穀雨となり葭始めて生ず の候となりました。
各地で雪が降ったり、季節が逆戻りしたかのようです。雨も続いていますがこの雨が若葉や花たち、穀物の恵みの雨なのでしょう。
今月はお香関係が多くなりましたのでついでにこんなものを載せました。これは2月に行ったお香会の総包と小包です。
賀のお席でしたので赤い小包にしましたがリバーシブルの厚い紙で15包みを入れたら総包みが常のものでは納まらずに作りました。 この小包に香木を入れそれを取り出して焚きます。その数は組香によって違いますが多くなればそれだけ難易度も上がります。この時はお正客が全問正解でした。
包方の違うものは試香と言って本香で焚くお香のテースティング用の包です。 今回は同じ紙で折り方を変えましたが普通は本香とは別の綺麗な紙を使って区別します。
お香もお茶のお席のようにその趣旨や季節、連中のことなどあれこれ考えて組香を決めたり香木を選んだり小包の紙の模様を選んだりします。それも楽しい時間です。
(ちょっと話が変わりますがこの総包みは4月10日の↓「蛤包」の形に似ていますでしょ?しかし裏側の形が蛤包とは全く違うのでその解明に苦労したのです。それは包む物によって包方を変える合理的なもので感心しました)
さくらさんはいろいろお包みを試されていられるようなのできっと出来ると思いますよ。この包は後ろで上下が差し込めるようになるので帯などして留める必要がないのが便利です。しっかり封じたい時にはその差込に両面テープでもつけてみて下さい。こうしたラッピングは目にしませんから新鮮でよろしいかと思います。是非試して下さいませ。
香道の事を何も知らない私ですがこの包みにはとても興味があります。
贈り物のラッピング(包み)のヒントにしたいと思います。
源氏なんて各帖の組香があるほどで、お人形や諸々の小道具なども使って駒にして楽しみました。盤物と言います。香りだけでなく娯楽として楽しんだわけです。
和歌を詠んだりする組香もあって古典の文学とは切り離せません。
試香はこれから焚くお香を予め聞いてもらうので初心者でも参加が出来るわけです。
つまりあの小包の中には「松・竹・鶴」のお香が各三包あります。後の三つは試香のないお香で「松・竹・鶴」の香りでない香も出てくるわけです。
それぞれ三包づつ出るのでは興がないので引いたり、加えたりしてその数が等しくないように複雑にして楽しみます。その工夫もちゃんとした筋立てがあってのことです。
まったく先人は上手いことを考えて楽しんだものとその教養に感心するばかりです。
お香はだた香りを聞いて楽しむだけではない奥深さがあるのが魅力です。
会によって、その数も変わるのですか。
試香の包みには、松、竹、鶴とありますね。おめでたい名前ですが、これも色々な名称に変化するのでしょうか。疑問だらけで興味津々です。
季節や趣旨に合わせ、香を組み、包みを考える時間はとても楽しいものでしょうね。そして、客がその思いを汲んでくれたら益々嬉しい、お茶と同じですね、きっと。