みみず出る候となりました。
雨も上がって若葉の緑も色濃く、目にもすがしくなりました。
13日は母の日なので、母の花嫁衣装の八掛けで作った几帳を取りだしてきました。ずっと以前に作ったもので、人絹の紐はへなへなとしてお恥ずかしいものなのですが~
久し振りにこんなものを取り出したのは先日母が縫ってくれた娘時代の長襦袢を解きながら母のことを思っていたからです。
娘時代、着物を着ることが多かった私に母は私が一生縫わなくてもいいほどの長襦袢を作って持たせてくれました。しかし結婚後の20年あまりは着物を着るチャンスもなく、せっかく作ってくれた母に申し訳ない気持ちがしていました。
なにか再利用出来ないかと思い解いたのですが絹物に触れていると心が和らぎました。
母達の時代は着物が日常着ですから着物を縫うのは女性の仕事でした。縫い物は女性にとって緻密さや忍耐を養うよい修行だったと思います。反面、女性としてのさまざまなストレスも絹物に触れていると癒されたと思います。作る楽しみや、工夫する知恵も養ったことでしょう。
子供の頃から縫物をする母の傍で遊んでいてお手玉やお人形さんの布団を作ったりしていたことが私の物作りの原点のように思えます。
作る楽しみは母からもらったものかもしれません。
母も5,6歳くらいまでしか着物の生活はして
いなかったと思いますが、着物のきれはし(なんというのでしょうか?)を見ると何となく血が騒ぐ
というか、懐かしいというか・・・それが大きな
几帳なのですから・・・見事です。
お香とか紐の結びだとか、和紙での袋折だとか、何だかわたくしとは別世界にお暮らしの方のようです。目の保養に毎回楽しみにしております。
お母様の花嫁衣裳でお作りになったのですか、晴れやかで綺麗な柄ですね。
着物の柄は(特に昔の柄行)斬新な色使いでとてもモダンにも見えます。
さくらさんのおしゃるように70年以上も前の柄ですが古臭い感じがしないのは不思議です。
芙蓉さん、お久ぶりでした。いつもご覧頂いているようでうれしいです。
>別世界にお暮らしの方のようです。
そんなそんな~ 平凡な専業主婦しかできません?(それも危ういかも~)
奇麗なものに憧れるのは現実の逃避かもしれません。これからも気楽にコメントを入れて下さいな。
とても華やかな几帳で、うっとりしてしまいます。
「細雪」という映画の中で、三女の雪子さんの婚礼衣装がたくさん掛けてあったシーンを思い出しました。
こんな風にステキにお手元に残されていらっしゃって、お母さまもきっと喜んでいらっしゃることでしょうね。
子供の頃、日舞を習っていた私の着物は全て母が縫ってくれていました。自分や祖母の娘時代の着物を解いて縫い直したものでしたが、既製のものとは違って、小柄で細かった私の体にぴったりと添うものでした。
今、着物を着ることを厭わないのもそのおかげかもしれません。
こちらでは「早い、早い」と言っていたわりには例年と変わりなくかえって長い期間桜が楽しめたようでした。
>今、着物を着ることを厭わないのもそのおかげかもしれません
私もそうですね。もう20年以上着物は着ませんでしたがお香を始めてからまた着るようになりました。着なれたものは忘れないもので、着ればしっくり致します。
風花さんもお着物が似合いそうですね!
心穏やかになれます。