前回のブログを読まれたMさんからメールがきました。
多くの方にとって示唆に富む内容だと感じましたので、再びブログでのシェアリングをお願いしました。
ブログを読んでいてこの間、Aに言われたことを思い出しました。
『父さんも母さんも、どうしてもっと私を信頼しないのか?
今まで私なりにある程度考えて、ここかなぁと思う大学を出したつもりだ。』
このAちゃんの言葉に、Mさんは次のように返したそうです。
『それはAが、母さん達を信頼させるような態度じゃないからよ』
そしてお父様も、Aちゃんのことがよく理解できないようで、コミュニケーションの不足を感じておられるそうです。
ここで皆さんには『信頼するとはどういうことなのか?』ということを、改めて見つめ直してもらえたらと思います。
この社会で学歴や点数や肩書きに重きを置くことに慣れてきた人間には、ハッキリ分かる態度や言葉で安心したい傾向があるようです。
ただ親御さんの中には、態度や言葉ばかりを求めることによって子どもさんを追いつめて、素直な心を言えなくしている方が在ります。
そして親の意見を押しつけられたり心を傷つけられたりしないために、子どもが壁を作らざるを得ない状況にしている方も在ります。
先ずは、安心したい親の心の中に、親自身の個性に彩られた「安心できる子ども像」があることを知っている必要が
あるのではないでしょうか。そしてまた「口ばっかり」とか「人が見ているといい格好して」の表現に見るように、
態度や言葉が余り当てにならないことも思い出してもらえたらと思います。
★子どもと心の交流をして、子どもなりに自分の将来を考えている”姿勢”を信頼していく
今回『子どもを信頼する』ために、最も皆さんにお勧めしたいことは『子どもと心の交流をする』ことです。
それは、人間は頭(思考)で満足して落ち着く存在ではなくて、心で満足を感じて落ち着いていく存在だからです。
心の交流とは『心で感じていることを言葉にして伝え合う』ということです。
Aちゃんのように口数の少ない子どもさんには、先ず親側の”素直な心”を言葉にしてみてはどうでしょうか。
「Aがちゃんと考えていることは分かるし、これまでのAの過ごし方を振返ってみると、Aをもっと信頼していいんだと思う。
ただ親だって人間だから、察することだけで安心するというのはとても難しいことなんだ。
大学選択になると学部的にも地域的にも一気に広がるし、将来を考えることでもあるから、
Aにはよかったなと感じる大学に進学してもらいたい。
だからこそ心配も大きくなるし、もちろん経済的なことも考えていかないといけない。
Aが、大学生活というのをどんな風に考えていて、今、受験したいと思っている大学をどうして選んだとか~
学校のみんなや先生はこう言っているけど、Aはどう思っているかとか~
そんな会話をしてくれたら、お父さんやお母さんは、もっと安心して見守っていられると思う。
それにAより長く生きてきているお父さんやお母さんだからこそ、言ってやれることや、
応援してやれることに気付けるかもしれない。」
子どもと心を開いた会話をする時にとても大切なことは、自分の考えを分かってもらおうとし過ぎないことです。
子どもの心を知っていこう感じていこうとして行う会話であることを忘れないことです。
そして<<心を育む~言葉~>>でも紹介したように、心で感じていることを素直に言葉にして、
子どもの心に届けようとすることです。
★言葉の向こう側、態度の向こう側を、察しながら感じながら想像しながら、
今の自分なりに懸命に答えを出そうとしているその”姿勢”を信頼していく
心を交流させる会話というのは、自分の心を感じながらそれを言葉に置き換えていく作業ですから、慣れが必要です。
幼い頃からこんな会話を積み重ねていると難しくはないですが、そうでなければ親にしても子どもにしても慣れていく積み重ねが必要です。
またAちゃんのように、自分のことを饒舌に語るタイプではなかったら、親側の『察しようとする』心が尚いっそう大切だと思います。
「ちゃんと考えているようだ~」
「今のAなりに答えを出そうとして考えているようだ~」
「将来といってもまだまだ漠然としているだろう。でも自分なりに将来の仕事に繋がる学部を選ぼうとしているんだな~」
「やみくもにレベルの高い大学を目指そうとするのではなくて、自分らしく在れる学校を探そうとしているんだな~」
こんな実感が心に広がれば、ハッキリした言葉や態度がなくても心は安定へと動いていくはずです。
思春期は、自分とはどんな人間なのか、生きていくとはどんなことなのか等を知っていこうとする時期です。
そんな時期に、自分の幸せを願ってくれている身近な人と、素直な心で色々な話ができるというのは、
人としての豊かで安定した土壌を作っていく大きな一助になります。
私は、Aちゃんと数回お会いしてお話したことがあります。
どんな問いかけにも、その場逃れでも表面的にでもなく、自分にとっての本当のことを伝えようとして、
一所懸命に言葉を探して応えてくれます。瞳の奥にいる私に焦点を合わせるようにして、私の目を見つめられます。
高校三年生にして自分を持っているだけではなく、自分を大切にするということを身につけておられます。
冒頭のAちゃんがお母様に言われた言葉、みなさんはどう感じられたでしょうか?
…自分なりに考えているからもっと信頼して欲しい…
我が子が、こんなことを伝えてくる高校三年生に成長していたら、嬉しくはないでしょうか?
*ここに紹介させて頂いている個人的な内容は、ご本人に了解を得て掲載しています。
多くの方にとって示唆に富む内容だと感じましたので、再びブログでのシェアリングをお願いしました。
ブログを読んでいてこの間、Aに言われたことを思い出しました。
『父さんも母さんも、どうしてもっと私を信頼しないのか?
今まで私なりにある程度考えて、ここかなぁと思う大学を出したつもりだ。』
このAちゃんの言葉に、Mさんは次のように返したそうです。
『それはAが、母さん達を信頼させるような態度じゃないからよ』
そしてお父様も、Aちゃんのことがよく理解できないようで、コミュニケーションの不足を感じておられるそうです。
ここで皆さんには『信頼するとはどういうことなのか?』ということを、改めて見つめ直してもらえたらと思います。
この社会で学歴や点数や肩書きに重きを置くことに慣れてきた人間には、ハッキリ分かる態度や言葉で安心したい傾向があるようです。
ただ親御さんの中には、態度や言葉ばかりを求めることによって子どもさんを追いつめて、素直な心を言えなくしている方が在ります。
そして親の意見を押しつけられたり心を傷つけられたりしないために、子どもが壁を作らざるを得ない状況にしている方も在ります。
先ずは、安心したい親の心の中に、親自身の個性に彩られた「安心できる子ども像」があることを知っている必要が
あるのではないでしょうか。そしてまた「口ばっかり」とか「人が見ているといい格好して」の表現に見るように、
態度や言葉が余り当てにならないことも思い出してもらえたらと思います。
★子どもと心の交流をして、子どもなりに自分の将来を考えている”姿勢”を信頼していく
今回『子どもを信頼する』ために、最も皆さんにお勧めしたいことは『子どもと心の交流をする』ことです。
それは、人間は頭(思考)で満足して落ち着く存在ではなくて、心で満足を感じて落ち着いていく存在だからです。
心の交流とは『心で感じていることを言葉にして伝え合う』ということです。
Aちゃんのように口数の少ない子どもさんには、先ず親側の”素直な心”を言葉にしてみてはどうでしょうか。
「Aがちゃんと考えていることは分かるし、これまでのAの過ごし方を振返ってみると、Aをもっと信頼していいんだと思う。
ただ親だって人間だから、察することだけで安心するというのはとても難しいことなんだ。
大学選択になると学部的にも地域的にも一気に広がるし、将来を考えることでもあるから、
Aにはよかったなと感じる大学に進学してもらいたい。
だからこそ心配も大きくなるし、もちろん経済的なことも考えていかないといけない。
Aが、大学生活というのをどんな風に考えていて、今、受験したいと思っている大学をどうして選んだとか~
学校のみんなや先生はこう言っているけど、Aはどう思っているかとか~
そんな会話をしてくれたら、お父さんやお母さんは、もっと安心して見守っていられると思う。
それにAより長く生きてきているお父さんやお母さんだからこそ、言ってやれることや、
応援してやれることに気付けるかもしれない。」
子どもと心を開いた会話をする時にとても大切なことは、自分の考えを分かってもらおうとし過ぎないことです。
子どもの心を知っていこう感じていこうとして行う会話であることを忘れないことです。
そして<<心を育む~言葉~>>でも紹介したように、心で感じていることを素直に言葉にして、
子どもの心に届けようとすることです。
★言葉の向こう側、態度の向こう側を、察しながら感じながら想像しながら、
今の自分なりに懸命に答えを出そうとしているその”姿勢”を信頼していく
心を交流させる会話というのは、自分の心を感じながらそれを言葉に置き換えていく作業ですから、慣れが必要です。
幼い頃からこんな会話を積み重ねていると難しくはないですが、そうでなければ親にしても子どもにしても慣れていく積み重ねが必要です。
またAちゃんのように、自分のことを饒舌に語るタイプではなかったら、親側の『察しようとする』心が尚いっそう大切だと思います。
「ちゃんと考えているようだ~」
「今のAなりに答えを出そうとして考えているようだ~」
「将来といってもまだまだ漠然としているだろう。でも自分なりに将来の仕事に繋がる学部を選ぼうとしているんだな~」
「やみくもにレベルの高い大学を目指そうとするのではなくて、自分らしく在れる学校を探そうとしているんだな~」
こんな実感が心に広がれば、ハッキリした言葉や態度がなくても心は安定へと動いていくはずです。
思春期は、自分とはどんな人間なのか、生きていくとはどんなことなのか等を知っていこうとする時期です。
そんな時期に、自分の幸せを願ってくれている身近な人と、素直な心で色々な話ができるというのは、
人としての豊かで安定した土壌を作っていく大きな一助になります。
私は、Aちゃんと数回お会いしてお話したことがあります。
どんな問いかけにも、その場逃れでも表面的にでもなく、自分にとっての本当のことを伝えようとして、
一所懸命に言葉を探して応えてくれます。瞳の奥にいる私に焦点を合わせるようにして、私の目を見つめられます。
高校三年生にして自分を持っているだけではなく、自分を大切にするということを身につけておられます。
冒頭のAちゃんがお母様に言われた言葉、みなさんはどう感じられたでしょうか?
…自分なりに考えているからもっと信頼して欲しい…
我が子が、こんなことを伝えてくる高校三年生に成長していたら、嬉しくはないでしょうか?
*ここに紹介させて頂いている個人的な内容は、ご本人に了解を得て掲載しています。