SAKURA ふるきよきうつくしきもの 

包む 結ぶ 遊ぶ いにしえに学ぶ

屏風を作ってみましょう

2007-05-31 15:42:18 | 








麦秋至る候となりました

昨日はシトシトと梅雨を思わせる雨の一日でした。

今日は月末の工作?です。
簡単に屏風を作ってみましょう。写真は継紙で角切りのものですがこんなに凝らず、すぐに出来る下の写真の作り方です。

これは根津美術館で買った宗達の藤の屏風の絵葉書で作りました。
作り方
1)表の図柄を選びます。
2)それより少し大きめの台紙(3ミリほどの厚紙。又は木=年賀葉書用の彫り板でも可)を用意して表の絵柄が生きるような紙を貼ります。2枚同じものを作ります。
3)絵葉書でしたら回りの白枠をカットして、2)の紙の上下左右の余裕を見て貼ります。
4)この2枚を中表にして重ね2㎝位の紙を貼ってつなぎます。開く状態を確認して裏側にも紙を貼ります。これを開けば屏風になります。

数字の順序も変えた方がいい時もありまし、すべて臨機応変、工夫が大事です。
小さな小物を置く時などあると便利でちょっとした和のコナーの演出が出来ます。
千代紙だけで作っても可愛いですが柄物は控えめに使わないと前の置物が引き立ちません。斜めに使ったり部分的に貼る工夫をしてみて下さい。



朴の葉の風車 

2007-05-26 08:13:35 | 








紅花栄う 候となりました

昨日は全国的に雨で一日中よく降りました。これで四国の水瓶も潤うのではないでしょうか?

朴の木の花が咲いています。写真は開く前のところですが泰山木の花に似ています。芳香もあるようですが高い梢に咲くので香りを聞いたことがありません。 ほうの木は朴葉味噌や朴歯の下駄やまな板などでも知られています。
まな板の御三家は 
柳・銀杏・朴だそうですが抗菌性があって、木がやわらかいので当たりがよく、刃を傷つけない利点があるようです。

先日出入りの大工さんが来たので昔遊んだと言う「朴の葉の風車」を作ってもらいました。彼は物知りでいろいろ教えてもらうことが多くその知識の豊富さにいつも感心します。

写真を見て判断して頂きたいのですが作り方は朴の葉を風車形になるように間引いて三枚葉にして片方の葉を切り、先も削ぎます。その下の茎の皮を3センチほど剥き、そのまま押し込みます。それを引き抜いて葉の前後を逆にして再度差し込みます。すると芯の回りに隙間が出来るので風が吹くと葉が回る仕掛けです。

皮は皮の厚みだけ上下にぐるりとカッターナイフで傷をつけて捩ると剥けます。縦にも剥く長さだけカッターを皮の厚みだけ入れると剥き易いです(写真は皮を剥いた所の写真です)皮の厚みは1ミリほどですから深く入れすぎると失敗するので気を付けて下さい。

朴の木は柔らかいので細工もしやすいですから行楽先で、朴の木をみかけたら子供さんに作ってあげて下さい。ちょうど子供の日の頃は葉が大きくなり過ぎなくて丁度よい風車が出来ると思います。ふるきよき遊びも残したいですね。



御神輿はワショイ

2007-05-25 07:39:08 | 
先日の三社祭りでは御神輿の上に乗る者が居て物議をかもしました。あの映像を見てなんだかガッカリでした。ase
担ぎ手の見事な刺青には驚きましたが、地元の人のコメントでは「地元でない担ぎ手が応援に来る」とか~ なんだかうなずけます。atari
近頃では御神輿は「ソヤ」とかなんとか言って担いでいるようですが私の子供の頃は「ワショイ」で、陽気で威勢がありました。
父も祭りの役員などしていましたが浴衣に絽の羽織袴で、背に菖蒲の笠負っている姿は風情がありました。
御神輿は神様の乗り物として尊く扱われ、仕丁のような人が御神輿の台座を持って付いて歩きその上でしばし休憩などして進みました。この台の上で音頭をとることは
あっても御神輿の上に乗るようなことは無かったように思います。 神社側の厳しい通告もこのように担ぎ手の品位の低下を憂いてのことのような気がします。地元の人達だけで祭りを構成出来ないのはその土地の伝統の純度が薄れて残念なことと思います。kakigoori

(姉から届いた山法師の写真です)⇒


 

兜のお包

2007-05-21 10:34:35 | 







小満となり蚕起きて桑を食う 候となりました

「山法師が咲きだした」と姉から写真が届きました。すっきりと初夏にふさわしい風情でした。

写真は兜のお包です。
前回の包はお札には不向きでしたが、これはご祝儀袋として使えます。端午の節句と兜はつきものですから、お箸入れも胡麻塩包みも兜型の包みがあります。

檜兜は秋篠宮家に贈られた兜として一気に注目を集めました。檜兜を見たのは初めてでしたがその原型のような「菖蒲兜」を有職の雲上流の冊子で見ていました。これは檜の部分が菖蒲の葉になってカーブをもたせて垂れています。(このカーブが力強いイメージとなっています)檜兜は他のところは金属のようでしたが菖蒲兜は全てが布製で、頭の丸みもサツキや菖蒲の花で作られ柏の葉が鍬形に見たててあり、とても優雅です。
今回何故、菖蒲兜でなく檜兜が贈られたのかちょっと気になっています。

端午の節句にはサツキの花の薬玉が掛けられます。
この薬玉はずっと前から私の作ってみたい有職のお飾りです。昨年やっと手がけましたが途中で断念してしまいました。端午と上巳の薬玉を揃えてお香会に掛けるのが念願なのです。思い立ってから7年ほどたちますから来年あたりは掛けられるように手を付けたいと思っています。



端午の節句のお包

2007-05-16 00:28:15 | 







筍生ずの候となりました

我が家も筍がニョキニョキと顔を出し、見る間に背が伸びるその速さに驚いています。
昨日(15日)は葵祭りの斎王代の行列でした。 京の町は賑わったことでしょう。

今日の写真は「六日の菖蒲」ですが端午の節句のお包みです。
上巳の節句のお包みが菱餅の形でしたからこれはをイメージしたものでしょうか? その辺が書いてあるものは見つかりません。
これは包み方としてはゴマ塩包に似ています。昔は嗜好品として、胡椒や山椒、黄粉、薬などは貴重品として贈答に用いましたので、そのような粉の類を入れたのではないかと思います。

粽の起こりは 屈原 のお話が有名ですが、詳しくは虎屋さんのこちら⇒http://www.toraya-group.co.jp/gallery/dat02/dat02_048.htmlをご覧下さい。

(この紙は丹青堂さんのお世話になりました。表が銀で裏が緑です。その他いろいろな色で金もあり重宝しています。過日京都でも見つからずやっと手に入ったお気に入りの紙です)