアンには向いていないと思う」

聞きながら、
胸をぐさりと刺されるような感じがしたな。

でもね、
言われている通りなんだよ。

舞台に出ても上がってしまってセリフも言えない。

踊りはダメ、
笑いもできないの、
ないないずくしなんだからね。

「分かりました。

自分でも無理のような気がします。

今月いっぱいで辞めることにします」

思わずそう、
口にしていたな。

先生の前から下がって、
二階の誰もいない楽屋に行き、
短い間だったけれどお世話になりましたって、
誰に言うともなく頭を下げていた。

胸の中がからっぽで、
息をするのもうまくできない。

「どうしたんだよキン坊、
何をしょげているんだ?」

ふと気付くと、
すぐ側に、
池信一師匠が立っていた。

「すいません、
辞めることになりました。

さっき、演出家の先生に、
“コメディアンには向いていないから辞めたほうがいい”
って言われて、
はい分かりましたって返事しちゃったんです」

「えっ!?
3ヶ月しかやらないで、
もう結論を出したのか?

おまえ自身の気持ちはどうなんだ?

やりたいのか、
やりたくないのか?」

「できたらもうちょっと… 
もう少しやってみてから決めたいと思うんですけど…」

「そうか、
本当は、
おまえ、
まだ辞めたくないんだな?」

「…ええ…」

「よし、
ここで待ってろよ!」

師匠はそう言って、
パーッと何処かに走って行き、
5分もしないうちに戻って来て、

「キン坊、続けてろ!」

そう言って、
すぐにいなくなっちゃった。

なぜ辞めなくてもいいことになったのか、
後で緑川先生が教えてくれたな。

「おまえの師匠が来て言ったよ。

あいつは不器用で気が小さいし、
面白くもないし才能もないかもしれない。

けれど、
いまどきあんなにいい返事をする子はいない。

あの返事だけでここにおいてやってくれってな」

「はいーっ!」
っていう返事は、
高校時代のアルバイト先で身に付いたんだ。

「ラーメン一丁!」

「はいーっ」

「出前頼むよー!」

「はいーっ」

ってね。

なんでも、
一生懸命やっておくもんだね。

苦労が、
どんなところで役に立つかわからない。

師匠の話をしてくれた後、
緑川先生はこう言ってくれたんだ。

「この世界で大事なのは、
うまいへたじゃない。

おまえのようなダメな奴を、
辞めさせないでといってくれる人がいることが大事なんだ。

一人でも応援してくれる人がいれば、
やっていける。

ずっとやってろ、
一生、辞めるんじゃないぞ!」

涙が止まらなかった。

心の底から泣けちゃったな。

【人の心に灯をともす】http://merumo.ne.jp/00564226.html より


全ての人に否定されたとしても、一人の認めてくれる人間がいればその人は頑張る事ができるという事を教えてくれるエピソードですね。

それと同時に返事って重要な事だと思うんですね。

この空間でも「はい!」と元気よく返事できる人も居れば、できない人、又は蚊のなくようなボリュームの人。

は~いとやる気のあるのかどうかわからないような返事の人。 「はい!お願いします!」と元気よく丁寧に言える人。

返事一つとっても色々な方が居ます。

これが上達具合とは特に関係ないんじゃないかと思いきや、そのまま直結しているから面白いものです。


野鴨の哲学

2012-06-14 13:48:15 | コーチング・指導

ジーランドの湖に一人の善良な老人が住んでいた。

老人は毎年遠くから飛んでくる野鴨たちに、美味しい餌を与えていた。

野鴨たちにとって、美味しい餌もあり景色もいい。

この湖で過ごす季節は、豊かで健康的で恵まれたものだった。

しかし本来、野生の鴨は渡り鳥だから、ひとつの湖に住みつくことはない。

ある季節を過ごしたあとは、餌を求めて次の湖に飛び立つ習性がある。

ところが鴨たちは、だんだんと考え始めた。

こんなに景色が良くて、こんなに美味しい餌があるのに、何も大変な苦労をして餌を求めて次の湖に飛び立つことはないのではないか。

いっそのことこの湖に住みついてしまえば、毎日が豊かで楽しく健康的で、恵まれているではないかと。

そんなことで、この鴨たちはジーランドの湖に住みつき、羽ばたくことはなかった。

それからの野鴨の生活は、なるほど確かに恵まれていた。

そんなある日、野生の鴨たちに重大な出来事が起きた。

おいしい餌を用意してくれていた老人がとうとう死んでしまったのだ。

明日からの食べるものがなくなった。

野鴨たちは次の湖へ餌を求めて飛び立とうとする。

しかし、どうしたことか、数千キロも飛べるはずの羽の力がまったく無くなって、飛ぶことはおろか駆けることさえも、ろくにできなくなっていた。

さらに不運は続く。

近くにあった高い山からの雪解けの激流が湖に流れ込んできた。

他の鳥や、動物たちはとびたったり丘に駆け上がったりして激流を避けたものの、

醜く太ってしまったかつての野鴨たちは、なすすべもなく激流に押し流されてしまった。

 
キルケゴールの「野鴨の哲学


植物に水を与え過ぎても根腐れてしまうように、

"与え過ぎ""自立心を奪う"という事にもなるお話ですね。

・「ある人に魚を一匹与えれば、その人は一日食える。魚の取り方を教えれば、その人は一生を通して食える。」中国の諺 [ことわざ]

・「何よりも、子供が自力でできることには手を貸さないことだ。自分で自分の成功を育てる特権と感激を取り去ってはいけない。」デール・カーネギー


【KSBC】神戸スポーツボクシングクラブ

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