今夜はバッハコレギウムジャパンの定演でオペラシティ。
5月の延期公演でプログラムは
・ファンタジアとフーガ ト短調
・カンタータ第78番・イエスよ、あなたはわが魂を
・マニフィカト・ニ長調
コロナ禍で世代交代、育成の大切さを考えた等々を語られた鈴木御大が、オルガンに回り、優人さんにマエストロを譲っての30周年記念コンサート。
ファンタジアにボーナストラックで見事な演奏を聴かせただけでなくフル出場とは泣ける。
78番のカンタータはたぶん初めて。
第1曲イエスよ、汝わが魂を、の合唱が始まるやBCJワールドに引き込まれ。
続く二重唱『われは急ぐ』松井さんがすごくて息もつけない。
膨大なカンタータの中のひとつだが、この78番心に刻まれ。
マニフィカトはいつか歌いたいと思っていた作品。
聴きながら思った。
前回のハ長調ミサは確かに素晴らしかったが、この合唱+オケ50人前後のサイズこそがBCJサウンズなのかな。
それと、このところ思って書いてたことだけど。
録音、録画は手元に残るし繰り返し聴けるけど、今聴いてるような、こんな演奏は聴けないし、感動も得られない。
加耒さんはお休みだったが渡辺さんに、不動の櫻田さん、澤江さん、青木さんのソロ陣はいつものように聴かせた。グッときた。中山さんの元気な姿も嬉しく。
でも今日は松井さんの日でした。
アリア・このいやしい女を。
三重唱・主よ憐れみを。
なんと美しい声、溢れる情感。素晴らしい。
この素晴らしい終曲グロリアで、ぼくの今年のBCJは終わり。
第九とメサイヤは「聴きすぎたくない」から。
死ぬまでにやりたいぼくの「人生のリスト」に、マニフィカトを歌うと追加してホールを後に。
コロナ禍の2020だったけど、復活マタイは歓喜。ロ短調はさすが。リナルディは今季ベストオペラ。ハ長調ミサはファンタスティック。そして今日のマニフィカト。
BCJに救われた。