止まっていた時間

僕がボクシングをやろうと決めたのは中学２年生のときでした。それはある世界戦をみてのことでした。僕は生まれた時は2700g位のあわや未熟児といったことからも中学入学当初147㎝で体も細く華奢なほうでした。そんな時、テレビでは同じような細い体格の日本人がチャンピオンへ挑戦者として挑むという場面でした。　(後で詳しく知りますが、ボクシングの魅力の一つに体重別に階級がわかれているという点があります。一階級２㌔にも満たないほどです。これは平等主義の精神によるものです。)　野球やサッカーでは生まれ持った体格がないと制限されてしまいがちです。それに幼い頃からやっている事がほとんどです。辰吉選手は高校から始めたことを知っていたこともあり、ボクシングはその時すごい身近に感じました。また、当時将来やりたいと思うことも特にありませんでしたが、なんとなくサラリーマンにはなりたくないなぁ～、できれば好きなことで稼げたらなぁと漠然とした考えもありました。その点スポーツマンは好きな事で稼いでるよなっていう憧れみたいなものもありました。よし、この試合でこの細い自分と似たような体格の挑戦者がもし勝ったら・・ボクシングを始めよう。そう決めました。挑戦者は・・見事に勝利しました。テレビから離れ、洗面所で顔をバシャバシャ洗い、「よし、やるぞ」そう決めた瞬間でした。　今思うとあの時もし挑戦者が負けていたら・・ボクシングをやっていなかったかもですね。笑　　・・・続く