夜空に アサガオのつるの
ようにのびて いる階段が
夜空に すみきった青い月
の色にてらされて いる
「おなか、空いてる?」
「空いていない」
「喉渇いてる?」
「乾いてない」
「行きたいところ、ある?」
「あなたのところ」
あのひとは笑った。声をあげて
「じゃあ一緒に行くか」。
それからあのひとは、搭乗券に目を
落として。言った。
「あと十分くらいは、一緒にいられ
るかな」
ひとりごとのようにも聞こえた。
ようにのびて いる階段が
夜空に すみきった青い月
の色にてらされて いる
「おなか、空いてる?」
「空いていない」
「喉渇いてる?」
「乾いてない」
「行きたいところ、ある?」
「あなたのところ」
あのひとは笑った。声をあげて
「じゃあ一緒に行くか」。
それからあのひとは、搭乗券に目を
落として。言った。
「あと十分くらいは、一緒にいられ
るかな」
ひとりごとのようにも聞こえた。