今日は八月朔日(一日)で八朔です。
旧暦のこの日は新暦の9月22日に当り収穫前の農耕行事やそれにまつわる伝統行事がいろいろあるようです。
でも私には吉原の四季の風物を描いた北州の歌詞「早八朔の白無垢の~」がすぐ頭に浮かびます。この日は家康が江戸城入城の祝日にあたり将軍はじめ、すべての人が白帷子に長袴で登城するのが慣例だそうです。これを吉原の花魁達が真似て白無垢姿の道中をした様子を歌詞にしたのでしょう。歌詞には白帷子も出てきますし、振りには袴を付けたり花魁道中もあったと記憶しています。
この日の白装束を「八朔の雪」と言うそうですが風流ですね。
今日は1日で華包みアップの日ですが、写真の花包みのことは明日書くことにいたしましょう。
踊りなど古典芸能に親しんでいると古い習慣や言葉を覚えられます。踊りの振りは古い風俗を写しているのですが最近は教える側が何の意味かも分からなくなっている風俗もあって振りが曖昧になっていくことはとっても憂える現象です。
先日ある講習会で先生側が正確な振りでなく、見かねた長老が指導を代わられたと言う話を聞きました。伝統の芸能はきっちりした指導なしではどんどん意味の分からない崩れたものになってしまうでしょうね。
古い習慣や風俗を表現した振りなどは教わるだけでなく本人の探求心が大切だと思います。
ある流派の流報に長老が「四方を見渡す視線も自分の居る位置によって違う」と書いていましたが視線さえもこの研究が必要なのだと感心しました。ましてや振りおやです。又踊りたくなってきますね~