下記は婦人公論.jpからの借用(コピー)です
『渡る世間は鬼ばかり』などを手がけた脚本家の橋田壽賀子さんが、4日、亡くなりました。享年95。何度も『婦人公論』にご登場いただいた橋田さんですが、2019年には「死」についてのテーマで対談に応じました。対談相手は介護現場の取材を通し、ひとり暮らしでも最期まで笑顔で過ごせる生き方を考える社会学者の上野千鶴子さん。考えを異にするお二人が、橋田さんのお宅で意見を交わした際の記事を再掲します。(構成=篠藤ゆり 撮影=藤澤靖子)
クルーズ船上で命拾いして
上野 今回、このテーマでぜひ橋田さんとお話ししたいと思いました。お引き受けいただき、ありがとうございます。
橋田 なかなかお目にかかれない、珍しい方ですから(笑)。ぜひ一度、という欲がありました。
上野 なんでも今年の2月に、大型客船飛鳥IIのクルーズ中に死にかけたとか。
橋田 ベトナムに停泊中、船内でバケツに半分くらい下血して、下船しフエの病院に入院させられました。
上野 ベトナムの病院で輸血をずっと続けてくれたおかげで、命拾いしたそうですね。
橋田 導尿や心電図の線にがれて、4日間身動きもとれない。輸血をしても下血が止まらないから、ざるに水を入れるようなもの。通訳を介して「輸血はやめてください」とお願いしたのに、通じないんです。
上野 輸血をやめたら、死んでしまいますよ。
橋田 このまま死ねたらいいと思いました。約30年前に夫には先立たれ、子どもも親戚もいない。人の倍くらい脚本も書いてきましたから、何も思い残すことはありません。
上野 すばらしいお覚悟だと思いました。私は橋田さんとは23歳違いますが、その年齢になった時、そういう気持ちになっているかどうか……。
90までは現役でいたけど
橋田 4日目に日本からドクターを乗せたジェット機が来て、東京に搬送されました。検査の結果、食道と胃の間から出血していたことがわかった。船のレストランで食べ過ぎたので、指を突っ込んで吐いたんです。それでもともとあったヘルニアが破れ、出血がつかえて下から出たと。
上野 命拾いされて、今、どう感じておられます?
橋田 私はもう、94歳です。痛くもかゆくもなかったので、あの時死んだら楽だったなと思います。
上野 本当にそう思われますか? 今、要介護でも要支援でもないし、こんなにお元気なのに……。
橋田 でも腰も痛いし、脚も痛い。
上野 高齢ならそのくらい、当たり前ですよ。(笑)
橋田 90を過ぎてから、ほうぼう衰えてきて……。人に迷惑をかけないうちに死にたいんです。
上野 90までは、そうは思わなかったわけですね。
橋田 それまでは連続ドラマも持っていたし、仕事が忙しかったので。
上野 つまり、90までは現役でいらした。老後ではなかったんですね。
橋田 はい。90になり、さすがに連続はやめ、今は年に1本、『渡る世間は鬼ばかり』を書いています。
「安楽死で死にたい」と発信した理由
上野 今回、お会いしたかったのは、橋田さんが雑誌や本で「安楽死で死にたい」とお書きになったから。影響力がおありだから、反響も大きかったですね。
橋田 そんなに影響力ありますか?
上野 もちろんですよ。雑誌で何十人もの方がそのテーマで質問を受け、私もその一人でした。人間の生き死には個人のものだから、自分なりの死に方を選ぼうとする方もいる。でも、何も声高におっしゃらなくても。影響力のある方による「安楽死させてほしい」という発言は、社会的メッセージになりますから。
橋田 人に勧めるつもりはありませんでした。でも個人的には、90歳を超えたら安楽死を選択できるような法律がないかと夢想します。
上野 100歳を超して生きている方は、いっぱいおられますよ。
橋田 その方たち、楽しいと感じているのかしら。
上野 今回の『婦人公論』の老後特集に関して、私は「明るい」とか「楽しい」ではなく、「機嫌よく」という言葉を使ってほしいと注文をつけました。高齢になっても日日機嫌よく、ニコニコして生きておられる方も大勢います。
橋田 でも私はそんなにニコニコして生きたくないですもの。
上野 あら、そう(笑)。どうしてですか?
橋田 じっと座ってご飯を食べているだけで満足な方もいるかもしれませんが、私はその状態を楽しいと思えない。機嫌よく生きられないから、死んだほうがいいと思うんです。
好奇心だけで生きているような人間です
上野 こんな素敵なおうちで、機嫌よく暮らしておられないんですか?
橋田 今はまだ仕事がありますし、お船が好きなので、乗せてもらえるならクルーズにまた行きたいですが。お船に乗るといろいろな方がいらっしゃる。人間観察が大好きなので。
上野 好奇心が強いんでしょうね。
橋田 好奇心だけで生きているような人間ですから。
上野 好奇心は長寿の秘訣です。
橋田 あらっ! じゃあもう、好奇心を持つのよそうかしら。(笑)
上野 まだまだ、生きる意欲や元気がおありじゃないですか。
橋田 それがだんだんねぇ……。最近はプールで泳ぐのもしんどくなってきて、行く回数が減っています。
上野 そのお歳でプールに行くなんて、驚異的です!
橋田 足腰が弱らないように、週3回、トレーナーさんについてトレーニングもしています。
上野 そういうお話を伺うと、まだまだ生きていたいという意欲があるようにお見受けしますが。
「自分が家にいる時は仕事をしないでくれ」
橋田 私は大正14年生まれですから、大正、昭和、平成、とうとう令和まで生きてしまいました。
上野 びっくりしたのは、旦那様は、「自分が家にいる時は仕事をしないでくれ」と言ったとか……。
橋田 その約束で結婚しました。でも考えてみたら、結婚している間が一番仕事をしています。「この時間内に書かなきゃ」と思うと、夢中になって、はかどるんです。それにひとりだと、仕事関係の人と喧嘩して降ろされたら食べていけない。けれど結婚相手がいれば生活の心配がないから、喧嘩してでも意志を通せる。
上野 旦那様は、早くにがんで亡くなられたんですね。
橋田 60歳でした。
上野 橋田さんご自身は、寝たきりになったら生きていたくないというご意志が強い。でも、もし旦那様がそうだったら? 生きていてほしいと思われたのではないでしょうか。
橋田 もし今いたとしたら、意思を書いておいてもらいます。「動けなくなっていても生きていたい? もしそうじゃなかったら、それなりの処置をしてあげるわ」とたずねるかもしれません。
上野 旦那様が指示書を書いておられたとしても、元気な時の意思ですよね。実際に寝たきりになったら、お気持ちが変わるかもしれない。その時になってかなければ、わかりませんよ。
橋田 そうかもしれません。そういう時は、「私もイヤだから、きっとこの人もイヤだろう」と判断しちゃったでしょうね。(笑)
テレビを見るのが楽しくなりました
上野 橋田さんが安楽死について考えるようになったきっかけは?
橋田 仕事が減ったから。仕事がなくなったら、生きていてもしょうがないですよ。
上野 仕事欲も、生きる欲ですよね。
橋田 ところが、その欲が減ってきた。「これを当ててやろう」という気持ちが、今はなくなりました。
上野 このお歳ではもうそんなにギラギラしなくてもいいのでは(笑)? 橋田さんは戦争を経験されて、『おしん』でも戦争について描かれている。戦争中の経験が深く影を落としていると感じます。
橋田 終戦の時ちょうど20歳。青春なんてありませんでした。目の前で友人が機銃掃射で死んだけど、私は死ななかったので、「もうけた命だ」という感覚があります。
上野 命があってよかったと思われました?
橋田 そう思うのは大変でした。でも今になって、「やっぱり死ぬより生きていてよかった。少しは世の中のためになったかな」と。それに何があっても、戦争中に比べればたいしたことない、とも思えます。
上野 だったら、「仕事がなくても、たいしたことない」とはなりませんか? 定年を迎えた後にも生きている方は大勢います。皆さん、別の楽しみを見つけてらっしゃる。
橋田 確かにこの頃、テレビを見るのが楽しくなりました。以前は、テレビを見る暇もなかったんです。
上野 それまでは生産者としてご自分が作りだしてきた世界を、今は消費者として味わっておられる。長生きしてよかったじゃないですか。
橋田 そうですね。それを知らないで死んだら、ちょっとつまらない。でも病気になって脚が動かなくなり、人の世話にならなくてはいけなくなったら、やっぱり生きていたくない。上野 介護保険の保険料も払っておられるんだし、これまで払った税金の額を考えれば、介護保険を上限まで使っても、もとがとれないぐらいでしょう。
橋田 体を触られること自体がイヤなの。とにかく、誰かのお世話になるなんて……。
上野 でもお手伝いさんには来てもらっているのでしょう?
橋田 そうね。(笑)
「よく生きる」とはどういうことか
上野 認知症になったら死なせてほしい、とも書かれていましたね。
橋田 認知症が一番怖い。幸い先日の人間ドックでは、脳はまだ大丈夫ということでした。耳もまだ、補聴器を使っておりません。
上野 悪口がよく聞こえる。(笑)
橋田 認知症になっても、楽しいと感じるのでしょうか。
上野 認知症の方も食事をおいしそうに召し上がるし、お風呂に入れてもらうと、「気持ちいい」とおっしゃる。海や空を見て「あぁ、美しいなぁ」と、日日機嫌よく過ごされる方もいます。
橋田 そういう方は私みたいにひとりぼっちではなく、きっと、会いに来てくれる肉親がいるんでしょう?
上野 そうとも限りません。いろいろです。私は大勢のお年寄りを見てきました。皆さん、ゆっくり下り坂を降りていくのを見て、「あぁ、人はこうやって老いて、こうやって死んでいくんだな」と思います。お話を伺っていると、橋田さんはよく死にたいというより、よく生きたいと考えていらっしゃると感じました。
橋田 その通りです。よく生きたいし、よく生きられなくなったらサヨナラしたい。人のお世話になるのは、今の私には「よく生きている」と、思えないわけです。でも、この先どうなるかはわかりません。人の気持ちは変わりますから。
上野 それを伺って、私は今日、来た甲斐がありました。安心しましたよ。ということは、私はこれから橋田さんの最期まで、じっと見ていなくてはいけませんね。
橋田 うまく死ねるかどうかはわからない。上野さん、見届けてね。
上野 はい、ぜひそうさせてください。
出典=『婦人公論』2019年6月11日号
橋田壽賀子
脚本家
1925年京城府(現在のソウル)生まれ。9歳で大阪府に戻る。日本女子大学卒業、早稲田大学を中退後、松竹に入社。その後フリーの脚本家に。『おしん』『渡る世間は鬼ばかり』などのヒットドラマを手がけた。2015年、文化功労者に選ばれる。著書に『安楽死で死なせて下さい』など
上野千鶴子
東京大学名誉教授
1948年富山県生まれ。東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。日本の女性学、ジェンダー研究のパイオニアとして活躍。高齢者の介護とケアもテーマとしている。著書に『おひとりさまの老後』『女ぎらい ニッポンのミソジニー』ほか多数。近著は『人生のやめどき』(樋口恵子氏と共著)、『在宅ひとり死のススメ』
下記はビヨンドヘルスオンラインからの借用(コピー)です
抗老化のカギを握るNADが有意に上昇
ただし、動物実験との差異もあった。マウスによる研究では、NMN投与によって細胞の中でエネルギー産生を司るミトコンドリアの機能が高まることが確認されているが、今回の臨床試験では変化がみられなかったという。糖代謝が改善したのは筋肉だけで、NMN摂取前と摂取後を比較しても、肝臓や脂肪組織のインスリン感受性や血糖値の改善、体重減少はなく、炎症マーカーにも変化がないなど、マウスでみられたような劇的な効果は認められなかった。
「NMNによって、骨格筋でインスリン感受性の改善が認められたことは臨床的に意義のある結果。しかし、ヒトへのNMN投与が2型糖尿病の改善や予防に役立つのか、現時点で結論を出すのは難しい。なぜ、骨格筋でのみインスリン感受性が上がったのか、そのメカニズムの解明もこれから進めたい」と今井教授は話した。
NMNは体内に入ると、私たちが生きていく上で欠かせない補酵素NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に変換され、サーチュインという酵素を活性化することがマウスによる研究で分かっている。サーチュインは老化や寿命を制御する酵素で、その遺伝子は「長寿遺伝子」と呼ばれる。このため血液中のNADを増やしサーチュインを活性化させることが抗老化のカギと考えられているが、今回のワシントン大の臨床試験では、NMN摂取群で有意にその濃度が上昇。特に筋肉の中でNADの代謝物が増え、NADが大量に消費されたことも確認されている。
今井教授と共に今回の研究を行ったワシントン大学医学部のサミュエル・クライン教授(写真左)、吉野美保子准教授(写真中央)、吉野純准教授(今井教授発表資料より)
「今回の臨床試験の結果だけでは、NMNに抗老化作用があるとは言い切れない。しかし、NMNの臨床試験がいろいろなところで行われ始めており、その中には、認知機能に対する効果を見る研究なども含まれている。そういうものが積み重なって行けば、NMNがヒトに対しても抗老化作用を発揮すると言えるときが来るのではないかと期待している。私たちの研究グループでも、昨年10月からNMNを用いた第2次の臨床試験を進めている。こうした研究を積み重ねることが、NMNのヒトにおける抗老化作用を見ていく上で重要になる」と今井教授は強調した。
ワシントン大の研究グループによる第2次の臨床試験では、糖尿病予備軍で肥満の男女56人を対象に、1日300㎎のNMNか偽薬を16週間経口投与する計画で被験者を募集中だ。この臨床試験には米国防省の予算がついており、国を挙げて抗老化研究に取り組む米国のNMNに対する期待の高さをうかがわせる。
追記:
下記は日本NMN研究会https://nmn.online-medicine.or.jp/15/オンラインからの借用(コピー)です
NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)とは、ビタミンB3に含まれる分子で、酸化還元反応を触媒する酵素の補酵素NADの前駆体です。人間の体内でも生成されており、加齢と共に生成量が減少していきます。
近年の研究でNMNがガン・認知症・老化症状などに作用する「若返り効果」があることが続々と判明しており、堀江貴文氏(ホリエモン)やNHKなど国内でも多くの著名人・メディアがその効果について言及しています。
NMNの効果・メリット
NMNの効果は現在判明しているだけで4つあります。
* 老化による病気の治癒・予防
* 記憶力の向上
* 心機能の強化
* 肥満の改善
老化による病気の治癒・予防ができる
NMNの最大の効果は老化による病気の治癒と予防ができることです。
NMNは、DNAの修復を行うサーチュイン(長寿遺伝子)のエネルギーとなるNADを増幅させます。つまりNMNを増幅させることでサーチュインが活性化し老化の主症状である慢性炎症を鎮静化し細胞死を防ぐことができます。
ある研究では、生後24ヶ月(人間でいう70歳前後)の老齢なネズミに2週間NMNを服用させたところ、抗動脈硬化性作用の向上やDNA修復機能の活性化が確認されました。
さらにハーバード大の研究によると、サーチュインを活性化させたネズミが平均して58%も寿命がのび、最大寿命も21%延長されたことが示されています。
NHKのドキュメンタリー番組「NEXT WORLD:~私たちの未来~」によると、人類の平均寿命が100歳を超え最大寿命も140歳まで到達するのではないかと予想する科学者もいるほどに大きな可能性を秘めています。
記憶力が向上する
アメリカで行われた研究で迷路を用いてネズミの記憶力をテストしたところ、NMNを投与したネズミは投与していないネズミより遥かに高い学習効果と記憶力を持つことが明らかになりました。
また形状記憶をテストした研究でも同じく記憶力が向上する結果が出ています。
さらにNADには酸化ストレスやミトコンドリアの機能障害を防止するPGC-1-αの生成を促す効果があることが研究で明らかになっています。
別の研究で、アルツハイマー症を発症しているネズミのNADとPGC-1-αの増加を促したところ、記憶力が飛躍的に向上する結果が出ています。このことからNMNは記憶力を向上させるだけでなくアルツハイマー病やパーキンソン病などの病気の治療にも有効なのではないかと示唆されています。
まだ試行回数も少なく人体実験もなされていませんが、少なくともNMNが脳神経に良い効果をもたらすことは確かなようです。
心機能を強化する
サーチュインの活性化に関わらず、NMNは虚血(動脈血量の減少による局所の貧血)を防ぎ血管が収縮・編成するのを防ぐ効果があることがあることがわかっています。
ある研究では、NMNが心臓の解糖系に作用し心筋梗塞が生じる面積が平均して47%に減少する結果となりました。
また別の研究ではNADが大動脈の硬化を抑制したり収縮期血圧の低下したりする効果をもつことが明らかになっています。
さらに医学雑誌「Cell」の研究によると、NMNを投与したネズミのランニングマシンの走破時間が60%減少し、運動持続可能時間が倍以上に増加したことが明らかになりました。
これらのようにNMNは心機能を高める効果があるので心筋梗塞や異常な心臓肥大を抑制するだけでなく運動能力の向上にも利用できるのではないかと画策されています。
肥満が改善する
NMNは肥満の改善にも効果があると言われています。
スイスでの研究では、高カロリー食を摂取したネズミに対しNADを増加させたところ、体重増加を最大で60%抑制することに成功しています。
ハーバード大のSinclair教授は「NMNを摂取することで特に努力もせずに1日16キロ程度を走ったのと同程度の効果を血液に与えることができる。運動の代替手段になるのはもちろんだが、年齢に影響を受けずにこの効果を享受できることが素晴らしい点だ。」とTimes紙に話しています。
肥満改善に役立つNMNは糖尿病やメタボリックシンドロームの治療にも効果的ではないかと注目されています。
実際に2011年にワシントン大学の今井眞一郎博士らが行った研究では、糖尿病のネズミに対しNMNを投与したところ膵臓や肝臓の機能改善がみられ糖尿病が劇的に改善した結果が出ています。
NMNの「若返り効果」が起こる仕組み
ここまでNMNの効果について説明してきました。ここからはその効果が起きる科学的な仕組みを紹介します。
NMNがNADを作る
NADは水の次に体内に多い分子で、全ての細胞の生命維持に必要な補酵素です。
NADの生成方法は原材料であるアミノ酸のトリプトファンから作る新規合成経路(デ・ノボ経路)とは別に、NMNとATP使った再利用経路(サルベージ経路)する方法があります。
「健康長寿」より引用
NMNは生体内でNADの代謝産物として生じ、それを再利用してNADを作ることが出来ます。トリプトファンは他の物質を作る際にも多く利用されているので、NMNを使った再利用経路の方が効率よくNADを生成できると言えます。
今井氏の研究によると、NMNの服用後体内のNAD濃度が2~3時間で約25%の上昇をしたことが明らかになっています。
また、NADを経口摂取すると、消化器官で90%以上が破壊されてしまうのに対し、NMNは経口による摂取が可能であり、NADを増やす画期的な手段であると言えます。
NADとは?NMNとNADの関係、効果、老化を防ぐ仕組みを医師が解説
「NADって何だろう?」 そのようにお考えではありませんか? NMNが若返りに効果があることが分かったけど、NADのことがよ...
NADがミトコンドリアを活性化させエネルギーを生む
NADは電子移動を補助することにより、ミトコンドリア内の反応を助けより多くのエネルギーをうむ出す働きをします。
NADは元々細胞内の酸化還元反応を行う補酵素として発見されましたが、細胞間の情報伝達を行うシグナリング分子として分子間で電子の伝達を行う際には酵素と結合しリガンドとして機能することが明らかになっています。
具体的には、解糖やクエン酸回路や電子伝達系など、細胞がエネルギーを得るためにミトコンドリア内で起きる代謝反応に影響を与える補酵素になります。
細胞エネルギーの基底原子である電子を分子間で移動していくことで、NADはバッテリーの充電と同じような細胞機構として機能します。電子は自力で移動をすることはできず、NADがいて初めてエネルギーを作ることができます。
Nature紙の研究では線虫とネズミを用いて実際にNADがミトコンドリアを活性化することが確認されています。
このようにNADの影響でミトコンドリアが活性化した結果、肝臓や腎臓などの健康保護作用がおきます。
NADがDNAの修復を促す
ほぼ全ての細胞内にはDNAを修復する分子工場が存在しDNAの修復を行っています。分子工場ではNADと細胞エネルギーが燃料として消費されています。例えばDNAを修復するプロテインであるPARP(ポリADP)はNADが枯渇するとDNA修復の機能が著しく低下することがわかっています。
DNAは放射線などの影響により日々ダメージを受け劣化していますが、DNAの修復が行われなくなることが老化の原因だと考えられています。
また「SIR1〜7(通称:サーチュイン)遺伝子」は長寿遺伝子とも呼ばれDNA修復と寿命に大きく関与している遺伝子もあります。
サーチュイン遺伝子は活性化することでサーチュインと呼ばれるヒストン脱アセチル化酵素を合成し、ヒストンとDNAが結合することで遺伝子の修復を行っています。
このサーチュイン遺伝子の活性化にもNADが大きく起用していることがNature紙により明らかになっています。
ハーバード大学のSinclair教授はNature紙の取材に対し、加齢とともにNADの分泌量が減少しサーチュイン遺伝子(やPARP)の活動が弱まることこそだ若い時になり得なかった病気になる原因だと話し、NADを増やしDNA修復することで老化を抑制したり若返りを実現することが可能かもしれない、と考えています。
NMNの副作用
NMNはすでに齧歯類(ネズミなど)や人体での実験が行われており、生物に対し副作用はないと考えられています。
下記はフライデイオンラインからの借用です
「そもそも国民を不信に思う輩が、な~にが皇族と結婚だ」
旧皇族の竹田家出身で明治天皇の玄孫にあたる、作家で政治評論家の竹田恒泰氏が6月4日、自身のユーチューブチャンネル『竹田恒泰チャンネル2』で眞子さまの婚約内定者である小室圭さんを酷評した。
竹田氏は、女性自身の≪小室圭さん「帰国せず」の理由は“日本国民への不信感”か≫という記事や、FRIDAYデジタルの≪小室圭さん”帰国&会見”ナシで眞子さまと「逃げ切り婚」計画か≫という記事を読みながら、私見を語った。
小室さんの代理人弁護士が一時帰国の予定も会見の予定もないとしていることから、発表した“28ページの小室文書”で説明が事足りていると考えているのではと推察。また、日本国民から不満が噴出していることにヘソを曲げて、国民に対して不信感を抱いているのではないかと話した。
また竹田氏は、
「天皇陛下がどれほど国民を理解しようとして努力し、幸せを祈ってらっしゃるか。国民に意識を向け理解しようとしそして共に笑い共に泣き国民に寄り添ってきた。その天皇陛下を皇族方が支えてきたわけですよ。
その結婚相手となる人が国民に対して不信とか。そんな真逆の価値観の人がそもそも皇族との結婚なんていうのは根本的にあり得ない」
と、小室さんのこれまでの態度を徹底批判した。
小室さんは、母親の佳代さんと元婚約者のAさんの間でおきた金銭トラブルに関しては“贈与であり借金ではなかった”と文書で説明したが、その4日後には“解決金を支払う”と態度を一転させたことが話題になった。しかしAさんサイドはあれから一向に連絡がないとして待っている状態だ。
いわばボールは小室さんサイドにあり、“投げますよ”と言ったものの、実際に投げ返してくれなければ話が進まないのだ。話を進めようとしていない、ということは、結婚までの正式な儀式の段取りについても進めようとしていないに等しい。
その他にも小室家には、親族の連続死や、怪しい人物に依頼して話をまとめた疑いのある遺産相続問題、また、遺族年金不正受給問題など、様々な疑惑が報じられているが、一向に説明はないままだ。
「これらすべてを小室さんサイドは説明する気は毛頭ないと思います。遺族年金の不正受給については隠ぺい工作をしようとしたメールは残っていますが、そもそも時効になっているでしょうし、立件するのは難しいでしょう。
また、小室さんは決定しているはずの就職先も公表していない。ということは眞子さまとどこで生活するかも隠しているということ。日本国民に不信感を募らせている可能性は、たしかにあるでしょう」(皇室ジャーナリスト)
竹田氏はさらに“最悪のシナリオ”として、
<ここまで来たら結婚を辞めますってことは多分ないでしょう。普通に入籍してくれたらいいんですが、“事実婚”をかました日には目も当てられないことになる。事実婚となれば内縁関係になるので、眞子内親王殿下は皇族を離脱しなくていいということになる。
すると一生分の皇族費が、総額で20億円とかになってくる。KK(小室圭さん)としては一時金1億5千万で済ますか、20億円取りに来るか取りに来るかっていう話。最悪ですよね。だから逃げ切り婚の“婚”がどういう婚なのか>
と警鐘を鳴らしている。
国民の多くが未だ喜んでいない状況の中、お二人はどのような“ゴールイン”を迎えるおつもりなのだろうか…。
下記はヨミドクターオンラインからの借用(コピー)です
日本の年間の医療費は現在、40兆円を大きく超えていますが、その半分以上が70歳以上の高齢者のために使われています。そして、その高齢者医療費の実に約80%は入院によるものです。高齢者がいかに入院医療に依存しているのかがわかります。
肺炎で入院すると3割は死亡、介護度は2段低下
高齢者はなぜこんなに入院してしまうのでしょうか。私たちのクリニックの患者さんたち(高齢者)の緊急入院の原因を改めて調べてみました。そうすると、最大の入院原因は肺炎(約30%)、その次が骨折(約10%)であることがわかりました。
それでは、肺炎や骨折で入院した高齢者はどうなるのでしょうか。入院後の経過を調べてみました。それは非常にショッキングな結果でした。
肺炎で入院した高齢者は、約30%もの方が入院中に亡くなられていました。そして、退院できた方も、平均で要介護度が1.72悪化していました。要介護度は全部で5段階。つまり、要介護から完全な寝たきりへの5段の階段を約2段下ったということになります。
骨折で入院した高齢者も約10%の方が入院中に亡くなられ、退院できた方は、平均で要介護度が1.54悪化していました。
入院よりも予防が大切
高齢者の場合、「入院できたら安心」というわけでは必ずしもないのだということがわかります。入院しても死んでしまうかもしれない、そして退院できても要介護度が悪化し、寝たきりになってしまうかもしれない、ということです。
そして、要介護度が悪化すると、肺炎や骨折をさらに起こしやすくなり、再入院のリスクが高くなります。多くの高齢者は人生の最後の10年、肺炎や骨折による入退院を繰り返し、入退院のたびに心身の機能を低下させ、だんだん要介護度が悪化し、寝たきりになり、そして最期は病院で亡くなっているのです。
肺炎で入院すると医療費120万円がかかっている
ちなみに肺炎で入院すると1回の入院で約120万円、骨折の場合(全部位平均)130万円くらいかかります。 大腿骨頸部だいたいこつけいぶ 骨折の場合には、大きな手術をして、そのあとリハビリテーションが必要です。400万円以上かかることもあります。
日本には高額療養費制度という患者さんに優しい仕組みがあります。患者さんは一定以上の費用負担を求められることはありません。では残りの費用は誰が支払っているのでしょうか。それは保険者と納税者、つまり健康保険料を支払い、税金を支払っている私たち全員で負担しているのです。
その人の命が守られ、その人が幸せを取り戻せるのであれば、もちろんお金はいくらかかったっていいと思います。しかし実際には、入院中に死んでしまうかもしれない、退院できたとしても要介護度が悪化し、寝たきりになってしまうかもしれないのです。
これだけお金をかけても、誰も幸せにできないのであれば、こんなお金の使い方でいいのだろうか、と費用負担者の一人としても正直思ってしまいます。
高齢者の場合には、「何かあったら入院」ではだめなのです。大切なのは、何かが起こらないように日頃からきちんとケアをすること。つまり「予防」です。
肺炎と骨折は、低栄養と筋力低下が共通の原因
高齢者の入院原因として大きな肺炎と骨折。これをどうすれば防ぐことができるのでしょうか。私たちは入院した高齢者の背景要因を調べてみました。すると肺炎や骨折で入院した人たちには二つの共通点がありました。
それは(1)栄養状態が良くないこと(2)筋肉が弱っていることです。肺炎で入院した高齢者の87%が「低栄養」、つまり生きていくために必要なカロリーやタンパク質が摂れていない状態でした。また、88%は「サルコペニア」(筋肉が顕著に減少している状態)、そして96%が「フレイル」(運動機能の低下により日常生活に支障が出ている状態)でした。
骨折で入院した高齢者も低栄養の人の割合が高く(74%)、サルコペニア(84%)、フレイル(93%)と筋肉量や運動機能が低下している人の割合が高いことがわかりました。
肺炎と骨折は全く異なる病気です。しかし、高齢者の場合、その背景要因は同じなのです。つまり、栄養状態が悪く、筋肉が弱っていること。
日本では、高齢者の多くは、年とともに食事の量がだんだん少なくなっていきます。日本には「年相応」という便利な言葉がありますね。お年寄りだし、身体も小さいし、あまり動かないし、これだけ食べていれば十分だろう、と、食事の量が少なくても、わたしたちはあまり気に留めません。
持病があるとカロリーの消費が大きくなる
しかし、高齢者の多くは、複数の持病をもっています。これらの病気はカロリーを消耗します。私たちより身体が小さく、あまり動かない高齢者ですが、実は必要なカロリーは私たちとあまり変わらないか、場合によっては私たちよりもたくさんのカロリーを必要とする人もいるのです。
必要な量の食事が摂れず、健康に生きていくためのカロリー(熱量)やタンパク質が足りなくなり、体重が減っていく。このような状態を「低栄養」といいます。カロリーやタンパク質が足りなくなると、私たちは、自分自身の身体を分解して、必要なエネルギーや栄養素を確保しようとします。その結果、筋肉の量が減少していきます。この筋肉量が減少した状態が「サルコペニア」です。
サルコペニアになると、筋肉量が減少するので、運動機能が低下します。立ったり、歩いたり、あるいは日常生活の動作も難しくなってくるかもしれません。このような状態が「フレイル」です。そして、フレイルになると、動くのが 億劫おっくう になります。動かなくなると、ますます食欲が低下し、さらに食事量が低下し……という悪循環に陥ります。
肺炎や骨折をふせぐには、しっかり食べること
高齢者はこの悪循環の中で、徐々に身体機能を低下させていくのです。サルコペニアやフレイルになれば、足腰の筋力が低下し、当然、転倒や骨折を起こしやすくなります。また、サルコペニアによる筋肉量の減少は、全身の筋肉で同時に進行していくことが知られています。足腰の筋力が低下すると、舌や喉の筋肉の力も落ちていくのです。
その結果、飲んだり食べたりする力、そして異物を吐き出す力も低下します。それに栄養状態による体力や免疫力の低下が加わると、主に 口腔こうくう 内の雑菌が原因で起こる「 誤嚥ごえん 性肺炎」と呼ばれる高齢者に特有の肺炎を起こしやすくなります。
肺炎や骨折を防ぐために重要なのは、食事量の低下から始まる悪循環を止めること。そのためには、まずは「しっかり食べる」ということが重要なのです。(佐々木淳 訪問診療医)
佐々木淳(ささき・じゅん)
医療法人社団悠翔会理事長・診療部長。1973年生まれ。筑波大医学専門学群卒。三井記念病院内科、消化器内科で勤務。