うぅ、これは、ほんとに泣けるやつやった。。
オレはオーストリアで被害総額30億円以上という、
とんでもない横領被害に遭った。
犯人は長年、...
一緒に仕事してきたオレの部下だった。
事件はオレにとって大きかった。
金額の問題じゃない。
とにかく精神的ダメージが大きかった。
どーんと胸に空洞があるみたいになった。
ショックだった。
だってそうじゃないか。
犯人は側近中の側近だ。
やつらが共謀してオレを裏切ったんだ。
背任、横領、公文書偽造。
やりたい放題だった。
しかも、
10年間にわたって。
「矢沢がやられたよ、
だまされちゃったよ、
大借金くらっちゃったよ、
あいつバカだよな」
結局、
マスメディアが言ってることはこれだけだった。
オレは、
負けるわけにはいかない、
と思った。
「こいつら、
待ってるんだろうな、
オレが破産するのを。
こいつらにいい思いさせたくないな」
こいつらっていういのは、
「他人の不幸は蜜の味」
と思っている連中だ。
すると、どうする?
何が何でも借金を片つけなきゃいかん。
「あの男は落ちねえな」
と思わせるところにいかなきゃオトシマエがつかないだろう。
オレが引かない理由?
プライドもあるだろう。
このまま尻尾を巻いたんじゃ、
あまりにもシャクだよな。
でも、それだけじゃない。
もっと上から見てみたら、
本当に負けちゃいけないって思えるんだよ。
このままじゃ、
世の中に正義ってもんがないってことになる。
「真実もクソもあるかい。
おもしろければいいじゃん」
ってやつばっかりのさばったら、
人間社会は終わる。
いくら腐っても、
どっかのところでは、
誰が悪いのか、
何がどうなているのかは、
きっちり白黒つけなきゃいかん。
うちの女房はいいことを言った。
「あなた、
FやKを憎んだところで、
今さら消えたお金と時間が返ってくるわけじゃない。
やらなきゃいけないことは、
ほかに山ほどあるわ。
かわいそうなヤツらだと思って、
こっちからパスしちゃいなさいよ。
あんまりあの人たちを憎むことにかかわらないほうがいいわ。
憎んだら、
あなたまで持っていかれちゃうわよ」
そうだよな。
「世の中はみんな盗人だ」と思って、
いつもピリピリしてたんじゃ、
いい音楽はつくれない。
オレはだまされた自分のことがいやじゃない。
この純粋バカさ加減の矢沢がきらいじゃない。
そういうオレは甘ちゃんかもしれない。
でもオレはそれでいいと思っている。
長い年月で、
どっちが悲しい思いをするだろう。
オレじゃない。
オレを陥れるヤツのほうが、
悲しい思いをする。
オレは絶対そう信じている。
これは負け惜しみじゃなくて、
そう思う。
人間はいつか死ぬ。
だんだん年をとって、
体もゆうことをきかなくなってきて、
ふと若いころを振り返ったとき、
信頼してくれている人間を陥れたことがあるなんて思い出したら、
それは気持いいもんじゃないよね。
負債と取り立て。
こいつは苦しい。
でも、オレは負けない。
何歳まで生きられるか知らないけど、
オレは役を与えられたんだ。
矢沢永吉という役を。
「そうだよなあー。
ケツまくって生きるのもスジか」と思って、
でかい口あけて笑えるようになった。
オレは歌える。
借金を返すのに何年かかるかなんて、
そんなもん、たいしたことない。
死んだらほんとのおしまいなんだよ。
やっぱり。
矢沢永吉著「アー・ユー・ハッピー?」
角川文庫2004年4月発行より
その後、矢沢永吉さんは35億円もの
借金を1人で6、7年で完済しました。
・・・。
すげぇ~わ!
そりゃ成り上がり言われますわな~。
最後の瞬間までベストを尽くす
引退しようとしているある高齢の大工の話を紹介しよう。この話が私は好きだ。とても大切なことを語っているからだ。その大工は、もうそろそろ家を建てる仕事をやめて、妻と一緒にの...
スペイン出身の天才画家“パブロ・ピカソ”さんの逸話。
ある時、ピカソさんが食事をしていると、ファンの女性にレストランのナプキンを差し出され、
「お礼はちゃんとするから何か描いて」
と頼まれました。
ピカソさんは、サッと絵を描き上げ、女性に1万ドルを請求しました。
すると女性は、
「描くのに30秒もかかっていないのに、そんなに高いの!?」
とびっくりして言いました。
それに対してピカソさんが言ったといわれている言葉がこちら、
「いや、40年と30秒だよ」
ネットにあったお話です
私のところへ勉強に来られていた高円寺さんというご夫婦がおられました。
この高円寺さんの5歳の娘さんが突然交通事故に遭い、亡くなってしまったのです。
その時、事故を起こした人が警察にいるということを聞いて、このご夫婦はその人に会いに行かれました。
そして、どうされたかというと、このご夫婦はその事故を起こした方に向って、土下座をして、お詫びされたのです。
「こういう縁にあわせてしまってごめんなさい。
こういう縁にあう子どもを育てたのは私の因縁です。
どうぞあなたは安心して、このことを忘れて、世のため人のためになってください。
本当にごめんなさい」
このように謝られたのです。
ご夫婦には、悲しみも、許し難い思いも当然あったでしょうが、命が生まれてきた理由を本当に学びきっておられたのですね。
頭でわかっていても、実際にそんな目にあった時に、本当にそう思えるかどうかということが難しいわけです。
ご夫婦は普段からそのような生き方をしていたからこそ、その時にそいう思いが湧かされたのでしょう。
「許す」ということの大切さはみんな知っているかもしれません。
しかし、「許すこと」「許しきること」さらに、「許しおおすこと」は深さが違うのです。
この「許しおおす」という世界は、このご夫婦のようなことをいうのかなと深く感じさせられました。
『すべては今のためにあったこと』海竜社
萩本欽一氏の心に響く言葉より…
この前のゴールデンゴールズ(欽ちゃんが元オーナーの野球チーム)の試合で、レギュラーの9人のなかで今日活躍するのはこいつじゃないかって思った選手のところに行って、僕がおまじないをしたの。
「今日はお前、ヒット打つよ。僕の魂入れとくから」って。
そしたら、最初の2点はそいつですよ。
パカーンと見事なヒット。
その時に、ああ、あの欽ちゃんの魂が入ったらからヒット打ったのかなって思ったら、そいつはカワイイよね。
でも、何も言いにこないんだよ。
やっぱり、自分で打ったと思っているんだよ。
こっちから投げた石が返ってこないんだよね。
せっかく、こっちが魂入れてやったんだから、「あの魂が効きました」って言いにこないとさ。
つまり、僕はそいつのヒットを自分の手柄にしたいと思ってるわけだよね。
20パーセントくらい手柄をこっちによこせって。
でも、知らん顔して、全部自分の手柄だと思っている。
だから、こいつはこれだからカワイイとか、こいつはなんとかしたいとか、そう思うキッカケをこっちは何度も振ってるのに、なかなかそう思う時がない。
手柄っていうのは、いろんな人に振りまかなきゃいけないの。
振りまいておかないから、悪い時に助けがこないんですよ。
だって、あいつが今度三振したら、「ザマーミロ」って、言っちゃうもんな。
でも、「欽督のおかげです」っていうひと言があったら、たとえ三振しても、「それでも僕は見捨てない」って、きっと言うよね。
仕事っていうのは、成功か失敗かのどっちかなんだよね。
普通ってないんだよ。
だから、失敗した時にその失敗を軽くするためには、成功した時にまわりに分け前をばらまいておけばいいですよ。
『人生にはチャンスが三度ある』ビジネス社
「返報性の理論」というのがある。
「受けた恩は返す」とか、「好意には好意で報いる」というような行動のことだ。
カワイゲのある人は、好意の返報性を持っている利他の人。
手柄を独り占めする人は、自分さえよければいいという利己の人。
お陰さまと、常に周りに感謝する人は、他人の喜びを考える利他の人。
カワイゲのある、利他の人でありたい。「人の心に灯をともす」