周平本人が目を瞑りながら国語辞典を適当なページで開いて適当な場所を指差し、目を開けた時に指が指している単語(1話につき5個)を全て文章のどこかに組み込まなければいけない「シューピー散文クッキング」の第1弾『夢馬鹿』の第8話です!
さて、今回の材料は…
「旧制」…大さじ6杯
「警護」…大さじ3杯
「退屈」…小さじ2杯
「歩行」…小さじ2杯
「雪下ろし」…大さじ4杯(辞書では雪男のとなり!)
本当に"退屈"だとは思いますが、ぜひ最後まで読んでいただきたい第8話スタート!!
『夢馬鹿』~第8話~
「う~ん、そうかぁ…」雪男が腕組みをしながら言葉を吐いた。
「ごめん、めっちゃ”退屈”だったよな。俺の話。」と、雪男の言葉の意図が読めなかった私はとりあえず返した。
「いや、そんな事ないよ。実はさ、俺も今の会社のままで良いのかなって考えてて。転職したいって言うよりは、俺も貝塚みたいに昔夢見てたバーを開きたいなって思ってて。」
「マジで? 奥さんには話したの?」
「うん。お前の家とは違って、うちの嫁は反対はしてない。うちはまだ子供いないから。」
「そうかぁ、羨ましいなぁ。」
「うちの嫁は、男は外で稼いでくる、女は家で家事をするっていうのは"旧制"で今はもうそんな時代じゃないって考えてくれる人なんだよ。」
「いいなぁ。うちもそんなだったら…。」
「もし良かったら俺と一緒にやってみるか?」
「は?」
雪男はそこから熱く語りだし、私と雪男の二人で、ラーメンとお酒の両方を楽しめるラーメンバーを開かないかと提案してきた。
資金も雪男がどうにかしてくれるし、我が家に来て私の家内を説得する事にも付き合ってくれるという。
「でも、これ以上しつこくお願いしたら殺されかねないよ…。」
「大丈夫! 俺が"警護"してやるから!」
「ホントか? うちの家内は強いぞ? 雪男だけに"雪下ろし"に遭うぞ?」
私はうまい事を言ったつもりだったが見事にスルーされ、その後もラーメンバーを開くにあたっての雪男の細かい提案が続いた。
雪男は起業に関する勉強もちゃんとしているようで尊敬する。
私は自分の悩みを吐き出せた事と、夢に向かって歩き出せる望みが生まれた事で気分が良くなり、ついつい飲み過ぎてしまった。
まともに"歩行"できなくなってしまった私を、雪男は家の前まで送ってくれた。
「じゃあ、今度の週末にでもお邪魔するわ。頑張って奥さんを説得しようぜ。」
《第9話へ続く》
さて、今回の材料は…
「旧制」…大さじ6杯
「警護」…大さじ3杯
「退屈」…小さじ2杯
「歩行」…小さじ2杯
「雪下ろし」…大さじ4杯(辞書では雪男のとなり!)
本当に"退屈"だとは思いますが、ぜひ最後まで読んでいただきたい第8話スタート!!
『夢馬鹿』~第8話~
「う~ん、そうかぁ…」雪男が腕組みをしながら言葉を吐いた。
「ごめん、めっちゃ”退屈”だったよな。俺の話。」と、雪男の言葉の意図が読めなかった私はとりあえず返した。
「いや、そんな事ないよ。実はさ、俺も今の会社のままで良いのかなって考えてて。転職したいって言うよりは、俺も貝塚みたいに昔夢見てたバーを開きたいなって思ってて。」
「マジで? 奥さんには話したの?」
「うん。お前の家とは違って、うちの嫁は反対はしてない。うちはまだ子供いないから。」
「そうかぁ、羨ましいなぁ。」
「うちの嫁は、男は外で稼いでくる、女は家で家事をするっていうのは"旧制"で今はもうそんな時代じゃないって考えてくれる人なんだよ。」
「いいなぁ。うちもそんなだったら…。」
「もし良かったら俺と一緒にやってみるか?」
「は?」
雪男はそこから熱く語りだし、私と雪男の二人で、ラーメンとお酒の両方を楽しめるラーメンバーを開かないかと提案してきた。
資金も雪男がどうにかしてくれるし、我が家に来て私の家内を説得する事にも付き合ってくれるという。
「でも、これ以上しつこくお願いしたら殺されかねないよ…。」
「大丈夫! 俺が"警護"してやるから!」
「ホントか? うちの家内は強いぞ? 雪男だけに"雪下ろし"に遭うぞ?」
私はうまい事を言ったつもりだったが見事にスルーされ、その後もラーメンバーを開くにあたっての雪男の細かい提案が続いた。
雪男は起業に関する勉強もちゃんとしているようで尊敬する。
私は自分の悩みを吐き出せた事と、夢に向かって歩き出せる望みが生まれた事で気分が良くなり、ついつい飲み過ぎてしまった。
まともに"歩行"できなくなってしまった私を、雪男は家の前まで送ってくれた。
「じゃあ、今度の週末にでもお邪魔するわ。頑張って奥さんを説得しようぜ。」
《第9話へ続く》