我輩は凛太郎である/そしてその母紗夢猫(しゃむねこ)である+ワン!

凛太郎♂(18歳)ミニチュアダックスとハク♂(13歳)和犬雑種+その飼い主ニンゲンの皮を被ったネコ婆♀が繰り広げる日常

災難は続いた

2006-09-20 22:53:46 | 我輩は凛太郎
 じいちゃんの家では、とんだ災難にあった。けれど災難はそれだけではなかった。明くる日からかあちゃんがずっと家にいたのだ。
 配達のパートをしている仕事先で、かあちゃんが乗る車がなくなったそうだ。それでお休みになったらしい。ボクはかあちゃんと一緒なのは嬉しいが、はっきり言って1日中、かあちゃんが家にいるととっても疲れるんだ。災難というのはこのことなんだ。
 いつもならかあちゃんがお仕事で留守番をしている間、ボクはすることもなくサークルの中で、ずっと寝ている。ところがかあちゃんが家にいると、ボクの本能はかあちゃんの傍にいることを選ぶ。家にいるかあちゃんは何かしているから、かあちゃんの行く先々にボクはついて行く。
 かあちゃんが石垣の草抜きを始めれば、石垣の内側の塀の中でずっと待っている。畑に行けば、畑に一番近い塀の傍で待っている。ボクってなんてけな気ななんだろう。ね、そう思わない?
 かあちゃんは「凛太郎、おうちの中で待ってて、寝ててええさかい」と言ってくれるけど、忠実なボクとしてはそんなことはできない。とはいえ、じいちゃんちのハードな災難でヘトヘトだったボクは、翌日は不覚にもかあちゃんが庭仕事をしている傍で眠りこけてしまった。翌日は汚名挽回と待機の姿勢でがんばった。
 しかし、三日目にもなると、疲れがたまって、、、。ボクはかあちゃんの言葉に従って、少しは家の中で休憩もしたけれど、やっぱり気になるので、何か物音がすると庭に出てかあちゃんの安否を確かめる。その上電話が鳴ったら、かあちゃんに知らせる役目もある。これは鳴き声を変えるから、かあちゃんは電話がなっていると察してくれて飛んで帰ってくる。でもかあちゃんが受話器を取る寸前に電話の音は止まる。ま、いろいろとボクも忙しいんだ。
 こういう日々が5日続いた。ボクはもうヘトヘト。6日目、やっとかあちゃんは仕事に行った。7日目も行ってくれたので、やっとボクの日常が戻ってきたと喜んでいたのに、その次の日からまた家にいる。嗚呼。
 世間では「亭主元気で留守がいい」というコトバがあるそうだけど、ボクは「かあちゃん仕事で留守がいい」。
 さっき、会社から電話があったみたいだ。「凛太郎、車戻ってくるんやて。明後日から、またかあちゃんお仕事行くしな」と言っていた。今度こそホントにボクの日常が戻ってくる。ほっ。
 そうだ、ひょっとしたら、災難はボクだけでなく、仕事がなかったかあちゃんも災難だったかもしれない。そういえば、最初はなんか暗かった。けど「毎日お休みで嬉しいなぁ。凛太郎、一緒にいられてええやろ。ラッキー」と脳天気なことを言い出して、明るくなった。
 ボクはそういう脳天気なかあちゃんがわりと好きなんだ。