たまに見かける質問ですが、何時に出社してもよいフレックスなのに、毎日最低８時間働かないと帰ることがゆるされない、違法ではないですかという質問です。フレックスタイム制と称してなければ、こういう勤務形態もありです。フレックスではないので、労使協定も不要です。
ではフレックスタイム制でなければ何なのかといえば、ずらし勤務の一形態でしょう。始業時刻を事業者でなく労働者が自在に決められる一方、フレックスのもう一つの要件、退社時刻を拘束してますので、フレックスタイム制ではないのです。ないけれども、こういった日所定８時間という勤務形態を就業規則等に定めておけば、違法性はありません。所定労働時間が日８時間週４０時間という法定労働時間におさまっているからです。この場合、休憩時間をのぞく８時間経過後からは、時間外労働として時間外割増賃金が必要です。もちろん３６協定もです。
これとは別にスーパーフレックスと称して、４時間なら４時間最低在社を義務づける会社を見かけます。コアタイムなしをスーパーと呼称してますが、退勤時間を制約するので、少なくともスーパーとはいえません。するのであれば、コアタイムは何も全社一律である必要はありませんので、出社から４時間はコアタイムとして協定し就業規則に定めておく必要があります。
（2024年4月1日投稿、2025年1月11日編集）
