Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてやっと自由を手にしてから、海外を旅行し、合唱を歌い、オペラやコンサートに通っています。

METライブビューイング「ワルキューレ」

2019-05-10 22:12:02 | METライブビューイング

今日はメトロポリタンオペラのライブビューイング「ワルキューレ」で二子玉川109シネマ。
リング4部作はオペラを見始めたころは全く歯が立たなかったのですが、2011年から始まったMETの録画を2、3回づつ観ているうちに、受け入れることができるようになっていきました。
このワルキューレもヴォイトの歌と演技に強烈な印象を受けました。そのヴォイトさんが案内役でしたが、年齢を重ねてより素敵になりましたねえ。

ヴェルディやプッチーニの作品のように、ドラマ展開に激しく感情移入して、泣きたくなるようなことはないけれど、もちろん音楽は素晴らしく、面白いというか興味深いストーリーですよね。
10時開演で終わったのが15時でしたが、何かずっしりと腹のそこまで染みわたったって感じ。
109シネマを出て帰路ずっと考えていたのは、ヴォータンは何故ブリュンヒルデを許せなかったのだろう。その理屈を三幕で何故こんなにも延々とやるんだろう、ってこと。

命令に背いた娘への激怒って単純なことじゃなくて、自分は愛していた息子を神として許せず自ら殺めているのに。
愛を語り、愛で行動した娘は、最愛の娘ではあっても、神の世界から勘当しなくてはならないって話なんでしょうけど。
日本人のぼくにはわかったようなわからない話で。だいたい彼らが神だってことも、考えればへんな気もする、などなど思ったりも。

でも、まあそれはそうでも、彼らの歌は圧倒的に素晴らしいから、文句なしに楽しめる。
ブリュンヒルデのガーキー、ジークリンデのヴェストブルック、ヴォータンのグリア・グリムスリー、みんな良い。ジークムントは禁断の愛だからもっとセクシーだったら良かった笑。
でも二重唱、三重唱で盛り上がるみたいなのないんだね。
あと思ったのは、欧州の歌劇場で観ても英語の字幕追うんじゃ話が分からず楽しめないんじゃないかなって。
とはいえ、奥の深いすごいオペラです。















コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。