名作を見ようシリーズ!
名作中の名作。昭和29年公開。60年ほども前なんですね。
武士が戦う映画というイメージがあったのですが、
実は「農民が武士を雇う」が作品テーマの根幹にあり、
戦乱の世を生き抜こうとする農民や武士のリアルな悲哀と力強さを通して
悲しみ苦しみを乗り越えて生きてゆく、人間の持つ「生きる力」を伝えられた気がしました。
映画「生きる」を見て人目惚れしてしまった志村喬さん。
7人の侍を率いることになる浪人、島田勘兵衛役で素敵でした~~。
常に穏やかで冷静、周りへの気配りも自然に出来るリーダー・島田勘兵衛。
いつもはにこにことしているけれど、決めるときは顔がすっと引きしまり
さっと剣を抜いて音もなく走っていく姿は鳥肌もの。
「生きる」とは全く異なった役どころでしたが、
志村さんの魅力は変わらず十分に発揮されているところが
やっぱり素敵だなと思いました。
三船俊郎さんのパワフルさ、自由さにも圧巻。
体の使い方が常人じゃないですw そして、いつもソウルフル。
中盤に出てくる長台詞には切なさがあふれていて、
見ているこちらに魂をぶつけられているような感覚になりました。
7人すべての侍がとてもキャラクターが濃く愛しく描かれていて
「死んじゃだめーーー!」と心から思ってしまうほど、
作品の世界に引き込まれました。
ストーリーも役者さんもほんとに素敵でした。